原発の話

2011年 3月 30日

 今日は、原発の事故はどういう状況なのか、という学習会に出掛けました。原発を無くすためには、という学習会ではありません。
 原発とは何かというところから。
 福島第一原発は、沸騰水型原子炉というものらしい。これに対して加圧水型原子炉というものもあるらしいが、どれがそうだったのか、忘れた。沸騰水型の弱点は、燃料棒の核分裂を止める制御棒を挿入するところが、反応の進む圧力容器の真下であることで、燃料棒が破損した場合にその継ぎ目の部分が弱くなる(といっていたかな)。
 これは原子炉すべてに言えることだが、制御棒を入れて核分裂を止めても、冷却を続けなければならない。目的の核分裂とは別に崩壊が起こって、熱を発生し続けるらしい。今回の事故はその熱を取り除けずに起こった。
 それから、火力発電と原子力発電の発電効率は、それぞれ45%と30%ほどらしい。原発の場合は、核燃料を思い切り加熱できないからだそうである。
 冷却システムについて。
 津波で13個あったディーゼルエンジンがすべて壊れ、冷却システムが死んだ。津波は5m(?)ほどの想定しかしていなかった。
 放射能について。
 放出されていて今一番問題となっている放射性元素は、ヨウ素131とセシウム137である。
 ヨウ素131は半減期が8日なので、80日すると1000分の1ほど(1024分の1)になり、更に80日すれば100万分の1になる。だから、5ヶ月もすればほとんど無いに等しくなる。
 セシウム137は半減期が30年なので、長期的にはこれが問題となる。しかし、飛散が広範囲におよばなければ、1cmほど土壌を取り除くだけでかなり除去できるという。また、菜の花を植えて除去することも出来るとか。
 とりあえず、海への放出がずっと続いている。いくらヨウ素が半年弱で100万分の1になるからといって、出続けていれば減ることはない。これをどうにかして止めなければならないけど、…止まらないんだよな、これが。
 あと雑多に。
 セシウム137の生物学的半減期は70~100日。放射能の半減期は30年だが、身体から遅くとも100日で半分出ていくので、大地や食品の汚染量を少なくすれば、徐々に減ってはいく。
 ヨウ素131は80日で1000分の1なので、今原乳などが汚染されていても、80日後には食用に回すことが出来る。ただし、ヨウ素だけに汚染されている場合に限るが。
 …と、大雑把にはこんな所だろうか。事故処理に当たった作業員などの話もあったが、長くなるので割愛。


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