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大仏雷登山(日光白根山:栃木県・群馬県)

2009年 4月 19日

 3時半起床。山の朝はこんなもんです。
 そして、食料が足りないといっていたのは、主食などだけではなく、調味料なども足りないのです。あからさまに2人前はあるだろうマカロニに、1人前分しか調味料がないため、味が薄くて身体が受け付けない…(TДT)


 5時前にはもう明るくなり始めている今日この頃。
 ヤケに気分が悪い(吐き気)
 実は昨日、覚え書き程度にしか書いていなかったけど、東武日光駅で買った鮭おにぎり弁当の、生に近い鮭が入ったやつがあって、それが猛烈にマズかった。ひょっとしたら、それが中ったのではないかと、心の片隅に思っていたりする。


 さて、出発。テントを畳んだら、テントを入れる袋がなかった!周囲に飛び散った形跡もないし、きっと、荷物のどこかに紛れ込んでいるのだろう。


 これは五色沼のお神渡り…じゃなくて、ただの裂け目です。氷が割れて水が露出しているところもあるので、さっさと逃げましょう。


 日光白根山に今日の朝日が当たりました。


 既に荷物が重くてバテ始めているふうたろう。荷物は重いし、雪がフットワークを重くしているので、疲れ倍増です。


 この辺りも、ヅボッといくので、足が重いの何の…。


 重い荷物に疲れたので、適当な場所にザックを放り投げ、日光白根山を直登することに決定。夏ならヤブでありえないルートですが、県境(栃木県と群馬県)に沿って歩いたのです。
 歩いたというか、這い上がったというか。


 傾斜がものスゴいので、軽荷のBダッシュで登ります。
 ところが、この雪山はそんなに甘くなく、思いの外時間がかかります。


 だいぶ高度を上げてきました。


 さっきから微妙に悪かった具合が、けっこう悪くなってきて、ちょっと落ち着いたところを(?)探して、プリンペラン(メトクロプラミド製剤)を服用。何ヶ月ぶりに使ったプリンペランだろうかな。


 五色沼が見えています。
 ちょっと張り切りすぎたかも。


 真ん中にちょっと見える山は、燧ヶ岳(ひうちがたけ)。3年前の夏、御嶽山に登る前に、茨城の友達で登りに行ったっけ。


 登っていくと、至仏山(しぶつさん)、武尊山(ほたかやま)、平ヶ岳(ひらがたけ)、会津駒ヶ岳などが見えました。至仏山はまだ登っていない。今年中にシバきに行けるでしょうか。


 こうやって写真を撮っても、遠近感がまったく解らないですね。日光白根山のパーツが、ひとつひとついちいち大きいんですよ。


 やっと、頂点間近に来ました。でも、よく見たら、矢印で白根山表示。
 (゚Д゚;)まだあるのかよ。後ろにちっこく山頂っぽい看板が見えているけど。
 北海道の雄阿寒岳の時も、かなりピークに騙されながら登って、バテまくったっけ。一旦、5~10mくらい下って、また登ります(当然雪)。


 ところで、あの斜面、誰が足跡付けたんだ?


 着いたッス。やっと2578m、日光白根山に、着いたッス。
 記念撮影していくッス。


 頂上で強風に吹かれながら少しマッタリしていました。ふうたろうのマッタリは、使いどころが間違っているかもしれませんね。


 さっき足跡を付けていたがけのようです。(゚Д゚;)


 日の当たらないところは、凍っています。でも、ヅボッよりはまし。


 4年前にもこのアングルで、曇りまくった写真が撮られていたみたいですが、覚えているはずがありません。ふうたろう絵日記以前の写真はもうかなり忘れています。


 白根山山頂付近にあるくぼみに、地図にはないたまりが。
 五色沼でさえ全面結氷していたのに?あ、そうか、あっちは窪地だから、冷気湖(冷たい空気が湖のように溜まること)になるんだ。
 とりあえず、山頂で癒しの水を見ましたとさ。飲んではいけません。


 あの地平線、雪に輝いている。(違
 むしろ、あの先は崖。


 ヘタすると、水の中にヅボッですぞ。


 こっそり、望遠にして、撮影。


 水たまりというのはおもしろい。どこにいても、引きよせるものがある。
 このささくれだった氷は、よほど強い風で氷が移動してできたのでしょうか。


 さて、ちょっと遠回りになるけど、五色沼避難小屋を経由して戻りますか。


 白錫尾根がマッシロ。下ります。


 (゚Д゚;;;;)
 すっげー雪。
 しかも、南東斜面で、直射日光がっ!
 クレバスっぽくなってるし。


 ここでトラバースを繰り返せと?
 むりむりむりむり!!
 しかも、坂がよりキツくなってるし、雪崩れる可能性があるし、やめじゃ!


 さっきの水たまりまで、上り返しましたよ。
 (|||゚Д゚|||)


 しかし、さっき登ってきたところもエラい角度でしたがな。ダブルピッケルで上らないと行けなさそうな場所でしたぜ。命綱もなしに、よく上ってきたと思う。
 アホ。


 遙かな尾瀬、遠い空。嗚呼、雪の斜面が続くぜ。


 普通の登山道なんですがね、雪で埋もれていて見えないところたくさんあるんですよね。アフォが歩くところじゃないですね。


 さっき、ふうたろうはこういうところを真ん中の筋から右の方に向かって上がってきたんですよ。ありえねー!


 這うように下山です。下界(それでも火口の中だが)が遠いッス。


 やっと降りてきました。荷物がないだけましでしたね…。


 弥陀ヶ池。当然全面結氷です。


 ザックをほっぽらかしていった場所に戻ります。
 スキーのトレースがありますね。


 お約束のメニュー?
 実は、これで食糧が尽きました。アホにアフォを重ねるふうたろう。


 食い終わったあと、10時半頃出発。このまた広い雪原は、重いザックを背負ってから1回目の上り返した丘です。


 そして、一回下って、五色山に向かう、2回目の長い長い上り返し。


 五色沼と白錫尾根がよう見えますがな。


 恐らく、デカいパーツの日光白根山を見るのはこれが最後だろう。


 まだ冬枯れのカンバの向こうに、尾瀬や越後方面の山々が連なっています。


 嗚呼、至仏山から会津駒ヶ岳くらいまで縦走してみたい。


 五色山山頂。
 4年前、ふうたろうの頭はこの札のところにあった。恐らく、150cmくらい積もっています。


 さて、五色山でちょっくら休んだら、湯元まで戻るんですよ。
 湯元温泉街、小さいですな…。


 この稜線を歩きます。よく見たら雪庇がスゴいです。


 よく見たら、東斜面が雪崩れています。そして、足跡が付いています。誰?


 女峰山近辺の山に、雲がかかってきました。
 こちらからは高見の見物、ですが。


 雪崩れて、クレバスができて、スゴい斜面ですな。もちろん、こんな所通りません。


 東側に雪庇が張り出しているので、あまりそちら側に寄らないように。


 そして、道なき道を進み、国境平というところを通過せず、ダイレクトに稜線下り。
 ここから、中ツ曽根というルートを下ります。


 道のりは長い。


 そして、尋常じゃないくらい、険しい。


 最後の生物学的エネルギー源。氷砂糖です。愛知県の販売会社みたいで、「登山やスキーなどに」という文言があり、ちょっとだけ嬉しい。
 ただ、砂糖菓子は食べ続けていると歯垢がたまってエラいことになります。


 湯元の立て札はあるけど、まだまだ遠い未来です。


 ザッと1mは積もっていますね。沈まない方がむしろ不思議なのですね。
 ええ、もちろん、股までヅボッが通常でしたよ。


 雪の斜面から女峰山などがバリッと見えます。
 もやがかかっていてちょっと眠いけど、それ以上に、この高度感に麻痺してきたふうたろう。


 雪雪雪雪雪雪((゚Д゚;))


 最凶ルートは、ここでした。中ツ曽根のいちばん厳しい坂で、樹林に覆われた腐った雪の斜面。腰くらいまで沈むヶ所があって、後ろの荷物が突っかかって、大変な目に遭いました。
 これはもはや技術云々の問題ではない…。


 命からがら?平らなところに降りてきました。
 靴はビチョビチョ。結局誰一人、人と会いませんでした。足跡だけが残されていたのみ。


 この汚い雪の溜まったところを歩きます。シカがキィキィ鳴いています(たぶん、シカ)。


 人里に降りてきたようです。
 幌尻岳は、こんなもんじゃあるまい。でも、この雪の腐れ具合、内陸部の幌尻岳ではどんなもんでっしゃろな。
 今回は食糧不足がかなりキツかったッス。ちゃんとエネルギー補給しないと、歩けなくなるぞ!


 東武バスの湯元バス停で身支度していたら、前白根山まで行ってきたというおっちゃんが万札を崩してほしいとやってきました。ふうたろうを最初、運転手と間違えたらしく。
 ふうたろう、バス旅には必ず千円札を持つようにしているので、20枚弱の千円札を持ち歩いていたのですなぁ。だから、余裕で崩せました。
 おっちゃん、白根山には100回くらいは登っているらしく、もう学生時代から30年くらい山をやっているそうです。嗚呼、ふうたろうにとっては生きてきた歳ほど山を歩いているのですなあ。
 バスを降りる頃、ガッシリ握手でお別れしましたさ。


 東武日光駅で歯を磨いたあと、おにぎり弁当。昨日のマズすぎる鮭おにぎりセットは却下。


 原材料も確認。


 でも、キャリーオーバーの食品添加物は絶対書かれていないな。笹巻きのおにぎりの中身はサンショウの蕾か葉の塩漬けっぽいけど、どこ産なのかなあ。


 かくして、ふうたろう、予定通りの帰路につくのでした。
 湯元バス停2009年4月18日9時51分発、湯元バス停同19日15時23分着。帰宅、20時45分頃。#8日光白根山@残雪期クリア。


天気:晴れのち時々くもり(栃木県日光市・群馬県利根郡片品村、移動中は含まない)
覚え書き:『進化から診た病気』読了・おっちゃんから食料戴き

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