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-15℃の山頂(祖母山神原コース:大分県)

2010年 1月 1日

 寝ている間に年が明けました。何年ぶりか、このにぎやかな年越しは。目の前には山人が集い、山道具が陳列されています。


 6時半頃、7時20分頃の初日の出に向けて、祖母山9合目小屋を出発。しかし、外はマックラです。さっきまで晴れていたのが曇ってしまったので。


 祖母山山頂は、まるっきりのガスの中です。それもそのはず、一瞬の晴れ間に見える空には、ずいぶん高い雲がかかっているではありませんか。


 気温は-15℃。これで初日の出が見られなかったら嘘だろ!なんて思わなかったけど、見たいですよねえ。


 -15℃の山頂に人がワラワラ集まってきます。寒いけど、みんな初日の出待ち。


 三脚をスタンバイする人も居ます。


 しかし、全然晴れません。ただ樹氷が揺れるばかり。


 うっすら雲の切れ間はありますが。


 晴れてもせいぜいこのくらいが関の山です。


 一番明るい状態で、これ。初日の出にしては、切なすぎですよね。


 どうも、ふうたろうたち、朝焼けの雲の中にいるようです。まあ、価値があるかどうかは別として、レアですよね。


 -15℃の山頂に、ふうたろうともう一人の兄ちゃんはもっとも長居して1時間半くらい。この時点でヘンタイですが、さすがにしびれを切らしたので、山頂の標だけ撮って下りました。


 嗚呼、小屋の前の樹氷がきれいだ(棒読み)。


 さて、神原(こうばる)方面に下山を始めます。最初の出発の時、小屋に一緒に泊まったおっちゃんらが少しだけ道を教えてくれました。


 しかし、ふうたろうは少し速かったので、あっという間に後ろに見えなくなってしまいました。再びただひとり。


 国観峠のだだっ広い草地、もとい、雪原。テント場になるんでしょうね、ここ。
 道が二つに分かれていて、右に進むと神原方面です。


 これがその神原方面の道ですが、笹とか段差とかがひどいらしい。


 祖母山の稜線・・・見えないッスね。さあ、下ろう。速く下りればバス便がひょっとしたらあるかもしれないし。


 しかし、ここからの下山道、すごい急坂です。手袋をはめないと手を地面に着いたときに着雪するので、手袋を外せないのですが、手袋をすると、蒸れます。暑い。気温は依然-10℃くらいですが、ぜったいウソです。


 下に行けば行くほど、雪の量も減ってきます。どこでアイゼンを外すかは、ずぼら度と不快度との力関係です。


 この急坂を登ってくる人を6人くらい見かけました。いやあ、勇者ですな。昨日はこの5合目小屋に泊まっていたらしい。


 5合目小屋を過ぎると、その下は殆ど雪はなくなります。気温もそろそろ0℃を上回りそうです。


 しかし、いっそう深い樹林帯が。ここまで来ると、心を無にして歩くというか。


 深い針葉樹林帯を抜け、車道に出ます。次は車道か・・・。


 程なくして、祖母山登山者用の駐車場が現れます。登山届け用のボックスがあります。トイレもあるようですが、使えるかどうかは知りません。


 駐車場から、林道を避けて歩く小径があり、そこを出ると再び林道に飛び出します。途中、作業用路が数本右手にありますが、それらはすべて無視し、突き当たりまで行きましょう。


 突き当たると、やや太めの道路に出、右に進めば神原です。写真は、出てきた林道に向かって撮影したものです。ここからはお日様の下を歩けます。


 高い杉(?)林の道路を黙々と歩いていきます。この辺りは晴れていますね。


 神原集落に下りたったら初詣をする参拝者で地元の神社は少し騒がしい。山で寝ている間に、本当に、下界は年が明けていました。


 さて、神原ではないけど、同じ路線のバス停に到着。
 ・・・予想を裏切らず、バスは止まっていました。さて、タクシーを呼ぶか。
 …って、ちょっと待て!携帯のデムパが通じていないではないかッ!Σ(゚Д゚;)


 ヘンタイみたいにその辺りをウロウロして、少しでもデムパの届くところを探し、辛うじて繋がりました。アブねぇ、死ぬところだった。
 かくして、香水の強烈な運転手に、豊後竹田駅まで。金額4000円弱。


 これから、祖父母叔父叔母の家に行くべく、電話をかけたら、既に来ることを察知していたようで、話は早い。マッタリ鈍行列車で、豊前長洲駅へGo!


 しかし、そう単純でもなく、道のりはビミョーでした。大分駅まで(運賃1250円)乗ったところで、JR九州の路線すべてで1日乗り放題の2000円の切符が販売されていることを知るとか(豊前長洲まで2400円程度)、大分駅で入った食堂が全然分煙されていなくて非常に不快だったこととか、テンションが下がりました。まあ、ハラが減っていたからだろうと思っておきますか。
 駅では叔母が迎えに来てくれ、長洲の祖父母の家に着くと、みんなが迎えてくれました。祖父がその後、金屋温泉(地元の温泉です)に連れて行ってくれました。嗚呼、4日分の諸々が落ちてゆく…。
 そして、いとこの子どもふたりが暴れていました。まあ、これは去年とかわらねーか。
 こうして、一応無事、石鎚山と祖母山のリレーをクリアしました。なかなかの強行軍というか、綱渡りでしたが、宿代を極限まで抑えたすばらしい渡りでしたね。
 家の2階に布団を用意してもらいました。祖母が、気を遣ってふうたろうの寝る部屋に暖房を利かせてくれていました。昨日といい、今日といい、色々と、みんな、ありがたいことです。
 しかし…、この年越しを、ふうたろうのような越年登山ではなく、本当に野宿で過ごした人たちもいるんですよね。去年もあった、あの派遣村。何気に、新型インフルエンザ同様、他人事ではなくなってきつつありますが、どうしたらよいのか…。
 ひとまず、
 #64石鎚山準クリア。
 #65祖母山クリア。


天気1:くもり時々晴れ、小雪舞い、強風を伴う(大分県竹田市)
天気2:晴れ(大分県宇佐市)

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