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出張もどき

2010年 7月 2日

 今日は出張もどき。いつもより早く、スーツでハイパー満員電車に乗って出掛けます。
 しかし、行き先は、あくまでも外なので、決して悪い話ではありません。閉鎖空間で活性酸素に苦しんでいる細胞のようなふうたろうにはいいことです。


 今日の出張もどきというのは、ふうたろうのいつもやっている抽出の改良版をとある企業が紹介してくれるというもので、それを見に行くのです。


 基本的には今までやっていた方法と同じですが、試薬の種類が変わります。
 例えば、リン酸系の緩衝液が、クエン酸系のものに置き換わるとか、意味は忘れたが硫酸マグネシウムが添加されるとか。


 有機溶媒の種類は、ふうたろうたちが大昔にやっていた抽出法に使っていたアセトンやヘキサンなども織り交ぜながら、今も使っているアセトニトリルやトルエンをベースに進めます。


 紹介していただいているので、説明を聞きながら。


 一杯で一定量の、特定の化学物質(粉末)を量りとる匙も作っているそうです。これがあると、確かに秤を汚しまくりながら食塩などを量らなくてもいい。


 抽出には遠心分離器を使います。しかし、よく考えたら遠心分離器を導入しないとこの方法は取り入れられない。
 まあ、遠心分離器さえあれば手作業でもじゅうぶんできる抽出法です。ここまでは。


 ここから、冒頭に出てきた専用の機械を使って、固相抽出というものを行います。かいつまんでいえば、農薬以外の余計でかつ多量に含まれている成分を取り除く作業です。
 この真ん中にトーテムポールのように突き刺さっているのがその固相の詰まっている部品で、それぞれが違う種類の固相でできています。その違いが、カフェインを取り除くのか、クロロフィル(葉緑素)を取り除くのか、あるいは油を取り除くのかを決めます。
 そして、手作業であれば、このトーテムポールみたいに並べても作業はできないし、この一種類ごとに別々の作業をしなければならないので、猛烈に手間がかかります。機械化というのは、それほどまでに生産力を上げるのですなあ。
 しかし、その生産手段である機械は、数百万するという…(滅


 お茶の抽出液がきれいになりました。茶の葉はカフェインも葉緑素も濃いので、なかなかきれいにはしにくいですが、データを見せてもらっても、かなりきれいになっています。


 まあ、仕事のことなので、かなりテキトウに流して書きました。しかし、解説をしてくださったA社のみなさま、中小企業の職人魂みたいなものを感じました。抽出作業や解析作業のしんどさを理解されているので、どういう装置や解析ソフトがあればいいのか、自分たちなりに研究していて、更にユーザーからも要望を集めてマイナーチェンジをやっているそうです。
 嗚呼、これが労働ってやつなのですなあ。
 マルクス曰く、「労働は本来楽しいものである。」
 …そう思ってないと、こんな研究できないべ。


天気:晴れのちくもり(東京都大田区・板橋区・埼玉県所沢市、その他)
覚え書き:松本へ移動

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