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分解性

2011年 6月 16日

 納豆17号を仕込み始めます。しかし、想像していたよりも大豆の量が多くなってしまい(重さは量っていないので)、容器ほぼ一杯、1号失敗作の時並みに詰め込むことになりました。ただあの時と違うのは、大豆を煮たのではなく蒸したこと。大豆の表面が濡れているのではなく、周りの大気だけが湿っている状態が一番良い。これが成功すれば、量を詰めても酸素が通らないというとかの問題ではなく、大豆の表面の物性というか、水分の存在形態というか、そういうものに依るのだということになろう。


 今日は仕事で、たまたまエンドスルファンという有機塩素農薬のことを調べていました。これには異性体があって、αとβ。それから、代謝物に硫酸エンドスルファン(エンドスルファンスルファート)があります。調べたところ、日本の場合、基準値はαとβを足したものがエンドスルファンの量になるようですが、中国では硫酸エンドスルファンも含むようです。中国の場合、日本でいう衛生法に当たるものにわざわざ、強制的なものであるみたいな文言があって、おもしろかったりする。
 なお、日本の食品衛生法では、農薬などや、それが化学変化などを起こした物質について、食品に含まれる量が規制され(不検出も含む)ることになっています。しかし、硫酸エンドスルファンは含まれていないし、実は、フルフェノクスロンという農薬も二つに分かれてそれぞれが野菜から時々検出されるようなのですが(野菜や土壌などで化学変化を受けたのか、機械などの分析時に化学変化したものなのかは不明)、それらについても記述はない。衛生法違反なのではと思わなくもなかったりしますが。
 ところで、農薬学の教科書に、エンドスルファンはエンドリン(別の有機塩素農薬)などに比べて易分解性である、みたいな書き方がされています。しかし、別に二酸化炭素と水、という、物質循環に乗る形まで分解されるという意味ではないようで、実際硫酸エンドスルファンなどの形で残留しています。ふうたろうは、この易分解性というのは非常にインチキ臭い表現だと思っています。「分解」という定義も、はっきりさせるべきでしょう。こういう物質が蓄積していけばどうなるのか、ましてや、研究している人を確保しているわけでもないのに。まるで、原子力の安全神話みたいですな。


天気:くもりのち雨(東京都板橋区)
覚え書き:HKで原子力行政の歴史について学習

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