Home > ふうたろう旅日記 > 白の地獄(空木岳池山コースリタイア:長野県)

白の地獄(空木岳池山コースリタイア:長野県)

2010年 12月 24日

 夜中、テントが大きく傾くほどの風雪に晒されながら、何度も目が覚めました。金属の水筒で湯たんぽを作りながら寝ました。これが晴れた雪山ならどんなに楽しいだろう。
 でも、現実は厳しい。この吹雪の山で、「展望」というのは、砂漠の水であり、水中の空気の泡であります。
 6時43分に起きたのは、平日(今日は平日なのです)の朝になる携帯のアラームのせいでした。
 そもそも、昨日の夜はいつもの胃の具合の悪さで寝つきそのものが悪かったのです…。


 これからの天気はどうなんだろう。果報は寝て待てというので、もう少し寝てから考えるか、と思ったけど、文字通り寒波が来ているため、さらに強い寒気が入ってくると、もう下山すら危うくなる可能性もあります。携帯で確認です。
 そしたら、東京から福岡までで4本の等圧線が入るほどの西高東低が、明日まで維持されるとのこと。これは今のうちに下りないと大変危険です。


 というわけで、2度目の全滅決定。自分の棺は自分で教会まで運ばなければなりません(何


 しかし、下り道も楽ではありません。昨日よりも格段に雪は深くなっていて、付けたトレース(足跡)もほぼ完全に消え去っています。
 ま、気楽に行こうや。
 途中で、伊那の友人に電話して、今日の予定を聞いたりしましたが、残念、予定合わず。


 上りに比べればこのヨナ沢ノ頭のテープのところまで来るのはずいぶん早かったと思います。一晩中吹いていた風で、若干雪の表面が固くなっていたのではないかと思いますが…。


 ふうたろう、マセナギ近くまで写真も撮らず、必死に歩きました。小地獄終点(大地獄始点)付近で、3人組2パーティと出会いましたが、両チームとも引き返すところでした。それが正解。


 必死で歩いて池山小屋。ここでカレーうどんと残り汁の雑炊を食いましたが、雑炊は量が多すぎて食えないという罠。
 食い終わって片づけをしている頃になって、さっきの3人組のパーティのうちの若いグループが下りてきました。池山小屋であのあと泊まったのかどうかは判らないけど、3人で楽しいクリスマスイブを過ごすことでしょう。


 この辺りの雪もグッと増えました。でも、わかんやアイゼンは必要なく、全部ザックにしまって歩けました。


 昨日、アイゼンとわかんを履いたこの場所。ここから下は殆ど雪なんて無かったのですが、どうでしょうか。


 昨日奥多摩の冬枯れだと言って歩いていた場所は、このとおり風で積もった雪が剥がされるほどの始末です。生半可な気持ちで登山すると遭難する典型の天気でしょうね。あ、ふうたろう、生半可でした(滅


 林道のショートカット登山道を駒ヶ池まで黙々と歩きます。これで、やっと教会まで戻ってこられました。
 いやあ、マヒャドとバギクロスはキツかったなあ(棒読み)


 駒ヶ池バス停で40分の待ち時間。ものごっついクソ寒いのですが、着替えや片付け(荷物の編成)、カメラに付いた霜や雪の掃除などをしておきました。


 帰りは青春18きっぷで。塩山駅と大月駅の待ち時間が長くて、何と寒いこと!上諏訪駅(長野県)の足湯に、熊伏山の時と同じように浸かっていけなかったら、まさにここでマヒャドをくらって死んでいたという罠。
 外にも、電車が遅れまくるという罠。ふうたろうの素早さが150下がった(滅
 ところで、年末、新たな大寒波が来る予想です。これは行き先をまったく変えないと駄目かも知れない。考えているのは大峰山脈ですが、ここでも雪やくもりだったらどうしよう…。
 #3空木岳クリアならず…。


天気:雪、強風を伴って強く降る(長野県駒ヶ根市、移動中は含まない)
覚え書き:駒ヶ根駅前のスーパーで川中島納豆など購入

Comments are closed.