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山の昼・山の夜・山のふうたろう(蓼科山【女神茶屋コース~大河原峠方面】:長野県)

2014年 3月 8日

 駅から歩いて15分と、じゃらんのホームページには書いてあったホテルの朝飯。これを食べておかないと、今日の山行に支障を来します。そして、洋食ではなく和食です。米は必須です。魚であることもポイントです。サバですし、恐らくノルウェーかどこかのものでしょうけど…(疑


 さて、行きましょう。茅野駅西口のバス停まで歩いて戻ります。


 普通に歩いて15分。ふうたろうは110リットルのザックを担いで何分かかるでしょうかね…。


 間に合いました。ええ、普通に余裕で。7時35分にホテルを出てきて55分発のバスに間に合わなかったらどうしようと、ほんの少し不安だったような無かったような?


 ん?(・ε・;)
 ここは…


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ふうたろうはラリホーマを食らって下りるべきバス停を寝過ごしていました。しかも、気がついたのはバスが凍結用のチェーンをタイヤに巻くために止まったからだったし。
 道が凍っていなかったらロープウェー乗り場まで連れて行かれていましたね、間違いなく。


 ふうたろうが下りるべきだったバス停のところに、さっき正常に下車したご夫婦が蓼科山を目指して身支度していました。道が凍っていなかったらきっとお会いすることがなかったでしょう(じと目


 さて、ふうたろうも身支度して、後を追います。ただでさえロスってるし、みんなよりも身重だし。


 雪で道幅が狭くなっていて、余市岳の下り(都市部)の時みたいに少し怖い思いをしながら道路を歩いています。蓼科山の雪化粧がアホほどきれいです。でも、空はやっぱり春霞気味…


 道路脇に水がザーザー流れている場所がありました。おっちゃんが一人、車に奥さんを乗せたまま、長靴で沢に足を突っ込みながらこの小滝を写真に収めていました。三脚まで出していましたので、かなりの気合いの入りようです。集中していたようなので、声をかけずに立ち去りました。


 竜源橋が見えてきました。まあ、ただ雪の積もった道路の一部にしか見えないんだけどね…


 ハイウェイって感じですなー。小学5年生の7月下旬、乗鞍高原に母親の会社の上司の車に乗せてもらって連れて行ってもらったとき、こういうところを初めて通ったけど、どんな感想を持っていたっけなあ…。
 とりあえず、印象深かったのは、帰ってきたあとに確認した大阪の水がいかにまずいかだった希ガス(滅


 さっきのご夫婦がここから登り始めました。ふうたろうも後を追います。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 笹ヤヴやんけ(滅滅滅


 でもまあ、景色はよいか…


 あのご夫婦も、ふうたろうみたいに道なき子の人生歩むの好きでいらっしゃるのかな…?確かにふうたろうはこういう道、デフォですが、いざ人が歩いているのを見ると、奇妙に思うのはなぜでしょうか…(汗


 それにしても、のっけから足が重い。雪が深い上に荷物も重いので、これから先のことを思うと気持ちまで重くなります。


 あれは横岳ですね(後で確認)。踏み跡無しの雪原です。間違いなく美しい。


 蓼科山は、冬に登る人はどのくらいいるのでしょうか。それともいないのでしょうか。


 さっきのご夫婦とふうたろうの3人分のトレースです。実は、後で判ったことですが、お二人は、シカの足跡を辿ってしまったとのことだそうです。いやいや、よくあることです。


 そして、しっかり踏み固められたトレースにぶち当たりました。これはかなりの人が登っていますね。普通に考えて、この蓼科山は坂も急ですから、ベースはそんなに楽な山ではないはずです。しかし、東京からも近く、交通の便もよいので、みんな来るのでしょうね。


 蓼科山。2007年11月3~4日にかけて、登ったのをよく覚えています。あの時は一人ではありませんでしたね。同じコースを登りましたね。
 …あの時も坂はきつかった。でも、あの時は雪はなかった。その代わり、…いや、何でもない。


 坂はきついのですが、樹林が深い。針葉樹の多い山です。展望はそれほどよくありませんね…


 でも、雪を纏った山肌と木々は非常に美しい。


 樹林が一時的に途切れれば遠望も利きます。


 既に下山してくる人多数。ふうたろうはほぼしんがり(笑)でしょう。
 しかし、そのくせして、道を行き交う人と話をしたりして油を売っているという。


 纏う雪の量が増えてきますと、輝きが増してきます。いや、すばらしい…(目がハート


 踏み跡がガッツリ付けられているので、何の苦労もなく登れます。多少滑りますが、わかんだけで登っています。これなら、わかんを履かない方が登りやすい…ってことはないか、さすがに。


 針葉樹は雪を纏う。広葉樹は雪を咲かす。


 ふむ…八ヶ岳山系、積雪量が多いように思いますが、これは今年に限ってなのか、いつもこんなものなのか…


 ちぎれ雲がウロウロしていますが、概ね晴れています。たまに山頂でガスられてしまった不運な方々にお会いすることもありますが…(合掌
 ええ、よくあることです(じと目歯ぎしりヴォー読み


 ヌオッ(゚皿゚;)
 早速、2回前の山行(千葉県三石山)で買ったケガの御守りがちょん切れてアソばしています(アヴラ汗
 切れると同時にケガから身を守ってくれる御守りだったと記憶しています。
 切れるの早すぎだろ(゚Д゚メ)ゴルァ


 枝いっぱいに氷の花を咲かせたものもいいですが、散り始めたこれも悪くないです。何事も「状態」ではなく「変化」を楽しむものですから。ちょっと前の満開状態を思い浮かべながら、この散り始めを見てみてはどうでしょうか。


 まだ樹林の背丈が高いので、八ヶ岳の大展望には至りません。でも、ふうたろうは山にいるだけで、幸せであります!


 青刷りの景色です。すばらしいですな(目がハート


 時々尻滑りを楽しんでいる人がいるようです。家族総出で楽しんでいるほほえましいお姿も。でも、尻滑り痕は歩きづらいのがネックなんですよね…(苦笑


 枝葉に雪を纏った木々がなくなり、立ち枯れた木が出てきました。
 そういえば、八ヶ岳には「縞枯山」という山があります。ふうたろうが読んだ本に書いてあったのですが、その縞枯れ(しまがれ)という現象については、樹林の世代交代だとする説が通っているそうです。しかし、その本によると、世代交代するには若すぎる木までもが枯れている、酸性を帯びた霧、酸性霧(さんせいむ)が関わっているとするものもありました。
 確かに、酸性を帯びた霧(ガス=雲)は、標高のある程度高い場所でないと基本的に出てこない…。


 いや、この雪を纏った山で、酸性霧の話はおあつらえ向きではありませんね。ただ、先週歩いてきた摩耶山(山形県)の下り道でも立ち枯れがあったので、心の片隅で気になっていたのだと思います。とりあえず、その話はまたいつか別の機会に学習することにしたいと思います。


 …ふうたろうがナメクジの速度で歩いている間に、1時間20分の差を縮めて追い抜いていったご夫婦がいます。荷物の差があるとはいえ、抜かれるのはやっぱり老いを感じます(滅滅滅


 この辺りの立ち枯れはすごい。でも、危険なくらいに美しい霧氷です。


 立ち枯れはいわば死の世界。でも、展望が良くなり、景色そのものも悪くないと思う自分が何となく後ろめたい。


 森林限界を抜けました。下ってくる人々が口々に「荷物が大きいですね」「上は風が強くて寒い」と言っておりました。


 確かに、樹林がなくなった途端風が強くなりました。寒い!
 いや、でも待てよと。樹林がないから寒くなった(風が強くなった)と考えるんじゃなくて、寒くて風が強いから樹林が育たない、と考えるのもありかなと。
 …ま、そこまでさすがにこの時点では考えていませんでしたけどね。


 そういえば、この山頂直下は岩がゴロゴロしていましたっけ。雪が張り付いていますが、岩が露出している箇所もあります。


 横岳がガッツリ見えますねえ…。でも、最初はこれが何山なのか、よく判らなかったんですよねえ…(じと目


 蓼科山山頂直下。トラバースする雪道。


 上の写真と雰囲気変わるでしょうか?(左上の青空を切ったか切らないかの違い)


 直ぐそこでトレースが左上に分かれています。


 ヴァヴァーン!
 2回目の登頂達成!
 あと、一人で登っていない日本百名山は、苗場山と八ヶ岳と安達太良山かな?
 あ、丹沢山というのもあったか…(遠いじと目
 なお、記念撮影しようと思ったけど、こともあろうにジャケットの下は夏服で寒くてそれどころじゃありませんでした(滅


 ついでに、この山頂は鼻毛が凍るほどなので、-10℃以下ではあるでしょう。夏服にジャケット着ていただけの人間がいて良い場所ではありません(`・ω・´)キリッ


 でも、ええ感じの風景です。風さえ強くなければ、ここで山との逢瀬の一夜を過ごすのですが(黒ハート


 ふうたろうの日記には人は写さないようにしていますが、ちゃんとそばに人はいます。ええ、今日に限って、ですけどね(笑
 この凍り付いた神社の横で、さっきふうたろうを抜いていった最後のご夫婦が休んでおられたので、しばらく話をしていました。さすがに寒いのでフリースくらい着ようか。


 広い蓼科山の山頂ですが、岩ゴロゴロゾーンなので、テントとかは張れません。雪がこんもり積もってでもいれば別かもしれませんけど。


 さっきのご夫婦は、今回の山行で出会う最後の人でした。ふうたろうはこの先、みんなが帰っていく方向とは逆に進みます。


 さあ、行きましょう。明日は八千穂スキー場まで行くのでしょう?


 ふうたろうは本日最後の登頂者ですから、お二人と別れた後はもう誰もいません。


 それにしても、この蓼科山の山頂ヒュッテ、ものすごい埋まりようですね。この時期の登山は、意外と東北地方が多いのですが、そんなに引けを取らないくらいです。もちろん、気分的にですけどね…


 では、大河原峠方面へ。


 こちらは南面とはまったく雰囲気が違いますね。


 この急坂の雪斜面、けっこう怖いですな。


 軽く地吹雪気味。


 足跡はふうたろうの前に一人分、あるようです。それもこの地吹雪(気味)で消えてゆきつつあります。


 ここは2007年11月4日、まったく同じルートを通っています。そして、横岳を通ってロープウェーまで歩いたのです。
 もうあれから、6年以上も経ってしまったのですね…


 森林限界より再び戻ろうとしています。


 南斜面よりも雪が深く、もちろん人通りも少ない。


 いつものふうたろうに戻りました。さあ、征きましょう。


 3月だというのに、霧氷が現役で元気ですね。
 ところで、この写真、撮るの大変でした。ええ、雪深い中、110リットルのザック背負いながら後退して撮るのは大変でした(じと目


 ん?(・ε・;)
 これは…?!
 蓼科山荘です。完全に雪に埋まっています。いや、日本海側の山小屋でもないのに、こんなに埋まるものなのですね…。すごいです。


 そして、その小屋の上にラッセルして登って、蓼科山を一発。


 これから(突き)進むだろう樹林帯…


 そして、一人分付いていた足跡も、遂になくなりました。ここからはふうたろう一人。完全にいつものふうたろうに戻りました。


 ここからが本当の地獄です。さあ、逝きましょう…(滅


 景色がいい。
 いや、そんなこと言ってられないくらいきつい雪道です。平気で20~30cmは沈みます。20cm沈むということは100歩進めば2000cm、つまり、20m余分に登ったのと概ね同じことになりますからね。


 トレースのない雪道。改めてきつさを思い知らされます。でも、今までふうたろうは幾度となくこんな道(?)を歩いてきたではないか。


 写真で見ると改めて立ち枯れが目立ちますが、満身創痍のふうたろうにそんなものを見定める体力はありません。


 たかが500mほど進むのに1時間。本当にきつい。
 とりあえず大河原峠方面に向かいましょう。


 再び立ち枯れゾーン。


 う~む…16時も回りましたし、この辺りで手を打ちますか…


 というわけでザックを放り投げて…と。


 とりあえず踏み固めてテントを張る場所をならしますが、ツボ足になった途端ヅボッです。


 しょうがないので、少し先々週の成果を見せますか。


 テントを張って、やれひととき。ライターが見当たらなくて一瞬焦ったけど、見つかりました。


 今夜はスパゲッティを食いましょう。いつものすいすいパスタは、ジッパーの付いた袋を持って来忘れてしまったので、諦めるしかありません。
 なお、写真中央にある缶詰は、生協のランチョンミート。無塩せきでこないだのデンマーク産より幾ばくか安い。若干塩分も控えめかもしれません。
 なお、肉はどこ産のものか判りません。


 できあがり。ハラが減っています。スパム(ランチョンミート)やブロックチーズ、タバスコや粉チーズなんかも入っています。贅沢極まりありませんね。でも、そのために重たい思いもしているのですから。


 夜になって気温が下がっています。スマホで気温が測れますが、スマホそのものがジュール熱を発生するので、写真に収めた頃には1℃近く上がってしまいました。それでもテントの中で-11℃台です。これが20時半頃です。


 22時前、色々考え事をしていて眠れない状態が続いていました。そうだ、星を撮ろう、と思ってカメラと三脚とシャッター開きっぱなしにする装置(この器具の名前、知らん)を取り出し、撮影。
 (Θ_Θ)どよーん
 なんだか、ちょっと薄雲が多いっすね…(じと目
 なお、シャッタースピードは歌を口ずさみながら測りました。


 色々考えていると眠れず、結局寝付いたのは23時頃でしたかな。考え事の中には酸解離定数のことなんかも含まれていて、白砂山(群馬県)に登ったときみたいに頭の中で数式がウロウロしていました(滅滅滅
 でも、自分の生き方とかも含めて、色々考えられるのは山の夜ならではです。寝ている間も幸せとは言い得て妙ですね。
 さあ、雪深い北八ヶ岳山域で、明日はどんな結果になるでしょうか。


天気:晴れ(長野県茅野市・北佐久郡望月町)

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