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Time attack 6hr.(浅間山:長野県・群馬県)

2008年 8月 3日

※記録:8月4日19時台

 ここは横川駅。
 ということは、ぶっちぎって、浅間山に向かおうとしているということです。
 高崎線は思い切り寝ようと思いましたが、両隣を人が座っていたので、熟睡できず。気分的には8月2日32時半という感じです。


 もう、軽井沢に来るのは3回目。そろそろ、見納めにしたいね。
 東信地方は、色々濃い人間模様があったさ…。上田でも、ね。


 ところで、写真の雰囲気が変わったこと、感じている人がいるかも知れません。
 実は、撮影にまだ慣れていない、一眼レフで撮っているのです。縦横の比やホワイトバランスなど、1年8ヶ月で20000枚ほどを撮り続けたあのデジカメとは、癖が違います。
 とりあえず、小諸駅。
 ここから、10時26分発の高峰高原行きのバスに乗ります。
 でも、この時刻のバス、夏休み(子どもの)の期間しか運行していません。


 すでに軽井沢町で25℃を超えていたので、小諸市はギラギラと太陽照りつける猛暑です。骨まで溶けそうです。


 さて、11時過ぎ、バスが高峰高原ホテルに着きました。そこから、浅間・前掛山に向かいます。これから6時間で浅間山登山口まで駆け抜ける、タイム・アタックの始まりです。


 表ルートと中ルートというのがあって、どうも、表の方がキツいみたい。ただ、景色的には表の方が良い、かも知れない。僕は急いでいたので、中ルートを選びました。


 寝不足の身体に、この暑さはこたえます。
 しかも、唇にヘルペスが。
 いや、そんなこと、知ったことか。行くぞ!


 1時間20分かかる道のりを、1時間で抜きましたが、何と、昨日買ったばかりの19万円弱の一眼レフの紐が、木に引っかかって思い切り転がっていきました。結果、レンズフィルターを大怪我。これがレンズフィルターを付けていなかったらと思うと、おぞましい。
 いつも必ず何かオチを作る、ふうたろう旅日記。
 …そんなこんなで、何とか、黒斑山のある稜線に出ることができました。


 トーミの頭というところです。岩場で、この写真の向こう側は、断崖絶壁。


 この写真を撮っている足場は、数cm前が切り立った崖で、さすがの僕も、足がすくみながらの撮影です。
 見えているのは、黒斑山(くろふやま)から蛇骨岳(だこつだけ)の方にずっと続く稜線。


 そして、冬、指をくわえながら見ていた、キング・浅間山本山です。今日は、実質上山頂の前掛山まで登り切るのです(立ち入り禁止区域をいっても良いならタイムアタックの必要もない)。
 トーミの頭までで1時間。


 中ルートから稜線に出て、そこからのトーミの頭までも、意外とキツそうに登っている人がいましたが、確かに、この急坂では、ね。
 …と、僕は一顧だにするヒマもないのですが。


 稜線から、草すべりといわれるルートで、一旦黒斑山のある第1外輪山を下ります。たった数百メートルの距離ですが、コースタイムの目安は1時間。確かに、キツい。


 左に見える蛇骨岳、右には浅間山の第2外輪山。実は、今日僕が登ろうとしている山、見えていた山は、外輪山なのです。浅間山の場合は外輪山の方が標高が低いのですが、黒姫山や榛名山では逆です。


 草すべりのきつい坂はもう終わり。浅間山はまだ遠いぞ。


 バイケイソウでしょうか。
 このカメラでは、なぜかうまく接写ができないので、花をできるだけスルーしています。


 さて、いよいよ、浅間山の第2外輪山に取り付きました。ここからはコースタイムの目安さえ書かれていない、「自己責任」お墨付きルート。山なんて、自己責任論が嫌いな僕でさえ自己責任だと思うのに、何を今さら?


 僕ひとりしか歩いていないように見えますが、本当は何人もの人が下ってきています。下山家たちの話によると、「しんがり」だそうです。つまり、最後。
 なお、この「自己責任ルート」の始まりから上まで2時間だそうです。
 さぁ、急がなきゃ!


 砂のような、がれきのような、草が少し生えるだけの、荒れた山です。遮るものが一切無くて、展望抜群ですが、暑い!


 ここへ来るまで、2時間といわれてから40分くらい。もう、前掛山はすぐそこに見えています。もちろん、それはただ見通しが良いからで、これでも結構な距離があるのですが。


 浅間山の本当の山頂は、まだ上。でも、立入禁止です。命の危険を感じるので、あえて入りません。ただ、何人かの人は登っていったようですが。


 火山弾が飛んできた時などの、避難場所のようです。噴火の兆候なんて、なさそうなんだけど、何時何が起こるか判らないのが、自然ですから。


 この東側にえぐれた外輪山の南端に、前掛山はあります。


 到着です。結局、2時間といわれてから、1時間で登頂。よくがんばった!


 ちゃんと、『浅間山』と書き換えてくれています。いや、本当に、ここまででも登れるようになって、良かった。


 はっきりとは見えませんが、噴火口の中は、火山ガスが充満しているように見えます。これがもし何かの弾みでどっと押し寄せたら、即死でしょうね。


 さて、帰り道。登りで前を歩いていた僕よりも少し年上の男性が、前掛山直前で引き返していきました。もう彼の姿はない。
 本当に最後のクライマーだけど、しまって下りるぞー!!


 低い雲がだんだん湧いてきました。一応、今日の天気予報は崩れないとは言っていましたが、基本、慌てても良い大気の状況であり、時刻でもあります。すでに14時過ぎているのですから。


 下り道。
 今度は見上げた山の代わりに、大パノラマです。嬬恋村の田んぼ(畑か)が見えます。


 冬ならもっときれいに見えるでしょうか。


 結局、この前掛山ピストンは、2時間で終わりました。山頂で30分弱うだうだしていたので、実質1時間40分くらい?
 だいぶ猛ダッシュしました…。


 火山博物館というのが、前掛山と浅間山荘の分岐の近く(浅間山荘側)にあります。そこには水場があって、冷たい水が飲めます。僕の左後ろ手に、桶みたいなのがありますが、そちらは飲料用ではないのかも知れません。


 これが火山博物館。「火山館」が本名かな。


 改めて思うけど、このゴツゴツした上に立って写真撮りまくっていたのか(トーミの頭)。


 どこからともなく、水が流れてきます。かなり鉄分を含んでいるようです。
 ここから、浅間山荘まで、渓谷の急坂を下ります。


 どうやったら、こんな岩場が生成するのやら…。


 不動滝という、どこにでもありそうな名前の滝です。正直、僕的にはしょぼいかな。ただ、虹ができていて、その分少しだけきれいでした。


 16時20分くらいになって、浅間山荘到着。
 1時間半のルートですから、ちょうどですね。
 浅間山荘といえば、過激派か何かが立てこもった事件があった、物々しいのを想像していましたが、なんか、別物みたい。浅間山荘事件って、何だっけ。


 浅間山荘で、間違えて高峰高原のバッジを買ってしまったことに後で気づいたのですが、浅間山のバッジを買ったつもりで、17時21分のバス目指して歩き始めました。残り時間50分。


 …まぁ、今までのコース状況で圧倒的な速度を保てたので、間に合うことは判っていましたが、40分で着いてしまいました。
 ええ、僕が前掛山に取り付いて暫くした頃に出会った下山家の人たちも、浅間山荘より少し手前で追い越しましたさ。
 僕は、どちらかというと、バスの時刻に焦って歩いてきたので、タイムアタックに挑戦、というよりも、強制タイムアタックでしたね。
 だって、逃したら、帰れませんから。


 …かくして、ふうたろうは帰路につくのですが、実は、そのバス、軽井沢~横川の最終バスに間に合うにはちょっと厳しいダイヤでした。僕は、鼻から小海線経由の、6時間ロングランのマックラコースを想定していました。
 ところが、バスの運転手さんがやや急ぎ目に着いてくれて、17時43分のしなの鉄道に間に合わせてくれました。
 こんな風になったのは、たまたま僕が小銭を持ち合わせていなくて(860円に対して760円しかなかった)、更にバスの運賃箱の中にも釣り銭が無くて、遅れていたバスをちょっと急ぎ目に走らせてくれた、運転手さんの機転のお陰です。
 下山途中で出会った登山家の2パーティーくらいが、バス停で僕を小諸駅まで乗せてやると言ってくれたのを、バスルートに固く決めていって、良かった。もちろん、ご厚意は、ふうたろうにとっては最高の土産であります。言うまでもありませんがね。
 かくして、高崎線経由で2時間21分も短縮して帰れた僕は、ずいぶん気楽でした。帰り着いたらものすごい暑さで、クーラーのもとでばたんきゅう(風呂は入ったけど)。実は、オチはまだ続くのですが、日をまたぐので、4日付にでも記しておきます。


 …軽井沢、もう3回も来ていたけど、もう、来ることないよね。最終目的を、今日果たしたのですから。
 #38浅間山、クリア。

天気:晴れ時々くもり(長野県小諸市・北佐久郡御代田町・軽井沢町・群馬県吾妻郡嬬恋村、移動中は含まない)

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