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のんびりしたいなあ…?

2010年 12月 16日

 特に写真を撮っていない日というのは何を書こうか迷う。まあ、とりあえず、今日の夜飯を食いっぱぐれにさせたSKの話でもしようか。
 今日のSKはTPP(環太平洋連携協定)の討論会みたいなやつだった。うちの職場は農家相手の仕事なので、これが通ると甚大な被害が出るので、何とかしないと、という話でもある。でも、現状はどうも、TPPに乗り遅れるなという論調が優勢であるらしい。
 このTPPという経済協定に参加しなかった場合の、経済産業省による、経済損失などの試算がある。自動車と電気電子、機械の3業種で試算。
 GDPのマイナス分10兆円
 雇用喪失81万人
 …だそうだ。
 外にも何やら色々書いていたかどうか覚えていないけど、そんなもんらしい。
 一方、農林水産省がTPPに参加した場合の、農業での試算を出している。
 GDPのマイナス分8兆円
 雇用喪失350万人。
 …雇用喪失の人数は桁は間違っていない。
 ふうたろうと違って、討論していたSとIさんはTwitterというインターネット交流システムで、TPP推進派と色々議論しているらしく、TPPに乗り遅れると、企業の競争力が衰えて日本が衰滅するなどと言われているらしい。しかし、単純に農水省と経産省のふたつが出している試算を見ても、TPPに乗っても失業者は減るどころかむしろ増えるという話になる。仮に農水省がオーバーに見積もっているとしても、経産省がそうでないとは限らない。少なくとも提示されたデータに、「オーバーであるかどうか」を判断するに足るものは無いので、議論にならない。
 GDPに関してはTPP(環太平洋連携協定)に参加した方が2兆円分有利だということになるが、ふうたろうはGDPが高ければ失業者が増えていいとは思っていない。カネの数字よりも国民の実体経済を維持できる方が重要だと考えているから。そもそも、GDPが高ければいいのかどうかも解らない。失業者数の方がよほどリアルな数字であると思う。
 もっと極端にいえば、資本主義の本質である、(行き過ぎた)生産のための生産をやめて、日本国内の内需でのんびりと生きていればいいというのがふうたろうの価値観である。世界に電機や自動車を売って、世界の企業と安売り競争なんかしなくて良いと思っているのである。
 だから、TPP推進派とその賛否を議論しても意味がないのである。この問題は、どういう生き方を日本人総体として採っていくのかを問うているのではないかと思う。
 ついでに、自然の驚異や人間の知的探求心および競争心をなめてはいけない。自然の驚異、例えば疫病や災害とは未来永劫闘わなければならないし、物事の真理を追究する気持ちは不変だと思っている。価値観を否定しない形での競争心は誰にでも多かれ少なかれあるだろう。
 もっとも、TPPが通ったところで、一部の輸出に有利な産業と企業の内部留保が増えるだけで、国内経済が良くなることはありえない。それが、失業者数の差として270万人という形で出ているのだと思う。
 よって、ふうたろうはTPPには反対である。


天気:くもり(東京都板橋区・埼玉県所沢市)
覚え書き:那岐山・蒜山・男鹿岳・高原山の地図購入

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