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米と納豆を追いかけて

2011年 3月 21日

 今日は朝から雨。冷たい雨です。あっという間に最終日になってしまいました。
 しかし、Mariさんの提案で、長岡ではなく、六日町からバスに乗ればいいと言ってもらえたので、小千谷のバスセンターで乗り場変更の手続きをしました。
 今日はお土産探しのドライブです。Mariさんも納豆探しのドライブです。ふうたろうは、自動車の運転が出来るMariさんがとても頼もしいです。
 この越後川口の道の駅では、玄米餅を手に入れました。雑煮などに入れて食べてもうまいので、今度、白毛餅とセットで、Mariさんに御馳走するとしましょう。


 ふうたろう、餅よりも、実は米と納豆がほしい。米は東京では買い占めの対象になっていて品切れだし、何より、早池峰山の帰りに遠野で米を買って帰ってからというもの、米の土産がなかなかウマいことを覚えましたので…。
 とりあえず、大力納豆です。国道17号線をひたすら南下するとありましたっけ。


 色々ある納豆の中で、ふうたろうが選ぶ基準は、まず、使用大豆が国産であること、そして、大粒であること、の、ふたつです。更に、国産でも産地が2箇所あれば、より地産地消に近いものを選びます。したがって、選んだ納豆は、小出っ子。1パック158円。ふうたろうは、職場の土産も併せて10個買いました。納豆も品切れで全くないので、困っていたのです。
 一方、Mariさんも小出っ子をいくつかと、挽き割りタイプのやつを買っていました。彼女もふうたろうに勝るとも劣らぬ納豆オタクです(何
 ついでに、ふうたろうが納豆を自分で作り始めたことを、受付嬢のお姉様に話すと、色々指南してくれました。やはり、大豆を厚く盛りすぎるとダメだということだそうです。あの納豆のパックに、45gの大豆を入れるまではいいけど、それが50gになると納豆にならなくなる可能性があるとか。空気が行き渡らず、醗酵が止まるのだそうです。納豆菌Baccilus subtilis:バチルス・ズブティリス(あるいはBucillus natto)は好気性細菌です。
 …というわけで、ふうたろうの納豆レベルが1上がった!(ドラクエ風に)


 次に向かったのは塩沢商店街。雁木といっていたと思います。それがアーケードになっていて、基本的に雨に当たらず歩けます。


 ずっと店の軒を覆っています。


 塩沢商店街のはずれのお菓子屋さんで、ひとつかみ200円のハッカ糖を買って、おにぎりを食べさせてくれる店に行きました。何という名前だったかなあ…。すると、ここでは米の炊き方を教えてもらえました。米を研いで水を量った後、そのまま冷蔵庫で冷やしてから炊飯すると美味しく炊けるのだそうな。確かに、ふうたろう、腐敗防止のために、夏になると、圧力鍋にセットした後、よく冷蔵庫に入れていまして、うまい飯が炊けるなあと時々思っていたのです。ただ、冷蔵庫に入れたときとそうでないときの比較をしていないので(想像できないことだったので)、今日こうして言われるまで気がつかなかったのです。


 このおにぎり屋さんで、ふうたろうたちふたりは、米の貯蔵庫を見学していくといいと言われました。ものは試し、濃密なガスと雪と小雨との魚沼の道路を進み、うおぬま倉友農園を訪ねるのでした。


 行ったときは誰もいなかったのですが、偶然表に出てきた社員の方を、Mariさんが捕まえました。そして、見学開始です。
 まず、これが雪室です。さっきは研いだ米を冷却すると言いましたが、これは、生米を冷蔵保存する倉庫です。見かけは何の変哲もない格納庫のようですが…


 中は気の壁が作られて…?


 雪室というだけあって、その木の壁の裏には雪が敷き詰められています。そして、外も猛烈に寒いのですが、この雪室の中は更に寒い。気温は2℃ほどで、湿度は80%ほどに設定されているそうです。


 この倉庫には300俵ほどの米があるといっていました。


 この雪室の素晴らしいところは、何と、夏でも電力をまったく使わず(明かりの電気は別)、湿度と温度を一定に保つことが出来ることです。
 解説してくださっている社員の方の話によると、一般的な倉庫では、温度管理は15℃とかいわれるそうですが、その温度には根拠がなく、それほど味の低下は抑えられないそうです。玄米で保存したり、食べる前に精米したりという違いは、ほとんどないに等しいけど、こうして湿度と温度を管理すると、味が本当に違うのだと。
 魚沼産コシヒカリである上にこうして温度管理をしている分、1kgあたり1000円と、市販の精白米が300~500円くらいなのに比べるとずいぶん高くなりますが、実をいうと、これでも、茶碗1杯分で80円程度にしかなりません。電力も殆ど使わないで保存し、油の酸化などをできるだけ抑えた、美味しい米を食べられるのであれば、80円はじゅうぶん一般人の手に届く金額のはずです。マクドナルドのフィレオフィッシュが1個270円であることを思えば、あらゆる意味で、如何に安いことか。
 新潟県は日本有数の豪雪地帯。雪捨て場に悩むくらい大量に降りますから、こういう雪室などで、電力を使わない保存技術を確立していけるかもしれません。それは則ち、今回の旅のテーマにもなる脱原発の、対案に繋がる可能性があります。


 …というわけで、大満足のふうたろう。Mariさんもきっと満足しているはずです。
 後2時間ほどでいよいよお別れ、という時間は、六日町のバス停前の駐車場に着いてからも、いよいよ勢いを増して過ぎました。しかし、運転は全部Mariさんに任せてきたし、帰りもバスの運転手に運転を任せているはずなのに、ふうたろうはクタクタで、名残惜しさも忘れるほどです。
 高速バスは雨が降りしきる中、渋滞なく池袋駅東口に到着しました。そして、3日ぶりに、大都会トウキョウの自宅に、ふうたろうは舞い戻るのでした。
 不思議なデートでしたね。いとおかし。


天気:雨時々止む(新潟県長岡市・小千谷市・北魚沼郡川口町・南魚沼郡六日町・塩沢町、移動中を含む)
覚え書き:ホッケ油回ってた?

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