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夏のような秋の冬山(那須岳北部・甲子温泉~坊主沼:福島県)

2008年 9月 27日

 ここは新幹線大宮駅。どう考えても、夜2時寝で、朝7時半発は無理。体力使わないいつもの仕事ならまだしも、ね。


 寝たり起きたりしながら、本当は新白河駅までで良かったのに、来てしまった東北本線白河駅。新白河駅前のバス停の名前が、白河高原入口とかいうものになっていたので、誰がこんな名前で駅前と思うんじゃ!
 ま、それはともかく、朝かと思えば、もう既に12時半です。明るさが朝8時くらいに感じない?
 とりあえず、スポーツドリンクの調製と、お菓子類の買い込みを済ませておきました。


 新甲子温泉(しんかしおんせん)の、高原ホテル前のバス停(終点)。
 いったい、こんな大きな道路のど真ん中で止められて、どこへ行けというのか、かなり悩みました。当然、地図を持っているので、行く先は決まっているんですけどね。


 車道歩きをこれから1時間。いつ着くのか、あまり考えてもいなかったけど、それはあとになって感じることになります。


 白河駅前の暗雲を見れば、この木漏れ日は嘘のようです。


 歩いていると、この大黒屋さんの従業員用の車が通りがかって、乗せてくださいました。最初から乗せてもらうつもりではなかったのですが、一度進み始めて、また止まって、乗っけてもらうことになりました。Special Thanks!
 この相当の短縮が、到着時の体力と気力にも大きな影響を与えることに気が付いたのは、当然後のことです。


 甲子温泉と書いてあります。ここが甲子温泉の元祖だったのかな、と思います。バス停終点の、小綺麗なホテルとはちょっと、違う。


 阿武隈川の源流とはこういうものでしょうか。…。
 ここで、散歩中の飼い犬に濡れた鼻を左手に押しつけられました。


 ここ、25000分の1の地図をよく見ると、国道の印があります。そして、例の飼い犬の飼い主の人が、「国道の看板がなくなってるね」と。なるほどねぇ…。


 つづら折りの急坂をぐいぐい上がっていくと、新しい道が見えます。


 登山道は倒木などがいっぱい。
 ま、このくらいならまだ可愛い方ですな。


 時折、時雨がありつつも、時々晴れる感じ。時雨…。


 犬の鼻を押しつけられた、登山口からコースタイムでは2時間の分岐。1時間5分で着きました。時刻既に15時5分。


 でも、その分岐から甲子山(かっしざん)までコースタイムで20分。僕の実際のタイムも17分かかりました。路面が濡れ始めていて、歩きにくい。そして、やっぱり、疲労がたまっているような感じがします。


 その甲子山、展望は抜群のはずですが、なぜか、冬型の気圧配置による雲で、マッシロ。


 紅葉もちょこちょこ始まっている感じの甲子山。冬型って…。


 紅葉はいいのですが、展望がないのは切ないですね。


 でも、突然晴れたりします。
 猫の目のように気まぐれです。


 どこからか、男ふたり女ひとりのパーティーが甲子山に向かって(要するに僕と反対方向に)歩いてきました。今日僕が向かう、坊主沼避難小屋のこと、教えてくれました。そして、見せていただいた足は、泥だらけ。その意味するところも、すぐに判ります。


 甲子山から下ったコル(鞍部)にある分岐のうち、右側は封鎖されています。仕方なく、左へ。


 きれいに道ができているように見えます。
 歩きやすいはずなんですよね、地図通りだと。


 しかーし!
 くるぶしまで沈む泥沼が、登山道中に何カ所もあります。さっきの3人パーティが膝下まで泥だらけだった理由も判るもんです。
 しかも、強烈な笹薮で、さっきからの時雨で、びっちゃびちゃ。耐水性のある登山用のパンツも登山靴も、耐えることができません。


 ガスは晴れて、樹林の向こうは三本槍岳まで見えているもよう。手前は須立山(すだちやま?)かな。


 本当の本当に、笹薮とぬかるみにうんざり仕切って、もうこれ以上歩いたら山が嫌いになるかもしれないくらい歩いたところで、坊主沼避難小屋。よくがんばった…よな?
 到着16時半。


 さっきのパーティのひとりが、実は、「坊主沼避難小屋は快適ですよ!」と言っておりました。その意味するところがこれです。
 坊主沼避難小屋のページ(福島県ホームページより)
 リンク先のページを見れば判りますが、ずいぶん、床面積が広い。坊主沼避難小屋の新館を建設中で、その工事関係者が基地として利用しているためらしいです。


 しかし、それでも、登山家に気を遣うこの姿勢。こちらこそ、快適な空間を作ってくれて、礼を言いたいくらいです。しかも、こんなぬかるみ笹ゾーンに。


 坊主沼がこれですか。晴れていたらきれいでしょうな。
 瞬間的に晴れて、希望を持ったらその数分後には雨がパラつき始めて、脆くも打ち砕かれました。


 夜はグンと冷え込みました。ぬかるみ笹ゾーンで思い切り濡らされた脚から、湯気が。寒いっす。


 もう、秋分は過ぎていて、18時は暗い時刻。もとより、暗い時刻の徒歩を覚悟していたとはいえ、あのぬかるみ笹ゾーンを暗い中ヘッドランプひとつで歩くことを考えると、疲労遭難の可能性もありました。大黒屋さんの送迎は、ひとりの命を救ったかもしれません。
大黒屋ホームページ
 せめて、リンクくらい張っておこう。新装開店した時、再チャレンジするか。
 しかし、ドメインが"ocn.ne.jp"ってのが何とも…。
 余計応援したくなるじゃないか!


 かくして、19時には眠りについたふうたろう。夜中寒くなったので、毛布を一枚拝借。羽毛のシュラフ(春~秋用?)にシュラフカバーを掛けても寒かったので、その上からかけさせてもらいました。助かりました…。


天気:くもり時々晴れ、後時々雨、強風を伴う(福島県白河市・西白河郡西郷町・南会津郡下郷町、移動中は含まない)

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