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さまようよろい論

2008年 11月 18日

 当然のことながら、ダルい朝を迎えました。正直、これほど職場に行くのが辛い時期は、この4年ちょっとの中ではありませんでしたな。それでも、穀潰しにはならないように、最低限、やるべきことはやらないと、ね。
 さまようよろい、ふうたろう。


 今日も口数は少なかったのですが、先週までに比べたら何倍多かったか。先週までが無言症だと思うくらい少なかったから。今日の新聞に菓子から基準値の最高70倍のフェニトロチオン(商品名スミチオン)が検出されたとか、ありましたし。
 ところで、先週金曜辺りから、ふうたろうが洗い物をやっていると、主任が時々すすぎを手伝ってくれることがあります。さすがに無言の「さまようよろい」が作業している姿、メシすら一緒に食べようとしない姿には、びっくりしているのかもしれない。
 そして、考えすぎかも知れないのですが、主任とIさんが同時に腹部膨満感を訴えているようです。まさか、ふうたろうは本当に、呪われた『さまようよろい』(ドラクエシリーズのモンスター)ですかね。ストレスの種か?
 ふうたろう的には、先々週末のSの一言はどちらかというとどうでもよくなってきていて、その時にイライラした記憶だけが残っていて、やりがいを殆ど見失った自分が現実にいる、という状態です。これだけ残留農薬問題が再燃しているから、調査活動やればいいと言ったところで、ふうたろうは結果を出せませんから。下請け機関みたいなまま2年を過ごしてきましたからね。…こうなることを予測できなかったふうたろうにも責任はあるか。
 まったく、そんな時になって、怒濤のようにサンプルの依頼はやってくるのだ。いや、依頼してくるのはいいのですが、口がタコになるほど言うように、問題が起こってから今更のように慌てるのはやめてほしいのです。定期的に検査して品質管理をしているところもありますが、すごく少ない。それと、加工食品の分析依頼が多すぎます。法律的に言えば意味のない行為であり、個人的には突き返したくもなります。この頃の騒ぎで慌ててやっているか、検査の意味をよく理解しないままやっているか、という風に思えてしまいます。仮に加工品から農薬が出てきたら、それは何を意味するのか。大騒ぎになっている混入?それとも、数多の原材料のうちの一つか複数に残留農薬がある?そしてそれは基準値にあってるか?(これが食品衛生上重要)
 加工食品は、例えば、ピザなり煮魚なりを検査した場合、一律基準の0.01ppmです。つまり、たとえ小麦やサバなどの原材料では50ppmまで検出されてOKであっても、違反品扱いです。機械的に扱えば、ですが。
 今日新聞で見たフェニトロチオンも、その一律基準でしたので、7000倍の違反。それが原材料の米(玄米)であれば、35倍違反になるのです。70ppmという値は当然信じられない数字ですが、この検査結果はいくつか分析した中での最高値の話だそうで、最低は確か1.1ppm。フェニトロチオンの、作物ごとの基準値の殆どは0.5ppm前後なので、違反といっても2倍強くらいになる作物が殆どということになります。スパイスなどでは7ppmという基準値もあるので、違反にならない場合も出てきます。
 要するに、泥棒が来てから縄をなうのではなくて、扱っている原材料の管理をちゃんとしてほしいということです。ましてや、開発輸入で中国やらブラジルやらから輸入した加工品なんてのは、そういう考え方からするとおかしいんです。中国やブラジルの農民の顔なんて、少なくともふうたろうには見えませんし、管理が行き届くなんてありえないと思っています。生産方法が変われば生産過程と生産物が変わるのは当たり前なはずなんですがねぇ。\(´へ`;)/ヤレヤレ
 …結局、農作物を作るのも、「さまようよろい」論ですがな。分業して、大規模化して、量はたくさん作れるようになったけど、その作物をどこの誰が食べるのか知らないのですから。まるで、さまようよろいふうたろうが、自分の抽出したサンプルの結果を知らないみたいじゃないですか。いや、レベル的にいえばもっと深刻なことですが。
 毒殺したい相手がいるなら別ですが、自分の作った農作物を食べる相手が見えていて、消費者からも生産者が見えているのなら、普通はミス以外ではありえないですね。ましてや、農水省御用達の汚染米放出事件みたいな悪意タラタラなことは。
 ふん。生産力の発展を自分たちの生活向上のためにコントロールできない社会ってのがおかしいんですよ。生産過程で命や感情を消耗して、何が生産力の発展だ。こんなネコやヘビにでも解ることさえ、自民公クオリティでは解らない。バカくさいったらありゃしない。
 …と、さまようよろいは語ります。
 嗚呼、よろいのつなぎ目のきしむ音が世に鳴り響くなり…


天気:晴れ時々くもり(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

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