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仕事初めは去年の後始末から(諏訪山(カミヤツウチグラ)楢原コース:群馬県)

2011年 1月 29日

 ネコの目覚まし時計で4時過ぎに一度起きました。しかし、昨日はあの状態なのでとてもそのまま出発という気にはなれず、出発を一本遅らせて、6時43分南町住宅バス停発池袋行きの国際興業バスに乗り込みました。
 電車ではほぼ立ちんぼで湘南新宿ライン1本。新町駅到着後しばらくして、9時5分発上野村ふれあいセンター行きのバスに乗り込むのでした。
 しかし、このバスに乗っている時間、畑薙第一ダムから静岡駅までほど恐ろしくはないにしても、広河原から甲府までの長さくらいは余裕であります。何と2時間!
 9時過ぎに出たバスが登山口のバス停に着いたのは11時10分でした。


 さて、今年の仕事初め。通勤が終わったので、これから勤務です。バス停は学園入口。


 今日登る山は群馬県西上州エリアの諏訪山という奥まった山です。2010年1月17日、日帰りでアタックしようとするもタイムオーバーで、山頂を目前にリタイアするという悔しさに終わった山です。


 そしてそんな今日は、去年下山に使って、ダッシュしたルートを、上りに使うことにしました。というのも、これから使おうとしている楢原コースと違って、去年上りに使った浜平コースはふれあいセンターから長距離の車道歩きを伴うからです。しかも太い道路。今年は去年のように運転手さんのご厚意があるとは限らないのです。
 →2010年1月17日


 雨が降るか良くて曇りかと思っていた空は、なかなか青い空です。でも、ふうたろうの心はそれほど乗ってきません。ブランクは長ければ長いほど士気が下がるのです。


 まだまだ麓だというのに、日の当たらないところは雪が積もっています。登山道はどうなっているんだろう。


 実をいうと、楢原コースも、浜平コースとそれほど変わらないくらいのコースタイムで、車道歩きがあるのです。あの向こうに見える神社までが、バス停から1時間。


 ああ、いよいよ山道の始まりだな。準備運動はこれで終わりか。ふうたろうの感性は戻るのか?


 トイレを済ませていざ進攻。100リットルのザックが全身にのしかかるようです。そして、心も若干重い。


 でも、この心の重さは、その錘を持ち上げることでしか取り除けないもの。これは常に産みの苦しみであるということです。


 楢原コース、登山道が始まってから谷を這い上がるコースがしばらく続きます。稜線に出るまでがかなりキツい坂で、乾いた凍土が滑ります。


 日の当たる尾根が近くなると、少し雪の量も減ってくるでしょうか。去年に比べるとだいぶ雪の量は少ないようです。


 この辺りは里山気分で歩けます。…が、もう昼は過ぎています。出発は11時10分だったから…。


 諏訪山への稜線に出ました。4830mという、細かい表記が気になりますが。


 うっすらと雪を纏った尾根の道。昼下がりだけどもう夕方の冬の山を歩きます。


 北~北西斜面は雪が残りやすいです。しかし、気になるのは、人の足跡が全くないこと。キツネ先生だけ。


 小倉山を越えたら西斜面。雪が突然無くなります。


 右に転がり落ちないようにしながら歩きます。何気に、この辺りの道は不安定なのです。


 雪道にはキツネ先生の先導が。


 空には絹層雲がかかっています。白飛びする写真。


 三笠山遙拝堂のところで休憩。パンをかじります。しかし、囓りすぎてチョコチップパンを5本もやってしまいました。


 遙拝堂直下に梯子があります。手すりが雪だか何かでヘン曲がっています。


 ここは湯の沢の頭。浜平コースとの合流点です。ここから三笠山(ヤツウチグラ)までは知っているコースなので、比較的気楽に進めるはずです。
 しかし、足がまだまだ重い。


 岩の隣を歩きます。西上州は岩の塊のようなところです。


 しばらくピークを巻いて進んでいた道も、上りにさしかかると突然急峻になります。そもそも、そんなに道は広くなくて、斜めになっているところとかに雪があると、それは危険ですから。


 お!
 あの高級ホテルではありませんか。


 いっそうお美しくなったようで…(滅


 ここからがふうたろう諏訪山山行のトラウマです。去年は雪付の岩場でかなり難儀しましたから。


 しかし、展望はここからしばらくが一番良いのです。


 大変だと思っていたこの辺りですが、今年は雪の量がずいぶん少ない。これならかなり余裕で歩けます。100リットルの荷物を背負っていたとしても、です。


 展望を楽しむ余裕もある、といいたいところですが、急激に雲が多くなってきたという罠。


 去年も同じことを書いたような気がするけど、弥山川の遡上を思い出す。あの梯子の連続はスゴかったけど、この諏訪山はたった二つ。でも、足が重い。鈍りすぎ。


 岩場に立ってみれば一面の絶景。今日は泊まりの道具をガッツリ担いでいるので、気持ち的には余裕です。


 冬だとばかり思っても、山の生き物たちは春の準備を進めています。初夏はこのシャクナゲが咲き乱れることでしょう。


 あれが三笠山(ヤツウチグラ)です。


 もうすぐ三笠山です。さっきまで曇っていた空、また晴れてきました。


 三笠山到着。今日はやっぱり道を知っているだけあってあっさりでしたな。


 まだ知らぬ諏訪山(カミヤツウチグラ)。今日は確実に取りにいきますぞ。


 浅間山の方、天気が良ければシッカリ見えますが、今日は寒気を伴った低気圧が日本海に停滞しているようです。残念。


 諏訪山の西にあるコブ。そして遥か右奥には御座山(おぐらやま)が見えます。2009年12月19日に登ったとき、猛烈に寒かったなあ…。


 あの向こうに見える山並みは、明日縦走する帳付山(ちょうつけやま)やブドー沢ノ頭などです。本当のことをいえば、諏訪山からあちらの稜線に出るところが今回の山行のメインです。


 三笠山から諏訪山に向かうとき、この固定されたロープを下ります。


 ん?(・ε・)
 こんな所に「乙父・西沢」って…


 どうもこのままここから谷に下りるルートが存在している(いた?)ようです。地図にはありません。なお、25000分の1の地図には、諏訪山に至るいずれのルートも示されていません。地形で読むしかない、と。


 三笠山から諏訪山までの道は未知のルート。精神的な距離が猛烈に長いのです。ちょっとウンザリ気味のふうたろう。


 でも、これがおそらく最後の上り坂となりましょう。


 諏訪山到着。本当に樹林に囲まれた山頂です。大展望の三笠山に比べるとちょっとドライな感じもします。


 さあ、もう疲れた。テントをどこかに張りたいけど…
 しかし、山頂付近には張れそうな場所がなさそうですな。


 それでは、山頂から少し南東に向かって、ブドー沢ノ頭方面に出てみましょう。程なくして、南西に開けたところがあるでしょう。夜は星空がきれいでしょうから、ここにテントを張るのですじゃ。


 絶好のテント日和(何
 このテン場は最高ですな。もっとも、若干斜めなので、うまく場所を切らないと寝づらいですけど。


 ふうたろう、何が感動かって、まだ明るいうちにテントを張って夜飯(ぜんざいだけど)を食えること。思えば白石山も池山尾根も磐梯山もひどかった…(涙


 うつらうつらして18時過ぎに一旦眠りこけて、20時前くらいに起きてしまいました。体調の悪さは一切無し。こんなに体調の良い夜はまるで新潟の晴れ間のように貴重です。
 そして、星が恐ろしくきれいなので、撮りましょうか。
 しかし、角が赤く感光するのはなんででしょう?フィルタにケラレているのかなあ…。


 無事、夜を迎えることができました。むしろ、夜になって体調が良くなった感さえあります。
 本来、山というのはすべての時間を通して―寝ている間さえも―雰囲気を味わえるフィールドです。体調を悪くしているなんてもったいない。夜飯の量をうまくコントロールできれば、体調の悪化も防げるでしょう。この調子で明日もがんばろう。
 明日はこのまま南東方向に道なき道をブドー沢ノ頭へ出て、帳付山、そして赤岩山方面に向かいます。どこまで行けるかは体調と相談です。


天気:晴れ時々くもり(群馬県多野郡上野村、移動中は含まない)

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