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くされ社会

2008年 9月 17日

 出勤前のひとときです。
 コスモスが咲いています。
 ふぅ、秋ですか。


 駅前の植垣というか、プランターにあった、観賞用の花です。Artificial(人工的)で、野の花には劣る感じがしますが、それが都会ですから。


 職場に着いたら、昨日、アフラトキシン(AFL:Aflatoxin)4種類の分析がうまくいっていないことが判明。やっぱり、GC/MSでは、今のシステムでは分析できないのか。
 でも、LC(液体クロマトグラフ)が機能していない以上(解析ソフト、操作性の悪さの問題)、LCに頼ることは、今の状態では難しい。この時期に、無力ですねー。
 あと、夕方にテレビ局が来ました。化学物質の専門家なんか、この施設には一人もいないのに、メラミンのことを聞いていきました。
 メラミンは、中国で牛乳のタンパク質水増しに使われた物質だそうです。僕の自宅にある『薬科学大事典』(廣川書店)に書いてあることによると、どうも、利尿剤として使われることがあるようです。組織(細胞の集まり)に吸収されづらく、血液の中のメラミン分子の濃度が組織のそれよりも高くなるので、組織から水分が出て行くことになります。それが結果的に利尿効果を示すと読み取れます。
 でも、この被害に遭われた人たちは、腎結石で苦しんでいます。利尿剤というものと関係がありそうです。腎臓を通る尿が多くなるのなら、結石の構成成分になる、カルシウムなどの絶対量も増えるのか。
 以下のページに行って、「メラミン」と書いて検索すると、二つめくらいにメラミンの情報が出てきます。日化辞番号:J2.428Gというところをクリックすると、詳細が出てきます。でも、専門的過ぎて、役に立つ情報ではないでしょうけど。
 日本化学物質辞書Web


 メラミンにしても、汚染米にしても、中国や日本の経済システムが腐っていることを象徴していますね。中国の社会主義(共産主義)に文句を言っている人も、日本の資本主義を盲信している人も、何タラ主義で片付く問題でないことを考えてほしい。

 経済システムが腐っていると言えば、リーマン・ブラザーズとかいう証券会社が60兆円の負債を抱えて潰れたと言っていましたっけ。60兆円って…。
 所得が低い人向けのローン(だからローンが払えなくなることもある)でえられる利子で、利ざやで儲けようなどとしていたのが破綻したらしい。
 自業自得、自己責任といいたいところだけど、60兆円の損失は誰が払うのか。会社が潰れても、60兆円分の損失は残る。60兆円分の損失が、それでも実質上、所得の低い人の家を建てるためだけに償却されたなら、損害とは言えないとも思う。でも、その低所得者に徳政令が出たことになったとは聞いていない。あくまでも、債権者が潰れただけとしか。
 今の経済システムの詳細を知っているわけでもないけど、素人知識で言えば、そのシステムを前提として経済を運営する専門家・評論家は要らないと思う。例えば、株式のシステム、投資行為のシステム、これらを改革することを考える人はいないのか?
 経済なんか、所詮は人の暮らしを支えるための手段。経済を優先した経済は本末転倒。
 会社が潰れるところまでは、ぶっちゃけどうでもいい。それこそ目の前の利益しか考えなかった企業の自己責任です。でも、それで済まないのが、本当の経済。株を売られた企業が増えて、資本金が減ったら、生産に響くぞ?労働者はどうなる?
 働かざる者食うべからず。…今の自分に言っているようで痛いけど、古の人はよくぞ言ったものです。投資自体は素晴らしい理念だと思いますが、利ざや・配当目当ての穀潰しは排除すべきだと思います。投資行為、株式システムの面を汚しているのは、間違いなくそういう穀潰しであろうと思います。投資は、生産行為そのものに対する期待を経済的に支えるものであるべきだと思います。
 とはいえ、自浄能力なんかないんでしょうね。穀潰しであるかどうかは、もはや政治的・思想的判断ですし、法律や科学で定義づけられるものではないでしょうし。
 …ムダなことに頭を使って、クラクラします。人がなからうつ病でしんどいのに余計な事件起こしやがって。

天気:晴れのちくもり(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

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