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八ヶ岳最高峰・赤岳(八ヶ岳:長野県)

2006年9月10日

※記録:9月11日

 夜中は凄い風でした。テントが、中にいる僕たち3人ごと吹っ飛ばされそうなくらい。しかし、そのせいか、4時に起きたら空は快晴!少しずつ明るくなってゆく東の空の朝焼けがとてつもなく美しい。

 また、今日は富士山がよく見えました。朝焼けの雲から頭を出し、こちらを見下ろします。

 さて、今日のルートは、キレット小屋から赤岳、横岳、硫黄岳、夏沢ヒュッテ、本沢温泉、みどり池を経て稲子湯(いなごゆ)に至ります。縦走は夏沢ヒュッテまで続き、非常にハードなコースです。
 キレット小屋からいきなり八ヶ岳最高峰の赤岳(2899m)に急登です。岩が砕け散ったような道と、壁のような岩場をぐいぐい登ります。かなりハードではありますが、後ろを振り向けば富士山がいつも応援してくれます。ううん、雲だって太陽だってね。だから、赤岳の頂上までは疲れ知らずでした。



 赤岳の途中の崖からは北以外の方向がすべて見渡せます。この前登った御嶽山、すっかり夜が明けて影を潜めた月の下に、頭を出しています。出っ張った岩からは昨日権現岳からの縦走コースと南アルプスが見えます。


 最高峰の赤岳は2899m。さすがに着く頃には相当疲れていました。しかし、あり得ないくらい天気がよく、360度大パノラマです。疲れなんて忘れてしまいました。崖のような岩を登ったことも、楽しいことだけしか覚えていません。下の写真は赤岳の手前(南)から赤岳小屋ごと撮ったものです。

 最高峰の赤岳を過ぎると、次のピークの横岳に向かうまで、ぐっと急坂を下ります。それが下の写真。小さく見える小屋まで下った後、また上に上がります。この連続、意外とキツい。

 ふと横を見れば、ヒノキ林が裾野まで広がっています。その向こうには朝霞の長野県南牧村。

 それにしても、この八ヶ岳の稜線は、恐ろしく風が強い。歩いていると吹っ飛ばされそうになります。しかし、そういう逆境を利用したオブジェがあります。小屋についている風車。立派な自家発電施設。エネルギーの地産地消かな。

 この後、硫黄岳に向かいます。2500mを越える大きなピークはここが最後です。そのすぐ北東側に爆裂火口と呼ばれるところがあります。大きく縦に岩盤が割れ、その垂直面には木一本生えていません。凄く大きくて、小人になったような、ミニチュアを見ているような、不思議な感覚に包まれます。

 夏沢ヒュッテに向かう下り坂はガレ場です。しかしここ、ガレ場といっても小さめの石が多く、純粋な岩ばかりの道ではありません。そんな小石に足を取られ、リュックに体重を持って行かれ、思いっきり転びました。膝、頭、肩をぶつけて、特に膝と肩は打撃大。
 そうしてようやくついた夏沢ヒュッテ。そこはもう森林限界より下で、周りは木でいっぱい。やや低めのヒノキ(?)が山肌を覆っていて、のどかな感じがします。

 夏沢ヒュッテから森の中を急降下。16時発のバスに間に合うために、且つ、本沢温泉の野天を楽しむために、やや速歩きで下りました。そうしてコースタイムよりも早く着いたのですが、実はここ混浴。後ずさり。しかも、おばちゃんたち4人が先に入っていて、後から来た男性陣をシャットアウトしていたようです。たまらん…。
 で、何とか入れたその野天の温泉が下の写真です。硫黄のにおいがぷんぷんします。

 また、この温泉から見る硫黄岳や爆裂火口の景色はまた雄大です。それにしても、あんな上から駆け下りてきたなんて…。

 本沢温泉を出ると、後はだらだら下り…、なんて思っていると、とんでもないことになります。このルートは森林の中ですが、とにかく最初の急坂がキツい。川や笹がちょっとだけ応援してくれますが、それでも、もう上りはないと思っていた矢先の上り。精神的に萎えます。


 結局、2時間40分かかるこの森林のコース、走るように、いや転がるように下って、1時間50分ほどで稲子湯まで下りました。もっとも、その間ずっと無口。もう体力限界…。
 稲子湯から松原湖駅までバス。とりあえず夜飯でもと、駅近くのドライブイン。駅に荷物を置いて、ドライブインの看板が示すショートカットを通れば、その通りにはやたらと籠が積み上がっています。店の案内ルートをふさぐように籠を積み上げるとは…。

 しかしそれよりも大問題。このドライブイン、レストランが開いていません。土産物の店舗もちょっと暗い。
 17時39分、勇士3人組は小海線に乗りました。電車の中ではひとり旅のおばちゃんとお話。旅の醍醐味。
 それから、帰宅は23時50分でした。更に筋肉痛つき。楽しかった代償はデカいってか。

天気:晴れ(山梨県北巨摩郡大泉村・長野県茅野市、南佐久郡南牧村・茨城県取手市)

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