Home > ふうたろう旅日記 > 邪悪な光(九重山→志高湖:大分県)

邪悪な光(九重山→志高湖:大分県)

2008年 12月 31日

 4時55分頃起床。だいぶのび太寝してしまいました。そして、マカロニでイカスミパスタを。ショートパスタはスプーンで掬って食べられるので食べやすいのですが、湯を切るのが面倒くさい。
 外は、どうせ曇っているだろうと思って窓から覗いたら、大きな雲の隙間に星空が少し見えている程度。昨日と大して変わらなさそうな天気ですが、祖母山はもはや無理ですな。


 …と、油断してダラダラしていたら、7時前になってしまい、ヤケに明るいから外を見てみると、晴れていました。慌てて片づけをして、片付けながら写真を撮るという感じで7時半くらいまでジタバタしていました。


 坊ヶつるは山の陰なので暗いままです。雲があろうがなかろうが同じ。


 三俣山にモルゲンロート。少なくとも法華院温泉の小屋泊まりの人はひとりも出てきていなかったな。あとで聞いたら、どうやら食事中だったらしい。
 …昨日、「冗談だろ?」といったその口はどこに行った?(`ー´)ニヤリ


 今日はちぎれ雲も焼けています。


 モルゲンロートが維持される時間は10分程度でしょうね。伯耆大山の時もそうでした。


 8時くらいまで法華院温泉の談話室で歯磨きなどしながらうだうだして、長者原(ちょうじゃばる)登山口へ出発。長者原には、豊後中村駅行きのバス停、九重山登山口があります。


 登山道というか、法華院温泉に物資を運ぶための砂利道沿いに、草が刈り込まれているとしか思えませんが、違いますかね。ちょっと興が冷めます。


 大船山に向かう木道あり。ガスの中ですなぁ。


 何山だろう。判らない。
 ふうたろうの後ろを歩いてた4人家族、法華院温泉の小屋に泊まっていたようで、もれなくモルゲンロートを見逃しているので、せめて後ろを向いてみなと、心で叫んでおきました。


 ラムサール条約の解説板。「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」というのが正式名称らしいのだが、もうちょっと条約登録地らしく、大事にしろよな。


 見えているのは、おそらく中岳だと思います。山頂で朝を迎えたかった…。今年最後の朝を。


 坊ヶツルから長者原に向かう登山道はヒドく荒れています。これが九州自然歩道だってさ。えぐれているのはともかく、えぐれていて歩きづらいからと言って、脇を歩くからまた荒れがヒドくなる。
 でも、歩くだけが荒れる要因かどうかは解らない。霜柱もスゴく発達して表土はグズグズです。


 開けた登山道が続いていますが…(後ろを振り返っている)


 これはやり過ぎだっつーの!
 伐採すんなよ、国立公園やろ?
 むりやり植林するのと同じくらいバカくさい。
 汚水流すくらいクリティカルなことをやっていないのでまぁ経過を見ることにするけども。


 冬枯れ広葉樹林。秋の紅葉は信じられないくらいきれいなんでしょうな。
 そういえば、法華院温泉の受付に掛かっていた写真を見たら、ミヤマキリシマなどのシーズンになると登山道が渋滞していましたな。おぞましいったらありゃしない。ゼッタイ行きたくない。


 ふうたろうがホテルビジネスインよなごで買った歯ブラシのような、剛直な霜柱。どうしても、こいつも崩壊を促進しているように思えてならない。しかし、やっぱりミヤマキリシマ渋滞は、なぁ?夏は霧島でふうたろうの行く手を阻んだミヤマキリシマだったなぁ。


 冬山だってきれいなんだぞ。花がすべてではないのだ。やっぱり一極集中は良くない。…というふうたろうも、百名山撃破で一極集中を促進しているのかもしれないが。
 とりあえず、花を見るなら、別に九重山じゃなくても、他のところでもいいかな、という気がする。紅葉も同じ。


 だいぶ下ってきました。空は灰色ですが、針葉樹の樹氷がよく合うんですよ、これがまた。いかにも、冬って感じがするじゃないですか。


 火山の岩石は脆いのかな。そこかしこが崩れています。まぁ、自然は崩れていくのが常ですから…。それを早めるかどうかは人の作用に依るのかな。


 ニシザキマユミ。
 いや、マユミ(ニシキザ科)という植物の名前だそうです。ニシキザマユミ。目を疑いましたよ。


 この九州自然歩道、けっこう下り、キツいです。法華院温泉から2時間半の10時25分、やっと長者原の土産屋の建物が見えてきました。まぁ、ムダボッカのせいもあるでしょうけど。


 少しタデ原湿原(これもラムサール条約登録地)の木道を歩いて長者原の登山口に出ます。


 とりあえず、ハラが減りすぎてしょうがなかったので、メシ。人が少ない方の店に入って1350円のハンバーグ定食。肉自体には期待しないが、この意外にもバランスの良いメニューに驚きを隠せない。切り干し大根や海藻、サラダなど、結構野菜が多い。


 「みやま」という名前の食堂らしい。元々酒屋だったのかな?隣に酒屋っぽい看板あり。


 バスが来る12時14分までその辺で暇つぶし。
 茨城県っぽい市外局番から電話があったのでかけたらUさんだったので、話していました。どうも、また言いがかり系のメールが大量送信されたとのこと。オレたちはカウンセラーではないのだ。


 流れ出る水がしぶきになって凍っています。ちょうど太陽も照ってきたので、水が輝いています。
 そういえば、この水設備(人の多い土産物屋の裏にある)、何のためにあるのか確認しませんでしたな。


 見えているのはまさか由布岳と鶴見岳か。
 実は、この時、ふうたろう、由布岳登山を祖母山の代わりに考えています。移動中に次の山を考える、いつもの旅とは全然違うふうたろうでした。
 しかしとりあえず、今ここで見えているのは由布岳と鶴見岳ではないことだけは、誤解無いように書いておきます。


 というわけで、とりあえず由布院駅。豊後中村駅からすぐの接続列車があって、由布院駅には13時半頃に着きました。
 なお、湯布院ではなく、由布院。町名が湯布院町であるだけです。


 由布院駅前をまっすぐ歩いて左手に、亀の井バスターミナルがあります。そこから別府駅あるいは別府港行きのバスがほぼ30分に1本出ています。乗ることおよそ20~25分、鳥居バス停で降りて、1.2km南東に幅の広い車道を歩くと、志高湖キャンプ場があります。どうやら、今の季節でも開設しているようで、水道もトイレも使えます。売店もあり。17時まで。


 説明を受けて、310円払って、テント設営。ふうたろうの他に3~4張ほどあったけど、空いてますね。のびのびです。基本的にどこでもテントは張れるそうなのですが、広場以外に張れば、斜面になるか、道路になるか、志高湖で育っている白鳥どもの羽根まみれになるか、どれかだと思います。


 たまたま、ロープが張られていたので、霜で濡れまくった道具を干しました。呑気であります。


 今日は大晦日。近くの子どもか、家族連れで遊びに来ているようで、落ちているポップコーンを拾い集めて、カモに投げ与えていました。あくまでもカモだけ。


 池にはこの白鳥もたくさんいるのですが、あくまでも、カモだけ。


 志高名水だそうですが、志高湖は恐ろしく汚い。おそらく、南港の人工の川並みに汚い。どこから流れているのか判らないけど、とりあえず口にしてみましたが、水道水っぽくはないような…。


 明日は元日なので、初日の出を見るためには早くこのキャンプ場を発たねばなりません。早めの夜飯(世間では昼飯)でのび太寝の支度。


 ところが、またしてもふうたろう山行の貧乏神がここに降臨。昼間、カモにエサを与えていた男の子のお母さんから聞いた話によると、城島公園からカウントダウンが、毎年キャンプ場まで聞こえてくるそうです。城島公園は「きじまこうえん」と読みますが、要するに、遊園地です。ふうたろうももう20年弱前に、カウントダウンではありませんが、行ったことがあります。
 で、カウントダウンですよね?大阪でもUSJとかでやっていたような気がする、アレですよね?
 (-o-;)
 …城島公園の方角が、邪悪な光に染まっています。ええ、実に邪悪ですよ。若者のカウントダウンですから、重低音たっぷりというのは容易に想像できます。


 かくして19時前に眠りについたふうたろう。騒音に、睡眠剤をぶち抜かれて叩き起こされたは22時15分頃。トイレットペーパーで耳栓しても、城島公園からのおぞましい雄叫びが聞こえてきます。p(`皿´;)q
 ハッキリ言って、去年の吹雪の剣山の避難小屋(-12℃)の方がましだった。
 もう一発睡眠剤を投入したら、気が付いたら年越ししていて、雄叫びも収まっていました。やれやれ、これで安眠できる。
 …毎年、悲惨な年越しをしているふうたろう。でも、すべて自己責任なので、文句を言えないのが悲しい。
 この時、邪悪な光が消えていたかどうかは確認していません。


天気:晴れ時々雪(大分県直入郡久住町・九重町・玖珠郡湯布院町・別府市)
覚え書き:由布院駅前でドライサラミ・葛湯買い足し、キャンプ場売店で栗羊羹買い足し

Comments are closed.