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1000mの活動

2013年 6月 23日

 夜寝るとき、月明かりと幾ばくかの胃ムカムカ症候群で寝づらかったのですが、朝食としてのカレーは何とか食べられました。ただし、肉入りカレーなので、安寧には食べられませんでしたが。
 準備体操して、荷物持って出発です。今日は遊びに行くのではありません…


 上りは冷水コースを使うようです。ふうたろうは馬の背コースの方が急なので、下りよりは順当な気がするのですがね…


 一年前の今日は清水沢駅からヒュッテに向かって歩いていた日。1年後の同じ週にまたこうして夕張岳を、このような形で歩くことになろうとは、初めて清水沢駅に降り立ったとき、思うはずもありません。


 去年のこの辺りは、もちろん雪渓もまったくありませんでした。今年は5月まで降雪と低温が続いていたので、無理もありません。もっとも、2週間くらい後には30℃を超える猛暑に苛まれていたようですがね…


 ここは冷水沢。水場です。北海道の沢水の生グビはDangerousだといいます。しかし、所詮は確率というものなのでしょうか…。上流にキタキツネのウンコなどがなければ大丈夫。


 エゾノヨツバムグラ(アカネ科)が花を大量に咲かせる準備をしています。


 そして今年もシラネアオイ。初夏登山4年目ですね…。


 登山道に雪渓が出てきました。なぜか水尾さんがバテ気味ですが、大丈夫ですかな?


 残雪量が多い。この下にあっては、初夏の花たちも芽吹くことすらできないでしょう。


 石原平のところの、前岳の崖です。雪渓がたっぷり残っています。厳冬期だと、ここはどうなっているでしょうか。


 この分だと望岳台もヴォー岳台に違いない(ヴォー読み


 ヴォー岳台を過ぎるとトラバースの雪渓が4連続ほど続きます。アイゼンとピッケルがあればなんてことありませんが(荷物もたいしたことないし)、ツボ足ピッケル・杖無しでは若干緊張します。まあ、滑り落ちても死にはしないでしょうけど。


 ガスにまみれていた空が晴れてきました。


 夕張岳が見えようとしています。ふうたろう、この角度から夕張岳を望むのは初めてではないでしょうか。


 夕張岳の冷水コースは、この望岳台を過ぎて前岳を巻くところまでが大変です。それよりあとはどうとでも。


 しかし、今年は笹ヤヴがひどい。人の背丈クラスの笹が登山道を埋め尽くそうとしています。ちょっと刈り払ってあげたいくらいですな。


 なお、ふうたろうたちはパトロールの腕章を着けて歩いています。ふうたろうがいつもあちら側に見ている方に、今回はいます。
 や、すっかり晴れましたな。前岳がふうたろうを呼んでいる。


 やっぱり、望岳台はヴォー岳台のまんまかな…


 荷物は、ふうたろうが清水沢駅から金山駅まで抜けるときのあれに比べれば、無いに等しいレベルです。ふうたろうの背中には30リットルのザックに水筒と行動食その他が入っていて、硬質ゴムのハンマーと金槌を装備していますが、余裕です。ハンマーもたまたま背負っているザックに対して据わりが良いので楽なのです。


 ああ前岳~♪


 なぜにおまえは俺を呼ぶ~(黒ハート


 そういえば、HBC(Hokkaido Broadcast)のカメラマンが来ています。遠くに見える夕張岳を動画撮影しているようです。ふうたろうはその姿を撮影しています(笑


 今日のリーダー、Fwさん、雪渓を歩いています。Fさんだけで3人(ふうたろうは除く)いるので、ややこしい。何度か間違えた(滅滅滅


 前岳湿原、去年はこんな雪田はありませんでしたね。
 → 2012年6月24日


 これ、男岩です。調査研究の学生であるSくん曰く、方向を変えるとアレに見えるそうですが…


 ○ィンコ岩かあ(ぶらっくハート


 ティ○コ岩を過ぎると広大な森が眼下に広がっているのを眺められます。


 さて、今日はどこまで行って作業するんでしょうかね…


 これはガマ岩。日陰になっていてコントラスト悪いけど。
 話によると、この辺にも道具を置いてきたとか置いてきてないとか…?


 ミヤマキンポウゲ(キンポウゲ科)


 Sくん曰く、ミヤマハンショウヅル。


 蛇紋岩(じゃもんがん)崩壊地。展望はいいのですが、写真を撮るのが難しい。ここだけでなく、この辺りは全部難しい。


 ミヤマアズマギク(キク科)。木道の脇から生えているので、絶対入らぬよう。足を砂礫地に置くことも推奨できません。


 ひとまず一番奥まで行きます。ユウバリソウやらユキバトウヒレンやらが咲いている吹き通しまで。


 釣り鐘岩の手前には大きめの雪渓。


 雪渓の上に立つと、芦別岳山塊がしっかり見えます。
 でも今日はまだ、若干ガスっていますなあ。


 吹き通しまで来ると花が大量に咲いています。
 ミヤマアズマギク。


 エゾノハクサンイチゲ(キンポウゲ科)
 今のところハクサンイチゲが本州にしか咲かないということらしいけど、温暖化が進めば、その植物相も変わるかもしれない。見分け方、あるんだろうか。


 ミヤマオダマキ(キンポウゲ科)


 ミヤマオダマキ、エゾノハクサンイチゲ、ミヤマアズマギク、のトリオ。


 ロープ張りの作業。まずはこの木の杭を抜いて、金属の杭に差し替えるところからです。


 ハンマー2本とこの杭2本をふうたろうも持ってきましたが、そんなに大した重労働ではありませんな。


 エゾミヤマクワガタ(ゴマノハグサ科)。「超塩基性岩」に生える、キクバクワガタという同じ仲間の花の変種とか書いています。分類って、こういうところよく判りませんな…。違う場所、違う環境に咲いていれば、単に形態だけが変わることもあるし、遺伝子がそもそも微妙に違うこともあるでしょうし…。


 このイヤラシい形をしているのは、夕張岳の顔でもあるユウバリソウ(ゴマノハグサ科)。あんまりきれいだとは思わないけど、きれいだけが花の価値じゃないからね(笑


 ナンブイヌナズナ(アブラナ科)
 しかし、蛇紋岩というのは、鉄とマグネシウムと二酸化ケイ素を主とし、ニッケルやクロムなどを微量含むかんらん石をたくさん含んでいる(入れ子になっていてややこしいけど)かんらん岩の風化したものらしいんだけど、なぜその岩には限定された植物しか育たないんでしょうか。
 ニッケルやクロムなどが重金属で有害であること、栄養分が乏しいこと(なぜ乏しいのか?)、と、山と渓谷社発行の高山植物の図鑑には書いてあります。
 しかし、それらに耐えられ、あるいは適応できた植物が、奇しくも「固有種」として崇められているのはおもしろく皮肉ですね。必死で生きていると感じるではありませんか(`・ω・´)キリッ


 吹き通しでの作業を終え、山頂にも行かずに下ります。時間がありません。


 下りでは先頭を歩いています。角材を6本ほど持っていますが、それでもふうたろうは速い!雪渓でまごついている人たち多数(黒笑


 エゾノリュウキンカ(キンポウゲ科)。花の名山・夕張岳。スゴいですね。


 また雲が多くなってきた気がしますが、とりあえず進むしか。まだこれから一カ所、さっきの崩壊地での作業があります。


 シロウマアサツキ(ユリ科)の群生を見ていると、ざるそばが食いたくなるんですよねえ(←こら


 ウコンウツギ(スイカズラ科)。タニウツギと違って薄黄色。


 山を抱えて咲く花たち。これはおなじみチングルマ(バラ科)ですね。


 さて、蛇紋岩崩壊地でもロープを張ります。ここでふうたろうが持っていた硬質ゴムのハンマーが活躍するのですが、ふうたろうはそれを使いすぎて左手が使い物にならなくなり、バテました(滅滅滅


 あああと夜露死苦(ヴォー読み


 確かこの池は去年来たときは埋もれていませんでしたな。


 ガマ岩。すっかり昼を過ぎたので岩場が日に照らされて美しい。


 裾野には彼方まで広がる大森林が。


 やっぱり日が当たってこそ美しい。


 ところで、ユウバリソウなどが咲いている辺りは蛇紋岩というのは判ったんだけど、この大森林をなしているところの母岩はどうなんでしょうか?


 戻っていくコザクラの会のメンバー。


 前岳湿原の台雪渓から芦別岳。


 ヤヴっぽい前岳のトラバースより芦別岳と大森林。


 またトラバースを。今度は晴れていて下までどーん!なので、やっぱりビビっている人多し。


 でも、展望はいい。ふうたろう、雪渓の上で足を止めている(黒笑


 本当はアイゼン・ピッケルの利用がベスト。面倒でも取り外ししながら歩いた方が安全です。


 みんな、がんばれ(藁


 下までヅドンしたくないところですね。


 ヴォー岳台、いや、望岳台までやってきました。


 ここから見る大森林もすばらしい。


 彼方には石狩平野が見えます。都市らしきものも見えますが、あれはどこだろう…?


 石原平まで戻ってきました。資材が足りなくなって作業がほとんどできませんので、ちょっと休んで戻ります。


 ハラが減って疲れてきたけど、この森林浴はイイですな。ま、今のうちは少なくとも(じと目


 そして、今回はふうたろう山行史上初(黒笑)の馬の背コースを下ります。パトロールなので。


 アレ、前岳かな?


 おお、これぞまさしく、ミヤマハンショウヅル(キンポウゲ科)ですな。


 樹林が深い。さすがに飽きてきた(滅


 ああ新緑がきれいだなあ(棒読み


 道が平らになったら尾根は終わりです。


 あそこに小屋がもう見えているんだけど、そこまで行ってしまうとみんなバラバラになるので、ここで解散の音頭を取りました。


 ヒュッテ到着。さすがに疲れました。特に左手が(滅


 ところで、ヒュッテの流しにあるこの灰は何でしょうな。油汚れを落とすためのアルカリってことですかな。ケン化と言いますかな。


 ひやむぎを茹でてくれていたので、それを食べます。今度は流しません(笑


 ひやむぎを食べてしばらくして、帰路につきます。さあ、街へ下りよう。


 ふうたろうは今日のリーダーだったFwさんのクルマに乗せてもらい、恵庭まで連れて行ってもらえることになりました。Fwさんだけでなく、Fjさんや水尾さんなどとも別々に話をしていましたが、この大夕張ダムの話を聞けました。
 大夕張ダム、話によると、直接関わるのは大型ゼネコン。「ゼネコン」という単語はともかく、東京に籍を置く建設大企業・大成建設がこれを請け負っているようです。地元の業者にも下請け・孫請けなどで工事を回すそうですが、そんなことするくらいなら、地元の学校なり河川の小規模改修なりで保障してやればいいのに。
 ともあれ、この辺りは水没することが確定し、一部の利権のために環境が壊され税金が無駄にされることが決定したというわけですな。
 この前から読んでいる本でも、新しいダム建設による治水効果は限定的だと述べられていましたし。


 とまあ、そんなことを話していたのは大夕張ダムのダム湖・シューパロ湖のそばを通っているときだけでした。あとは何話したかよく覚えていないけど、長沼温泉にやってきました。


 駐車場のナナカマドがもう紅葉しています。ああもう秋か(ヴォー読み


 30分ほど温泉に入り、風呂から先に出たあとは休憩室でアイスを。よく見たら袋の破片がくっついている…。


 19時、温泉を出たら、恵庭市内の大型スーパーに寄ってもらって、ガラナを箱買いして職場に発送しました。残念ながら、恵庭駅周辺にはスーパーは…
 Fwさん、送迎の上にここまでしてくださって、本当にありがとうございました。
 そして、19時48分発の快速エアポートで空港へ向かいます。


 慌ただしい一日が終わります。あとは出発を待つのみ。


 ところで、今日の杭打ち・ロープ張りの作業の時、100円(以下?)ライターが壊れました。ふうたろうの希望としては、ゲートで没収されたいところでした。なので、そこのスタッフのお姉様に笑ってごまかして引き取ってもらいました(←凶悪
 ありがとう、新千歳空港!また使いにくるから!!(←こら


 「空弁」と書いてあったさっきの店で、小さな弁当を買いました。胃ムカムカ症候群は発生しない模様です。


 おかげで、これをすぐにカラ弁にできました(藁


 飛行機の中からは東北地方各地がよく見えましたが、福島県に入った辺りから雲が多くなって、機体も揺れ出します。そして、予定より数分早い到着。
 空港のリムジンバス乗り場で、歯を磨いたあとフェースブックなどを見ていたら、東京都議選の結果についてつぶやきがあって、どうやら、K産党はものすごい勢いで議席を伸ばしたとのこと。さすがに2倍以上というのは想定外で、疲れも忘れるほどでした。
 しかし同時に自民党と公明党で82議席を獲得していて、喜べる状態ではないとも言えます。K産党も得票数自体は減らしていますしね。


 …とまあ、いろいろあった一日でしたが、単純な単独山行でも無く、むしろ山行ですらなく、初めて登山者を迎える側の立場に立てて、良かったと思います。高校生の時の林間学校の手伝いは、本番の林間学校よりも楽しかった記憶がありますが、今は、「これはこれで楽しい」と思います。
 思えば単独山行の連続、その絶頂期にユウパリコザクラの会に出会ったのでしたね。今年4月には群馬県のもっくりの会、5月には地下足袋の会(違)にも出会ったし。山行を繰り返す年月だったけど、それが出会いや活動に繋がったのは、量から質への転化、なのでしょうね。いや、そうしたいものです。
 そういえば、今日は山頂には至りませんでしたが、ただのハイキングとして扱います(全滅扱いなし)。


天気:晴れ、東京ではくもり(北海道空知支庁夕張市・空知支庁夕張郡長沼町・恵庭市・東京都大田区・板橋区)

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