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ふうたろうの広い個室(庄内摩耶山【関川峠雪道コース】:山形県)

2014年 3月 1日

 山形県鶴岡市にやってきました。ギリギリ夜明け前の6時5分。今日は摩耶山に登りにいきます。日本300名山、残り8個のうちのひとつです。


 バスを降りる際に、こんな券をいただきました。バス降りたところのホテル(上の写真)の朝食バイキングを割引の値段で食べることができるようです。しかも、いつもは260円引きのところが今回は460円引き。まあ、それが安く付くのか高く付くのか、経済の不線形性ゆえ、判りませんが(何


 さて、朝食バイキングですが… ん?(・ε・;)
 ヌオッ(゚皿゚;)
 …ハラが痛い(滅滅滅


 実は、バスの中からハラは痛かった。窓際の冷気にやられましたか?きっと山形県は太平洋側の地域と違って雪が少ないのでシバれるんでしょうね(ヴォー読み


 (=皿=)
 本当にこれが鶴岡市(日本海側の雪国と言われているところ)なのか?


 鶴岡駅を発車してすぐ(その前にもう一回ハラが痛くなった)、車窓から雪を被った鳥海山が見えました。きっと、登山口までの交通機関が皆無(季節運行)なのできついと思います。


 本当にこれが(略


 あつみ温泉駅前。店はない。補給が断たれています。しかし、ふうたろうのザックには食料などは2日分詰まっています(その前にもう一回ハラが(略))。


 8時48分の関川集落(旧温海町)行きの、ほぼ自由乗降可能な庄内交通運営のバスに乗って、関川峠のトンネルを抜けた付近(関川集落側)に止めてもらいました。客はふうたろう一人だったので、タクシーの運転手と話をするのです。
 そういえば、今年は5回しか山行してないのに、そのうち4回のバス登山のうち3回で話をしましたな…。


 ふうたろうがもたもた準備をしていると、関川からさっきのバスが温海温泉に向かって帰っていきました。
 さて、この、ざーとらしく掘られた(本当は天然なんだろう)雪の壁から、突入します。



 今回のルートは、ガチの道なき子の人生です。登山道はそもそも雪山にはあってないようなものなので、歩くところが登山道なのです(`・ω・´)キリッ
 最初の方は難所はありませんが、鈍っている身体にはきつい。


 雪の上に乗ったらいよいよ雪山ハイパーハイキング(泊まりがけ)の開始です。


 雪が腐っていてヅボッとなるところもありますので、気をつけねばなりません。特に木の根元とか。


 下の方では棚田を横断するところもあるようですよ。水路にヅドンだけは避けたいですが、ここにはそれらしきものは見つかりませんでした。


 雪がぐずぐずで歩き心地はあんまりよくありませんが、新雪50cmとかオゾマシい状態ではないのでいいでしょう…。


 ふうたろうの足跡。樹林を縫って歩いているのが判ります。


 雪の厚みがほとんどありませんね。


 さわやかな声で早春賦を歌う森。どこかの太平洋側の地域と違って。


 尾根が若干痩せ気味のところもあるので注意。落ちてもいいことありませんので。


 これは、恐らく関川バス停まで律儀に行ったとき、そこから歩いてくる車道でありましょう。まあ、バスで行く人はそれでも総登山者数の1%いないような気はしますがね。


 今日は比較的天気がいい。でも、黄砂か何かが飛んでいて、濁った青空です。


 だだっ広いところに出てきました。ここにはどこかに登山道が走っていそうですね。


 西側の山並みが見えます。いい展望箇所です。


 冬枯れと青空と雪原が美しい。日本海側の貴重な晴れ…のはずですが、今年は天気の荒れる日が少なく、雪もあまり降っていないようです。


 606.5mピーク(最高箇所は610mあまり)を目指して歩いています。登山道がある時期なら巻いて歩く方法もありますが、こういう積雪期は、案外そのまま尾根伝いに歩く方が楽です。


 サルの足跡ですか。


 ふうたろうの足跡ですか(何
 ここは606.5mの三角点。最高箇所は610mあまりです。


 木の間から摩耶山の山頂が見え隠れしています。
 摩耶山は、1000mあまりのそれほど高い山ではありませんから、ふうたろうの復活に当たって身体慣らしの場所でしょうか。


 でも、そんなに楽はさせてくれません。アップダウンもここからが多くなってきますから。


 しかも、尾根はさっきよりも細い。雪庇踏み抜いてヅドンしないように気をつけないと。


 摩耶山が頭を出しました。本命が見えると、気分が少し変わりますね。


 進んでゆくと尾根が枝分かれしてきます。地図を持っていないと地獄を見ます。コースの指導標なんてものは一切ありません。


 正解はこちら(え?どちら?)。



 ふうたろうにしてはノーマルな雪山ハイパーハイキングですが、考えたら、地図無しで登っているようなハイカーには絶対は入れない場所かもしれませんね。
 とにかく、尾根の分かれ道には注意です。


 黄砂に紛れて南岸低気圧(停滞前線を伴う)に伴う雲が広がってきました。少し肌寒いですね…


 でも、自分一人独占状態の山。少数者万歳(何


 急坂を段階的に越えるごとにあと少し進もうと気持ちに言いきかせます。


 ここの積雪、深いところでは150cm程度ありますか。でも、本来ならもっと深くてもいいはず。


 かなり登ってきた。もう少し登った辺りに避難小屋があるはず…がんばろう!
 ガキッ!
 ん?(・ε・;)
 ツルッ!!


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ナンだ?こんなところに立て札でも埋まっているのか?…と思ったら、屋根…?
 ヌオッ(゚Д゚;)
 ってことは、これが避難小屋(のなれの果て)かよ…(爆滅


 あんなもん、頭の高さ以上の雪なんか、あのちんこいスコップで掘り出してなんかいられるかヴォケ(゚Д゚メ)ゴルァ
 というわけで、もうちょっと先に進んでテントで休みましょ。


 ん?(・ε・*)
 あれはもしや…!


 摩耶山キター(目がハート


 ここ、平ですし、テント張ってもいいですけど…


 …もうちょい進みましょうかね。まだ14時過ぎたばかりやし。


 ふうたろう一人の足跡。これを振り返るのがいつも快感なのですよ(目がハート


 ヌオッ(゚皿゚;)
 何かここの雪質、ゴワゴワしてて歩きづらいぞ…


 小屋(埋まっているが)のあったピークと尾根が見えます。その尾根にはこちら側(東側)にビッシリと雪庇が張り出しています。


 ここも恐らく雪庇の上です。それでも凍り付いているので今すぐ崩落することはないでしょう…(←こら


 三角点があるわけではありませんが、880mほどのピークです。


 これ以上上に行けば、摩耶山の主稜線になりますが、テントが張れるかどうか怪しくなります。


 それでは、これから先週末の成果を見せるとしましょうか。


 ええ、腰据えて、そこの雪を掘るんです。平にしないと、テントの据わりが悪いではありませんか。


 別に、雪洞掘ろうなんて思ってやいません。大体、木の枝とか出てきて掘れずにオワッて犬死にするの、目に見えてるし(じと目


 要は、ほどほどに快適であればよいのです。しかも、今回は玄関先まで掘ったのだから、むしろいい方ですよ。


 ハラが減ったのでチャーハン作ります。米は当然真空パックの米。アルファ米食べるよりずっと美味い。ただ、カレー粉の他にスパイスくらいしか植物系の具がないのは寂しい。


 動物系の具はこの、発色剤を使っていない割にはピンク色しているランチョンミートをば。ただしデンマーク産。


 メシ食ってマッタリしていたら、高層雲に覆われていた空がまた晴れました。


 摩耶山主稜線の雪がややオレンジ色がかっています。


 広い雪景色。すぐそこに越川集落があって人もいますが、雪に覆われたこの地はまったく人の気配がしない世界。この時期摩耶山に登りに来る人はいないのですかね。


 南東方向には朝日連峰が見えるはずですが、摩耶山よりも数百メートル高い嶺が連なるそれは、雲の中ですねえ…


 明日はこれを登って山頂に至ることになります。あくまでも雪山です。最後の最後まで気は抜けません。ちょっと雪の付き方がイヤラシければすぐに蹴落とされてしまいますから。


 ふうたろうの広い広い個室。大きな山は無料の貸別荘です。貸し切り万歳(`・ω・´)キリッ


 このあと、具合が悪くなることも一切なく、快適な夜を過ごしていきます。怪我と体調不良と天候悪化の3拍子でつらい冬でしたが、こうして再び山と逢瀬の時を過ごせている今、寝ているときさえ幸せを感じます。これがたとえ吹雪の夜だとしても、ね。家にいるときの常時不幸とは大違い。
 吹雪でも 山を寝床に さあ行くぞ
 ふうたろう脱走の俳句。


天気:晴れ時々くもり(山形県鶴岡市・西田川郡温海町)

  1. やまにゃん
    3月 4th, 2014 at 18:25 | #1

    お久しぶりです
    少しは 元気になったようで安心しましたよ。

    山形 この時期は 日本海からの季節風の影響で吹雪がすごく、こんな風に晴れる日なんてとっても珍しい、今後の山行きは、いい方向に行ける兆しかもしれませんよ。

    写真 山小屋のコメントは 楽しそうで笑っちゃいました。
    自分は、こっちの方が田舎なんで とても懐かしく色々と思い出してしまいました。
    これからが楽しみですね。

    下山したら 温海温泉名物の どんがら汁 と あつみかぶ でいっぱいやってくださいな。

  2. ふうたろう
    3月 5th, 2014 at 09:04 | #2

     やまにゃんさん ありがとうございます。

     この日だけは元気になりましたが、ザンネンなことに、ハラが痛くて…

     季節風と吹雪が、今年は少なかったようです。地元の人も言っておりました。ただ、完全な真冬ではないので、この時期の晴れもまんざらじゃないかな、と思ってはいました。

     なお、下山後は2時間半のバス待ちの後、そそくさと電車で帰るハメになりました。思ったように動けませんが、それがあるからやっていて楽しいのでしょうけどね…

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