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ゴミにおぼれる日本(羽幌市街・焼尻島:北海道苫前郡羽幌町)

2006年5月1日

 丸美旅館にて、7時45分に起床。外は雨上がりでした。夜中、ずっと外は雨の音がしていました。降っていたんですね。
 朝ご飯は素泊まりなのでありません。主人に、「朝だけでも連絡くれれば出せたのに」といわれました。今後の課題です。
 朝ご飯探しの旅。でも、散歩も兼ねています。地面を埋め尽くすように生えたツクシや、ピンク色の花、水仙など、それなりに咲いてはいますが、まだほとんどが枯れ草です。それよりも雪が多く残っていて、花どころではないのかも。

 近くのセブンイレブン。やっぱり旅に来た気がしません。どこかで本格的に食事しようと思って、明太子おにぎり一個のみ。悲しいかな。
 羽幌町を流れる羽幌川の河口に行き着きました。産廃処理場1.6kmの看板。この辺は農地が多いから、それ関係の処理場があるのでしょうか。それとも、羽幌川のすぐ南にあるセメント工場の…?

 羽幌川の河口の砂地に下りました。川自体が濁流で、北西の強風によって生まれる波が、木くずやら葉のかすを打ち上げています。雪解け水が川を増水させているのでしょう。木くずや葉のかす、それから流木などに混じって、目立つのはなんと言っても大量のゴミです。僕は九州や四国の砂浜を歩いていたことがありますが、そこに無かったものがあります。それは、ロシアや朝鮮半島から来るゴミです。そのゴミがまたすごく、「過酸化水素」と書かれた朝鮮のゴミ、どこの国のものか解らない、プリンタのインクカートリッジ、ロシア語のペットボトル。すごいです。


 少し羽幌川の河口から上流に向かうと(数百メートル)、変わった木がありました。これは何でしょう。柳っぽいですが…。ほかにも、木の穴に引きずり込まれたネズミの死骸なんかがあったり。
 雨が降ってきました。傘を持ってこなかったため、宿まで約40分、濡れっぱなし。帰ってきたのは11時10分頃でしたが、12時まで降っていました。このままこんな天気続くのかなぁと不安がよぎります。
 昼ご飯。朝ご飯は結局食いっぱぐれました。散歩の途中に、サンセットプラザの近くにある食堂を見つけていたので、そこに行きました。海鮮料理は高くて、それほど食欲にも自信がなかったので、値段もボリュームもそこそこのシーフードカレー。これがまた恐ろしくまずい!もう二度と来たくないっす!

 13時過ぎ、丸美旅館のご主人に挨拶して、港へ。沿岸バス本社のターミナルから海側(西)に突き当たりまで行き、右(北)に進むとすぐに解ります。時間にして20分も見れば十分でしょう。「夢の浮島 天売島 焼尻島」と大きく書いた建物が港です。建物の中には若い女性が一人。どうやら、焼尻島に親戚の方がいる(別の人と話しているのを聞いた)ようです。おしゃれをしていましたが、僕は見てるだけで寒くなりました。ぶるっ!
 海は大時化。とても楽しい船旅です(マジで)。寝てなんていられない…と思ったら、僕以外の乗客(さっきのおしゃれの女性も)はすべてグースカ。一人、カップルの男の人が船室から外を眺めていました。
 焼尻島は強風。すごい寒さ。さっきのおしゃれの女性も、さすがに寒そう。当たり前か。祖父らしき人が車で待っているのが解りました。達者でな。
 直で宿に向かいました。「野越民宿」。場所が解らない…!雨降ってきた!それほど深刻にもならず、エゾエンゴサク(ケシ科)を愛でながら歩きました。一緒にフェリーに乗っていたおっちゃんが、僕を見つけてくれ、看板のないその民宿を教えてくださいました。恐る恐る、大声で「ごめんくださーい」2~3分で返事が。年配のご夫婦。…ていうか、そのご夫婦の家そのものの中に、宿が増設されているようです。「家」度は「丸美旅館」の比ではありません。これが民宿かぁ!!びっくり。パンフレット(二島物語)通り、水洗トイレではありませんが、僕はこの雰囲気が大好きです。お風呂も、すごく家庭的。リラックス度120%。雨のビチビチ当たる音がむしろ安心感をそそります。

 宿には僕以外に、羽幌の街から労働で来ている方がいらっしゃいます。4人いらっしゃいます。こうして日記書いている今も、下で飲んでいるのかなぁ。早い夕食(17時半)の後、ゆっくりお話ができました。最年配の方で、僕の父親ほどです。おもしろい話をたくさん聞きました。変な焼酎でなんでもカバノアナタケというものを焼酎に漬け込んだものを紹介してくださいました。話によるとカバノアナタケは、木に出来るものの、キノコではなさそうです。ウイルス性か、虫の寄生によるものか、何なのか、解りません。帰ったら調べてみよう。ほかに、おっちゃんたちの労働の話とか。木を植えているそうです。
 そうそう、お料理でびっくりしたものが甘エビのみそ汁です。しかも、殻付き。この辺りでは普通のものだと、さっきのおっちゃん。

 民宿の奥さんが絹さやの筋取り。僕もやらせてもらいました。そのとき、ちょうどテレビで浜に打ち上げられたゴミの話。ロシアや韓国、中国などから危険なゴミが流れてくるというものでした。実は、僕のさっきのゴミの話には続きがあります。ロシアだの韓国だのと言っても、何より多いのは日本のゴミです。危険かどうかは別にして、空き缶やらプラスチックの配管やらペットボトルやら洗剤の空き瓶やら、枚挙に暇がありません。うがった見方をすると、マスコミがナショナリズムを煽っているように見えます。それにしても、海からゴミを無くするにはどうしたらいいかなぁ。

 こう見ると、濃い一日でした。

天気:曇り時々雨、夕方から晴れ(北海道苫前郡羽幌町(市街・焼尻島))

ふうたろう旅日記