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ブラック登山(会津朝日岳?【小戸沢~長須ヶ玉尾根コース?】:福島県)

2014年 4月 11日

 いつもは2週間前でも予約が取れるかどうかアヤシい新宿~会津若松の夜行バスが、隣の席さえ使えるほど空いていた平日でした。今日は三十路も折り返しに来る日。有休を取って山に勤しむことにします。
 ところで、なぜかバスの床がふうたろうの席の下だけやたら濡れていて、カメラバッグが濡れてしまったのですが、あの液体はなんだったんだろうと、今でも判りません。


 今日は只見線で西進します。只見に向かうので。
 彼方に見える白っぽいものは飯豊連峰?


 ところで、この近辺は白ではなくですな。ものすごくイヤな予感しかしない。


 会津若松を出た只見線が2時間かけて会津川口駅到着。距離はそんなに長くないはずだけど、遠いね…。


 でも、ここからまだ。
 2011年7月30日の豪雨で只見川が氾濫し只見線が破壊されました。未だに只見~会津川口は使えません。去年の御神楽岳の時にも見ましたが、本名駅より直ぐ只見側の鉄橋は跡形もなく崩れ落ちていました。
 というわけで、代行バスで只見に向かいます。運転手との会話はデフォです。あっという間の50分。


 なお、会津川口駅ナカで、実にうまい、しかも温かいおにぎりが売ってありました。昨日の夜、わざわざ代々木駅前のコンビニでおにぎりを買って、傷まないようにザックの天蓋に入れたままトランクに押し込んだふうたろうの思いを蹂躙するように(じと目
 判っていたらコンビニのおにぎりなんて買わなかったのはいうまでもない。悔しかったし美味そうだったので2個、黒豆ご飯と蕗味噌のおにぎりを買いました。なお、黒豆ご飯のおにぎりは、バスの運転手のお姉さんも好きらしく、2個も買っていました。


 只見駅に着いたら速攻でタクシーで田子倉湖の堰堤手前までぶっ飛ばす…
 …といきたかったのですが、駅前のタクシー詰め所がもぬけのカラになっていました。ウロウロしていたら、駅ナカの観光案内所の人に(登山を)心配され、名前と電話番号くらい書く登山届、そして、おりてきたら連絡するように約束を交わしました。


 あれやこれやでやっとタクシーで5分程度(駅員さんに直接連絡を取ってもらって連絡が付いた)、只見湖の堰堤手前に到着です。本当は田子倉湖堰堤手前までいきたいのですが…


 実は、只見湖の堰堤から先、倒れてはいても通行止めという罠。


 田子倉湖のさらに奥に、真っ白の山が見えます(あとで調べると「横山」という山のようです)。
 ※今さらですが、写真画像はすべて、クリックすると大きな(1200px)ものが別ウィンドウで表示されます


 ところで会津朝日岳はルートの安全確保ができていないために登山禁止の山なので、正規のルートを堂々とは使えないけど、非正規のルートならグレーだろう見たいに思っていました。
 が、後々よく考えたら、観光案内所(観光協会)って、只見町と繋がっているし、あのバスの運転手さんも消防団やってるとかいってたから、けっこう強気なことやってるなと思った(アヴラ汗


 この萬代橋の国道252号線側でタクシーを下ろしてもらえればもう少し近かったのですが、只見湖直ぐ上のこの萬代橋は落ちています。もちろん、あの水害で。萬代橋の位置その他、地図についてはいつも通り、後日載せます。
 後々、この「水害」が今回の登山の物語の重要な部分にいることが判るようになります。


 除雪区間終了。雪は締まっているような締まっていないような。


 田子倉湖のデカい堰堤が見えてきました。


 あの田子倉湖の下にある発電所のところに橋が架かっているように見えますが、きっと発電所の持ち物でしょうから使えないでしょう。


 ここから南東に向かって、小戸沢に入ります。


 雪の上はしんどいのでないところを歩きますが…


 まあ、無駄な悪あがきで(じと目


 崩壊第一号。こういうところは高巻きして交わすしかないですね…。


 雪道は思ったよりもスピードが出ないものです。やっと取り付くべき尾根が見えてきたのは只見ダムの堰堤を出発してから1時間半ほどしてからでしょうか。


 で、問題はこの沢の処理ですな。行きたいのはあっち(左を指して


 強引に渡りました。


 靴脱いでスリッパで、ね。冷たさはそのまま痛みに変わりましたが。


 さて、ここからが本番。尾根を首尾良く朝日岳まで進めればいいのですが。


 取り付きは雪が付いています。


 しかし、数分しないうちに雪が剥がれ落ちた場所が見えてきました(滅


 ヌオッ(゚皿゚;)
 電車で感じたイヤな予感とはこれのことです。でもまさか、これが今後も未来永劫続くなんてことは、それでも、あるまい…。


 あっという間に高度感あふれる場所に来ているように見えますが、坂が急でヤヴがひどすぎるので、それなりに苦労しています。


 しかし、それにしてもこの尾根の部分は思ったよりヤヴがキツくない。たぶん、獣たちの通り道になっているのでしょうね。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ぶちっというイヤラシく鈍い感覚とともに地図が落っこちたと思ったら、木の枝に地図の紐が引っかかってカラビナが大破しました。


 ところで、既にイワウチワかトクワカソウだかが咲いています。そりゃ、雪なんかないわな…(遠い目


 が、やっと出てきました、雪!これで楽して登れる…!!


 …と思ったら直ぐに雪庇崩壊(滅滅滅


 950mの小倉山まではまだ距離があるのに…


 帰りはあの尾根を辿って帰ってくるのかな?と思ったりもしたけど、この今の尾根の雰囲気だと…


 木の隙間から浅草岳が見えます。そう、去年4月20日に登ったあの山です。あれは楽でしたな…


 (Θ_Θ)どよーん
 左奥の小倉山まで、ほぼ雪なしヤヴ漕ぎゾーンが続いているようですな。


 ふうたろう、ヤヴはめちゃくちゃ嫌いです。ええ、こう見えても(じと目


 ところで、北西の空が煙っています。春霞かな(棒読み


 とりあえず雪のあるところを歩いていきますが、アイゼン履いたままヤヴこぎは本気でつらい。


 俺の雪を返せー(ヴォー読み


 こういう低木ブッシュのないところならいいのですがね…
 なお、低木ブッシュでもっともタチが悪いのはシャクナゲです。ハイマツなんかもキツいですが、シャクナゲはなぜか妙に足に絡んできますから(苛


 やっと小倉山到達。あの徒渉点からなんと4時間もかかりました。雪が付いていれば半分くらいの時間で行けるのではないかと思いますがいかがでしょうか(歯ぎしり


 とりあえず、雪庇の端っこに行くとヅドンしかねないのでやめときましょう。


 ここより先はヤヴ漕ぎゾーンから解放されるのか?


 やっぱり残雪期の山はこうでなければ。


 こうあるべきだよ、うん。


 ああ、安心して歩ける…


 テント泊にも適していますな。まあ、ふうたろうにとってはだけどね。


 ブッ¨:∴(゚ε゚;)
 あれはまさか…(げろりんちょ


 とりあえず行きましょう。


 雪が途切れた…


 でも、下から回り込んでいきます。


 まあ、そんなのはただの悪あがきでしかないと、この山は嘲笑していますな…(歯ぎしり


 果てしなきヤヴ漕ぎゾーン。ふうたろうの気力の方が果てそうな件。


 そこの雪庇に上がっても、まだ先には果てしなきヤヴ漕ぎゾーンが…(吐血


 何か西だか北だかには気圧の谷か何かの雲がのっぺり広がってるし。ふうたろうの真上まで来たら降られそうだし(滅


 さ、もう一本ヤヴコギしたところで、終わろう。アイゼン脱げば、多少楽になるでしょう…(息切れ


 945mピークに到達したところで、ふうたろうは歩を止めました。この、朝日岳が見える場所で。


 ふうたろうのいるところは降っていませんが、あっちは雨か雪が降っていますね。小さな気圧の谷があるとか、当日になっていきなり現れるとか、マジ何かの呪いですか(じと目歯ぎしりヴォー読み


 テントを張ったらメシ作り。ふうたろう好みの、いつものスパムとスパイスミックスのチャーハンです。今回は2泊なので2缶持って来ています。


 パックのご飯。賞味期限が5月に切れそうなので早よ使わんと。
 なお、このパックのご飯でチャーハンを作るコツは、開封前によく揉みほぐすことです。米のデンプンが完全にβ化していても大丈夫です。むしろ、β化していた方がバラバラになるのでチャーハンを作るときは作りやすい。炒めている間に簡単に糊化(α化)します。


 調味料もばっちりです。ナンプラーも入っています。


 チャーハンの味付けはバングラデシュのカレー粉です。このドライカレーが最も簡単で、軽くて、食欲を湧かせます。ただし、カレー粉入れすぎると、緑のチカラになってしまうので注意が(滅滅滅


 夜になりました。空を大小の雲が西から東へ流れていきます。月明かりがたまに雲間から見えます。三脚を持っているので、こういうときはシャッタースピードを10分とかにして撮ってみましょう。昼間に撮る写真とは違うものが撮れるでしょう。
 カメラは夜でもちゃんと明るいところと暗いところ、色などを見分けているのですね。


 ふうたろうの最高の夜を過ごしています。でも、明日は核心部。この稜線をそのまま進み、会津朝日岳西側の岩場を越えるのですが…いや、岩場かどうかも判りません。そこが越えられないと、けっこう厄介。それは不安です。


天気:晴れ時々くもり(福島県南会津郡只見町・会津若松市、JR只見線)

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