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幻が消える日(層雲峡パノラマ台:北海道上川支庁)

2012年 5月 2日

 幸せな朝が始まります。昨日の夜はユースに泊まりに来ていたスペインからの留学生と23時頃まで話していたにもかかわらず、今朝目が覚めたのは4時半前後。寝不足ですね。いや、それ以上に、7時の飯まで待てないという件。


 ウロウロしつつ、層雲峡の朝を満喫します。ふうたろうの大好きな時間帯ですもの、どこにいてもOK。


 空には鱗雲が漂っています。これから天気はどうなるんでしょうか。


 …実は、これからGW後半の天気は、あまり良くないようです。出発前に見ていた予報ではそうでもなかったのですが、どうも本州で大雨をもたらしている低気圧が、日本列島に沿って北上してくるらしい。
 うん、でもいいんだ。会えれば…


 水道施設の階段の上に上がって、空を眺めていました。
 今や、雨くらいで悩むことはない。楽しむべきは共有できる時間なんだから。…そう思って。


 空の表情の変化も、そう思えばいいもんです。


 それにしても、腹減ったなあ…


 7時になり、漸く朝飯。朝食のおかずは、すべて手作りです。だから、全部美味しく食べられます。ただ、ベーコン食えないふうたろう(滅


 天気は上々、ユースホステルに荷物を置かせてもらい、予定どおりニセイカウシュッペ山の玄関口(?)であるパノラマ台および朝陽山への登山道の偵察です。


 あの山の上にパノラマ台があり、更にその奥上の方に朝陽山が。


 道路に出て、橋を渡って、公園に入っていきます。


 公園は何とも殺風景。橋を渡ってから右へ。


 …なんだか、道が険しいですね。土砂災害か何かで荒れているような。まさか、廃道に…?


 携帯が鳴りました。メールがなぜか2通来ています。何でだろう。
 どうやら、一つ目は昨日の夜に来ていたようです。受信に失敗していたのかもしれません。とりあえず、内容は「天気が悪そうだから最後の日(6日)の夕方に見送りして終わりにしないか」ということでした。二つめは、今朝ふうたろうがそのメールが来ていることを知らないで送ったメールへの返信。


 今日は5月2日。6日に見送りだとして、それまで4日間も何をしろと言うんだと。3日の夜から一緒に行動するつもりでこの前後のスケジュールを管理してきたのに?
 登山道が樹林帯に突っ込み、暗くなります。暑い。飲み物を持ってきていないことを思い出しました。


 やっぱりこうなることは定めだったのか。悔しがってはいけない、そう思っても、悔しさがにじむ。なぜ天気が悪いくらいで「見送りだけ」になるんだ…
 深い樹林帯を、踏み跡に沿って歩いていきます。


 この後、午後にかけてメールのやりとりをした。それで改めて判ったことは、ふうたろうが暴走していただけだったということ…。
 情けないとしか思えなかった。失恋とか、そういうレベルではなくて、何も解っていなかった自分が。
 …分岐に入り込んだら、雪道に足を取られた上に行き止まりでした。


 はっきりした踏み跡をたどると、少し明るい場所に出かかりました。


 …出っ張った岩の上からは、確かに「パノラマ台」の名に相応しく、大展望でした。空は、恨みがこもりそうなほど晴れています。「天気」が悪くなければ、こんなことにはならなかったのに。


 パノラマ台からは層雲峡や大雪山がよく見えます。


 天気は、確率的にはいつも公平です。今日がどんな日だからといって、その日を雨だの晴れだのにすることは、もちろんありません。あるのは、その天気に影響されるふうたろうたち人間の都合だけ。天気は、ふうたろうの思いこみをほんの少し早めに、気づかせてくれただけに過ぎません。


 朝陽山方面は進めるのでしょうか。


 偵察するんだから、進みましょう。でも、ヤブっぽい。


 そして、薄暗く、荒れたところも…


 進む道には雪がどっさりついていて、それは腐っています。沈みます。


 道は完全に閉ざされました。朝陽山まで行けないようです。少なくとも、水すら持って来忘れているふうたろうには…


 そして、下ってくると、さっき雪道に足を取られ、行き止まりだった方の分かれ道から出て来ました。


 ふうたろうが下る頃、一人のおっちゃんが登ってきました。地図は…持ってなさそうでしたが?


 …今朝見ていた鱗雲はとっくに消えて、積雲が漂い始めています。どうやら、今日はこれから下り坂で、午後はにわか雨や雷雨があるそうです。


 失意のまま層雲峡から旭川に出て来ました。昨日の夕方、Iさんと会う約束をしたので、駅で待ちます。


 まさかこんなことになるとは、思ってもみなかった。
 旭川の街が、真っ暗な中土砂降りの雨に見舞われています。ふうたろうの身体には、睡眠不足と疲れがのしかかって、せっかく会ったIさんとも、じゅうぶん話ができません。旭川ラーメンを食べた21時以降、身体が崩れるような疲れに襲われ、当初札幌まで移動しようと考えているも叶わず、旭川のホテルを急遽取りました。それでも、夜は具合が悪くなって眠れなくなるほど。


 北海道は3日以降、恒久的に嵐が居座る模様です。山には行けない。山からも人からも見放されたような、猛烈な挫折感に苛まれます。
 もう…北海道を出よう。それしか、ない…。


天気:晴れのちくもり、旭川では夕方から雨で激しく降る(北海道上川支庁上川郡上川町・鷹栖町・旭川市)

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