Home > ふうたろう旅日記 > 奥多摩駅前留学(何)(将監峠・飛龍山丹波コース:山梨県)

奥多摩駅前留学(何)(将監峠・飛龍山丹波コース:山梨県)

2011年 1月 2日

 夜中1時半に目が覚めました。両隣にはそれぞれ夫婦がいらっしゃる(眠っていらっしゃる)ので、極端にモソモソできないけど、やたらと小屋の布団が寒い上にハラが減っている(!)ので、カロリーメイトゼリータイプを一本食しました。ストーブも弱火に設定(ただの空気調節ですが)されてはいてもまだ暖かいので、その前にパイプ椅子を引っ張り出して当たっていました。
 結局2度寝再開できたのは3時頃。次5時に起きたときは、白石山方面に行くという夫婦が起きた頃でした。ふうたろうもついでに起き出して、かに雑炊の素入りエビピラフ雑炊(何)を食いました。エビは貴重なタンパク源だけど、確かリジンかバリンかが制限アミノ酸だったなーなんてことを考えながら食べていました(エビはバリン(Val)制限アミノ酸である)。
 そんなうんちくの朝も、結局夫婦が出ていくか行かないかする頃に3度寝をして終わるという結論に至りました。


 夜中はずっと曇っていた空ですが、だんだん晴れ間が広がってきたようです。残念ながら朝焼けを見ることは叶いませんでしたが、まあ、いいさ、いつでもふうたろうの山は旬だから。


 小屋の前にはこんこんと湧いて流れる水場があります。これがありがたし。


 7時頃、もうひと組の夫婦が起きてきた(ふうたろうの3度寝より早く起きていたが)ので、8時くらいまでゆっくり歓談していました。既に身も心も弛緩しまくりふうたろう。


 さて、8時7分、丹波(たば)バス停に向かって出発です。14時15分のバスに乗れれば最高ですが、たぶん間に合わないだろうなあと思いつつ。


 将監小屋から主脈のルートに上がります。なかなかこれが急だったりします。雪があるので余分な負担もありますし。


 主脈ルートに出合ったら、ひたすら水平道を歩きます。本当に、"ひたすら"という言葉が相応しいくらい長く展望の乏しいルートです。


 この飛龍山が見えてくるのは、9時半を回った頃だと思います。
 途中で出会った、飛龍山の手前の広場というか分岐でビバークしていた兄ちゃん、7時15分にそこを出てきて、将監小屋まで中間くらいの辺りで9時45分になっていました。笠取山か雁坂嶺くらいまで今日中に行きたいと言っていましたが、飛龍からここで2時間半だと将監小屋で12時を回る可能性があります。雪道は本当にオバケですね。コースタイムがまったく読めません。


 兄ちゃんとバイバイしてからふうたろうは飛龍方面に突っ走ります。しかし、さっきから少し道が険しい。さっきの兄ちゃんも、ひょっとしたらこういう道に難儀していたのかと思ったりもしました。…きっと回を重ねていくごとに慣れて、サクサク進めるようになりますよ。


 道が険しいところは展望の良い場所となることも多いのです。大菩薩嶺方面の展望が開けました。


 南アルプスも見えています。1月の3連休は笊ヶ岳にでも行こうかなとか思ったり思わなかったり。


 飛龍山に近づいてくると、何故か樹林がまばらになって、雪原に木の影が投影されています。これがいいのですよね。


 飛龍山に取り付く前に小さなピークがあるので、本来ならそれを巻いていきます。踏み痕も巻き道を通っています。


 しかし、ふうたろうはどうしてもこの新雪をフミフミしたいのです。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 カメラのレンズプロテクタを雪の中に落としてしまったではないか!ふうたろうの叫び声が辺りに響き渡ったのは言うまでもありません。膝まで潜る雪の中で、レンズプロテクタを大掃除とか、ネタ以外の何ものでもありません。


 気を取り直してピークを登ります。雪がなければたぶん登っていけないくらいのヤブだろうと思います。


 人の足跡もあるのかないのか。それともこれはシカ先生とウサギ先生、キツネ先生の足跡かな?
 ちなみに、動物先生で優秀なのは、経験的にキツネ先生なんですよね。シカはウマの片割れなので(略


 飛龍山に取り付きます。ここから飛龍山とサヲラ峠の分岐まで、なかなか厳しい坂が続くことになります。


 しかし、こういう雪景色を見たら、普通に足止めをくらいます。


 やっぱり雪山は最高です。冬枯れの里山もいいけど、やっぱり冬は雪がないとだめですなあ。


 ビミョーに地図と実際のルートの違いが解る30代(滅
 なんか、このまま前飛龍まで行ってしまうのではないかと思うくらい明後日の方に向かっていますよ(GPSによる)。


 しかし、最後の最後で急坂になって、分岐よりも少し外れたところまで一気に登ることになります。


 禿山という看板を見たので、ではそこで、カレーうどんとカレー雑炊を食おうではないか。


 風は比較的穏やかです。雲が多めの山もあるみたいだけど、この辺りはとてもよく晴れています。


 大菩薩嶺や富士山が見えています。


 南アルプスもOK。


 メシが終わったらいよいよ丹波方面に下山です。さっきの兄ちゃんのテント痕があります。なるほど、ここでビバークですね。
 サヲラ峠、飛龍山山頂、三条ダルミ、将監峠の四つ辻のところ。


 ここから下りの急坂が強烈です。雪付の岩とか、裸地と雪の繰り返しとか、なかなかのご挨拶です。


 笹ヤブに積もった雪。そして日だまりになっています。極楽だね。


 何気にアップダウンのある前飛龍近辺。前飛龍の山頂そのものはシャクナゲの樹林帯でした。


 しかし、山頂を少し下ったところに岩場の連続があり、そこからの展望はなかなかのものです。確か、ここは2007年1月1日に通ったときも同じアングルで撮った気がします。


 さあ、渋滞無くサヲラ峠に突っ走ろう。ここで12時なので、うまくいけば14時15分の丹波バス停、間に合うかも知れないと思い始めました。


 (`ε´#)
 なんか折れたステッキとか捨てられてるし。帰りに拾っていく気ででもいればいいんだけど、そんな保証はないので、ふうたろうが一緒にゴミ箱に捨てにいってやるよ。めんどくさいけど。


 雪と裸地の繰り返しの急坂。はっきり言ってダルすぎです。


 しかし、ところどころ展望は良くて。
 しかし、改めてサヲラ峠の遠さを痛感して。


 アップダウンのミサカ尾根。サヲラ峠か熊倉山まで、ミサカ尾根と呼ぶようです。この熊倉山までが特にアップダウンがキツいと思います。上りならもっとキツい、のかな?


 雪道の疎林。ここは冬枯れの道でもかなり良いコースです。


 後ろを振り返って。


 人の行き交うところが道になる。


 森林の投影。


 そして、サヲラ峠。13時過ぎです。もう間に合う圏内に入りつつあります。


 ミサカ尾根(or天平尾根)にグッバイ。


 丹波にダイレクトに下るルート。この坂がまたキツいのです。


 落ち葉の量が多いので、道を踏み外して危うく滑落、なんてことにならないように注意が必要です。油断大敵。危険度は白石山から将監峠の稜線よりも大きいかも知れない?


 急坂のジグザグにウンザリしながら、地図にない分岐に到達。「山道」の方に行ったら何処に出るのか判らないけど、丹波バス停が終点なので、そちらに行ったら結局丹波まで歩かなければならないんじゃないかな。


 スギかヒノキの密林を歩きます。
 ここでこれから三条小屋まで行くという、どうも日本人ではない夫婦と出会いました。…三条!?いったい何時になるのやら…。もうすぐ14時でっせ?


 集落が見えてきました。終わり近し。


 動物除けの金網の扉がいくつか続きます。


 とりあえず方向指示板がある間はそれに従って歩くのがベストです。あるところから畑にぶち当たり、蛇行する道を歩くことになるでしょう。でも、畑の中を通っているショートカットを、失敬してしまいます。おそらくこれだけで10分は短縮できると思います。


 最後、このENEOSのガソリンスタンドが出てくればフィニッシュ。


 丹波バス停到着。14時。シッカリ間に合いましたね。
 片付けと荷物の編成をしていましたが、バス到着まで間に合いませんでした。ごめん、運転手さん!待たせてしまって…


 奥多摩駅にバスが着くと、他の人が降りるのを待って、ふうたろうもほぼ最後に出ました。そして、駅に入っていくと…
 何と!たまたま友人が、相方や友達を連れてみどりの窓口のところで右往左往しているではありませんか!
 …というわけで、ふうたろうの予定は変更ですな。駅前の食堂に突撃という運びになります。


 Mさんと相方のTさん、それからカリフォルニアから日本くんだりまで来てくれたEさんと、犬レベルの英語を交えて会話しました。さすがに、Oneしか喋れないってこたあないですけど(壊滅
 Eさん、Mさんの留学時代の8年来の友人らしく、気さくでしたなあ。しかし、ふうたろうの言語聞き取り能力は、日本語でもアヤシいので、英語ならなおのこと(吐血
 最後は駅近くでもないけど、温泉(ひょっとしたらFake Springかも知れない(滅))に行って、英語的親父ギャクを交えながら過ごすのでした。ふうたろうのHPはなくなりかけていましたが、こんな交流の機会はそうそうあるもんではないですからな。みんなに感謝です。
 ほんと、英語は受験の道具ではなく会話の道具ですね。


 実に有意義な山行でした。1日目、バスの時刻がガセネタで、スズタケのウルトラ笹ヤブゾーンに死にかけていたときはどうしたろうかと思いましたが、やっぱり、山は良いものです。あの吹上ノ頭以降は特に素晴らしいものです。出会いもまた山の醍醐味です。
 何かを目的に行動するのもいいけど、行動するからこそ何かに出会えるという方が、むしろ正しいと、この頃思います。奥多摩駅で彼女らに出会ったのも、ふうたろうが家でうじうじしていては、確率そのものがゼロだったわけです。
 結果のために行動するのではない、行動するから結果が付いてくる…ということなんでしょうなあ。
 #132白石山(和名倉山)クリア。


天気:晴れ時々くもり(山梨県北都留郡丹波山村・東京都西多摩郡奥多摩町、移動中は含まない)

  1. wine
    1月 5th, 2011 at 17:24 | #1

    ふうたろうさん 明けましておめでとうございます。
    そして和名倉山~飛龍山へ無事縦走おめでとうございます!!!
    年初からすごいモチベーション上がってますね (┌゚д゚)┌ ヨッ
    私も昨秋和名倉山(この呼び方が好きです)へ行ったばかりなのでとても興味深く読ませてもらいました。
    あの吹上ノ頭から西仙波の岩場は風が強くて大変だったので、雪が付いていたらかなり怖いのではないかと思いました。
    それから無残なワイヤーは雪に隠れていたようでよかったですね。あれがまともに見えたら山の魅力半減です。

    去年1年間の山行もエネルギッシュだったけど、今年も健康と事故に気をつけて頑張って続けてください。

  2. ふうたろう
    1月 5th, 2011 at 19:42 | #2

     あけましておめでとうございます。
     お引き立てくださいましてどうもおおきにでございます。

    >吹上ノ頭から西仙波の岩場は風が強くて
     ここで強風だと危険ですね。展望があるということは遮る物が少ないということの裏返しでもありますし。風自体はこの元日、そんなに強くありませんでしたね。伯耆大山や鹿児島などでは大雪になるくらいの寒波が来ているのに、不思議なものですよね。

    >ワイヤー
     ところどころ出ていましたけど、たまに足引っかけて危ないですね。誰が残置していったのか知らないけど、ちゃんとゴミは片付けといてもらいたいものです。

     今年は既にエネルギーの灯が消えかかっています。引越恐るべし。ふうたろうの過去の遺産と戦闘中です。可燃ゴミを捨てても、部屋のゴミが減った気がまったくしないという壮絶さです(核爆滅

  3. 1月 5th, 2011 at 21:26 | #3

    ふうたろう様
    はじめまして。
    昨年秋に花のひかりさん(komadoさん)からお伺いしました。
    いつも写真とコメントを楽しませていただいています。

    冬の和名倉山すばらしいですね。

    和名倉山を歩きたいなぁと思ってはいるのですが、
    山は自分の実力と相談ですからねぇ。。。いつになるやら

    ではでは、oota(^^ゞ

  4. ふうたろう
    1月 5th, 2011 at 21:49 | #4

    >ootaさん

     初めまして、見てくださってありがとうございます。
     そうでしたかkomadoさんところから。

     そういえば、和名倉山…白石山という名前の方が好きなのですが、あれも秩父~奥多摩の山なんですよね。奥多摩の他のところにロクに行かないで、和名倉山だけ攻めてしまったことに何となく後ろめたい気分も、無くはないです。

     和名倉山の冬、少なくとも今回1回の経験では、相当厳しい山でした。でも、あのシャクナゲの森やむき出しの岩、カンバ類の林など、5~6月に行ったらいいだろうなと思います。
     何でしたら、将監小屋に泊まって、吹上ノ頭あたりまででも充分楽しめるかと(笑

  1. No trackbacks yet.
Comments are closed.