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ふうたろうの休日

2008年 11月 24日

 夜中まで、Iさんパパと、山の話で盛り上がり。Iさんは家族揃って山好きなのである。遭難などの苦労話の方が、なぜか話が盛り上がります。
 …まぁ、昨日目一杯遭難してきましたからねぇ。
 そんな夜が明けた24日の朝。青空も見える、薄曇り。南アルプス一望の天上の教会(?)で目が覚めました。


 天気は男体山の急登もびっくりの下り坂らしいので、今のうちに撮れる写真は撮っておこう。ホント、こんな所に2年もいたのに、ちっとも味わわなかったなぁ…。


 朝食のパン。食欲ばっちりふうたろう。手作りのぶどうおよびブルーベリージャムがべらぼうにうまい。ココアで作ったチョコレートクリームもうまい!そして、それだけじゃ足りなくて、昨日夜食べられなかった自分の食べ残しの白米を、イナヅマ食いしました。


 Iさん夫妻は喫茶店はるかを営んでいて、その名の通り、南アルプスを遙かに見渡せるのです。
 しかし、なぜか、店の中にはオードリーヘップバーンのポスターが多数。よく考えたら、ふうたろうには、人の写った写真などを飾る習慣がありませんでしたな…。


 Iさんパパが入れるコーヒーを、隣に座るMが飲んだり、もちろん客が飲んだり。ふうたろうはコーヒーが飲めないので、アイスミルクとケーキ。特製おじやも最後の方に出てきましたな。なんか、食べずくめだな。
 ここで3時間半くらい、おしゃべりなどして過ごしました。ここ数年を見ても、これほど落ち着いたひとときはあったろうか。でも、おしゃべりの中身はけっこう真面目なことも多かったですな。こういう落ち着いたひとときをだいまじんのような足で踏みつけていく政治について語ったりもしましたな…。特に、酪農をやるMや米や野菜を無農薬で作っているIさんたちにとっては、農業問題は深刻でしょ。


 13時頃になって、Mにドライブに連れて行ってもらいました。空は層積雲から乱層雲くらいにまで低い分厚い雲になっていて、今にも雨が降ってきそう。
 まず最初に向かったのは、懐かしい、信州大学農学部。ふうたろうがいた頃は自転車置き場に干し柿なんてなかったなぁ。誰が作ってんでしょ。そういえば、前に遊びに来た4年前はMもまだ学生だったな。それから、Iもいたな。ふうたろうにとってはもう7年近くも前の場所なんだ…。


 この校舎に、乳酸菌の研究室があった。異端ふうたろうは、あえて食品添加物(オルトフェニルフェノール、チアベンダゾール、亜硝酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム)の毒性に注視し、乳酸菌をいじめていましたな。それらを加えた培地で乳酸菌を生やしていたっけ…。
 ううん、そんなことは大したことない。それ以上に、研究室内外の仲間たちとの喜怒哀楽や、当時の恋人のことで気持が揺さぶられていたことなどの方が、大きな思い出だったかもしれない。そういう中で、学問を堪能していたのだ。なんだかんだいって、やっぱり研究室暮らしは充実していたんですなぁ…。
 そんな校舎も、建て替えだそうです。確かに、地震が来たらぱたんと倒れそうですもんね。


 信州大学でふらふらしているうちに、雨が降り始めました。MのPeace9号は、当時はIとも一緒に、凍った蓮の池や残雪の河原で遊んだ長谷村の方に向かいました。生憎の天気だったけども、懐かしい、シカ牧場。Mは牛を飼いたいと当時から言っていたな。Iは先生になりたいと言ってたな。2人ともその旅の大局を見失っていないようだ(とふうたろうには思える)。
 この子鹿、鼻を撫でられて気分がよいようだ。


 こいつが食べているものは糠だろうか。それとも、これが配合飼料というやつのひとつか?…経験のないふうたろうには判らないけども、さっき「はるか」で話していたように、牧畜業の世界は()危機的なんだな。
 数ヶ月前、酪農家は乳価を引き上げろと運動を起こした。しかし、その上がった乳価を補填するのは消費者だ。だから、しきりに「消費者に理解が得られるか」などということが、テレビや役所などで何とかのひとつ覚えのように叫ばれる。酪農家も消費者も辛いのは事実だ。でも、その間にいる乳業メーカーはどうだ?こないだの農水省交渉の時に明らかになったように、役人たちはメーカーに対しては一切何の手だても講じようとしていなかったではないか。
 また数ヶ月前、中国でメラミン牛乳が話題になった。日本でも蜂の巣をつついたようだった。同じように、日本の酪農家の中にも、ずるをする人はいるらしい。メラミンのようなあからさまなことはしないけれど、どこかの企業でもやっているような、査察(検査)を誤魔化すようなことはやっているとか。でも、よく考えてもみろ。酪農家はその生死を懸けて牛を飼っているのだ。景気悪化で牛肉の消費が落ちている中で子牛が二束三文で買いたたかれ、中には子牛(ホルスタインの雄牛?)を殺処分してしまう農家もいるそうだ。それに上乗せして、不当な利益で他人の不幸を顧みようともしない投機集団や買いたたき乳業メーカーがいる。ずるを許す気はないけど、欲の皮突っ張った金持ちどもが色々なウソを垂れ流すこととは次元が違うのだ。
 どちらにしても、諸悪の根源が誰か、ネコやヘビでも判るだろう。少なくとも、と言われたことのあるふうたろうにも判る。ガン細胞にアポトーシスを求めるがごとくバカらしいことを今から言う。張本人は今からこの子鹿の前で土下座100回しろ。


 まぁ、そんな冗談はさておき、そろそろ時間が来たので、MのPeace9号は伊那市駅の方に。偶然にも10分後発車の高速バスが空いていたのでそれに乗って帰りました。もちろん、渋滞に引っかかった上、雨にも当たったので、どちらかというと犬死に感が強かったのですが。それに、この雨、ふうたろうにこの後3日の呪いをかけるのです。ふうたろうの旅というのは、そういうものです。今日も清めの塩が必要ですぞ。


 ともあれ、ふうたろうを受け入れてくれたIさんパパとママ、色々話を聞かせてくれ、色々相手してくれたM、おおきに。素晴らしい休日でした。あ、そういえば、Tさんも昨日の夜、一時的に顔出してくれたんだったね。忘れてた…。


天気1:晴れのち雨(長野県伊那市・上伊那郡南箕輪村・高遠町・長谷村)
天気2:雨、やや強く降る(東京都新宿区・埼玉県所沢市)

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