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散弾銃(南アルプス三伏峠:長野県)

2009年 8月 29日

 朝、痛恨の寝坊をカマしてしまいましたが、1枚中途半端になっているあずさ回数券で、岡谷9時35分発豊橋行きの飯田線に追いつきました。どこも席がキツキツで、グースカできませんでした。


 当初、雨の予報がでていた各地方。伊那大島駅付近から松川町を見ると、とても天候が安定しているようです。しかし、南アルプスのある向こうは、雄大積雲などが連なっているようにも見えます。


 バスを50分待たなければならなかったので、昼飯。ここで鰻丼を注文しましたが、生から裂くというので、帰りにでも寄ってくれと。塩見岳踏破の暁にはウナギで祝杯を挙げますか。


 バス停には、鳥倉登山道行きのバスが止まることがよく解る張り紙。でも、明日までなんですよね。


 不安なくらい曲がりくねった、車とぶつかりそうなくらい細い、スゴい道を2時間進みます。これが山岳路線というやつですね。
 しかし、そんな路線に、なぜかサラリーマン風の人が一人、終点の鳥倉登山口まで向かうようです。ふうたろうと運転手は顔を見合わせ、あ然。


 鳥倉登山口に着いたのは14時15分頃。もう、ふつうの登山なら、山小屋に着いているべき時刻ですね。でも、これから三伏峠に向かって、歩くのです。


 松川町ではスゴい晴天でしたが、山まで来ると本曇り。空が落ちてきそうなくらい重い雲に覆われています。


 登山道沿いには数多くの花が咲いていて、まるで野草園状態。見えているのはマルバダケブキ(キク科)ヨツバヒヨドリ(キク科)です。
 花については後日付で詳報します。


 登山口から57分。樹林の中を延々登って、まだ樹林。荒れたような登山道。曇っていて暗いので、MPが奪われます。


 尾根の北側を、樹林トラバース。トラバースというのは、地図の等高線沿いに歩いて、細かいピークなどをパスすること。そして今回のトラバースはとても長く、かつ、荒れまくっていました。


 水場があるみたいですが、雨週末の法則の割に水量がエラく少ないのです。
 こんなもん飲む気にならんわ!\(`Д´)/


 細すぎる水場をスルーした後、崩れた崖をトラバース。木の梯子はかかっているけど、また滑りやすいまるたんぼで、危ない。しかもものすごく暑いので、閉口するしかありませんな。


 最後の分岐。しかし少し前あたりから小雨が降ったり止んだりを始めています。ガスも濃くなってきたし。


 気圧のせいか、めまいがします。荷物が重くて、肩の血流が悪いのかとも思ったりしますが…。


 三伏峠間近、ほぼ急坂は登りきったところ、少し展望が。ガスがかかったり晴れたりを繰り返しているようです。


 めでたく、三伏峠到着。2時間38分。ほぼコースタイムどおり。最後のめまいがなければもう少し早かった。やっぱり、本来ならふうたろうにはこういうスポーツは厳しいのかもしれない。


 受付を済ませ、バッジを買い、テントを張りに行きます。この、テント泊まりのワクワク感は、やっている人にしか解らないであろう。


 速攻でテントを張り、少しマッタリしていると、何だか晴れ間が見えてきました。なんだ、前線が通過するっていってたのは大したことないのか。


 これで明日の晴れも安泰か。


 悠々自適に夜飯。下剤袋も一緒です。
 今日初投入の銀マットは、その快適さに驚きを隠せません。


 本谷山が見えています。展望まで良好です。あの天気予報はこけおどしか。いや、思い切って来て良かった。


 奥の小さいのがふうたろうのテント。フライとかは持っていません。フライが無くて困ったことはないし、何でフライが必要なのかもそもそも解らないというか。


 あまりちゃんと寝ていなかったので、早々に眠くなりました。ところが、10mくらい離れたところに若いカップルがいて、聞こえないと思っているのか、「毛はね、剃ると太くなるんだよ。」とか喋くっていました。やかましゃあ!(゚Д゚#)d


 そしてまもなく、とんでもないことになります。
 これまで小雨と止み間を繰り返していた雨が、寝始めた20時頃、突然毒矢のような雨に変わりました。耳栓をしないと眠れない。外の雨の様子は見なくても想像できるくらい、恐ろしい音をたてて降りしきりました。その雨3時間。テントはその間散弾銃を浴びているかのよう。雷もなっていたかもしれないけど、あの音じゃ、気付かないね。
 さて、明日のゆくえ、どうなるのやら。塩見岳には向かえるのだろうか。


天気:晴れのち雨、非常に強く降る(長野県下伊那郡松川町・大鹿村、移動中は含まない)

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