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チーズと労働者

2012年 3月 15日

 夜、北海道行きの切符の行き先を変更しに行きました。ニセイカウシュッペ山(大雪山系)は、冬型の気圧配置で天気がオワッてるので、それどころか、日本全国レベルで、北海道日高~十勝釧路管内以外壊滅状態なので、そのエリアに属するペテガリ岳に自動的に決定しました。現地の大樹町役場やタクシー会社にも連絡を取り、手筈を整えました。
 ついでにではないのですが、買い出しもしておきました。3泊4日なので、大きめのモッツァレラチーズ、それから地図の足りない部分、その他諸々の食料を。
 ところで、池袋に輸入食品を扱っている店があります。昔の好日山荘池袋店の入っていたビルと同じ建物にあるのですが、そこで大きなチーズをいつも買います。しかし、今回はその大きなモッツァレラチーズ200gほどの大きさのやつですが、それが品切れでした。代わりに、800gの業務用レベルのが1200円ちょいでありました。それでちょっといろいろと話をしていた店員がいたのです。


 ふうたろうが山に行くという話をすると、羨ましいと言います。サービス業で働く労働者は、想像に難くなく、労働時間が長い。自分の時間を持てないのでしょうね。いつも思うことですが、サービス業の人の労働時間を短縮し、もっと休みを謳歌できるだけの時間と所得を保障すべきです。買う側を応援するために価格を安く、なんてことを量販店なんかではよく宣伝していますが、ふうたろうはお為ごかしとしか思っていません。労働者の賃金と時間を代わりに削っているだけだと思っています。しかし、一つ一つの店やその経営者を吊し上げるのはただのやくざと同じ。だから、結局は最低賃金の引き上げと、労働基準法に対する強制力をもっと高めることで、すべての企業にそういうルールの下で競争させればいいのです。抜け駆けは許さない。そうすれば、労働者の賃金と時間は保証されます。
 …他、取引の中でそういう、労働者の賃金や時間を保証することを阻んでいるものを洗い出しましょう。「理想」と言い切るのはそれからです。「現状は~だから無理」なんていう言い訳は聞きたくありませんから。
 競争に規制をかければ、多くの生活者の質を保証できます。一部の金持ちや投資家・資本家だけが潤っている必要はありません。そういう努力を要求した覚えもありません。"搾取"は、そもそも努力とは思っていませんけども。
 念のため、ふうたろうは、一つ一つの店や企業などがどんな取引の中でどんな苦労をしているのかを知りません。しかし、その苦労の中には、一部の金持ちや投資家・資本家などの利益独占を前提としたシステムに起因するものが多いと、確信めいた「思い」があります。その独占体の言い訳を、一つ一つ洗い出しましょう。そして、一つ一つ、改革していきましょう。
 国際競争力?それが上がったら、誰が本当に得をするのかを考えてから、上げることを考えましょう。店で工場でオフィスで、働く労働者たちの生活の質を上げることに優先するものは、本来無いという価値観の上で、ふうたろうは話していますから。利潤は本来誰が作り出したものであるのかも、考えてもらいたいものです。
 念のため、ふうたろうは不自由なく生活ができています。でも、ふうたろう一人だけが不自由なく生きられるだけでは満足できません。「山に行きたい」と思ったときに「行く」という選択を、平均的なレベルで自由にできる所得と時間を、誰もが持っていればいいと思う。山でなくても、ゴルフでもコンサートでもおしゃれでもフランス料理でもいい。もちろん、国民全体の生産力以上の消費はできないのはサルでも解るので、「自由に選択できる」という意味はその範囲内で、というのは当然です、念のため。
 ニュースなんか見ていても、国が財政難だとか、社会保障に回す金がない、なんてことは報道しても、なぜ財政難で、なぜ元々回されていた社会保障に対する財政そのものが縮小しているのかという、根本的な理由までは語られません。利潤を独占している法人や個人は、生産力以上の贅沢やため込みをやめるべき、いや、法的にできなくすべきだと考えます。


天気:晴れ(東京都板橋区)

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