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7年のことです(安達太良山【野地温泉作業路経由土湯温泉コース】:福島県)

2014年 6月 1日

 いつの間にか落ちていたふうたろう、中途覚醒が一度あったような気もしますが、結局目が覚めたのは4時半。小屋の中はテントと違って暗いので、日がしっかり入ってくるまで気がつきませんね。ましてや携帯忘れているのでアラームもセットできないし(じと目
 とりあえず、天気も上々なので、外に出てみよう。気温低めなので上着を着て。


 西を向くと、昨日は鬱空の底に沈んでいた磐梯山、そもそも存在が解らなかった飯豊山、ともに見えます。


 吾妻連峰。


 箕輪山。今日、あそこを通っていきます。


 鉄山の稜線に上がると朝日を拝むことができます。盆地はウスギタナい靄でフィルアップされているので、太陽光が反射して見えます。でも、ここまで露骨に反射光が変なのは、たぶん、カメラ、いや、レンズかPLフィルタの影響だと思います。


 鉄山の山頂も砂礫がいっぱい。この荒涼とした大地、好きです。
 しかし、このカメラの解像度はすごい…


 鉄山山頂より安達太良山。実は、鉄山の方が安達太良山山頂(乳首)よりも標高が高いのですね…


 こういう岩のぎざぎざも、解像度が高ければこそ、撮る気になります。ただ、変な光の輪っかとか、色々気になります。


 黄砂が飛ぶという予報をだいぶ前の天気予報で聞いていましたが、黄砂というのは地上付近に沈むものなのでしょうか?


 さて、朝飯。最後の唾液吸収装置なるなまり節を使います。今回は卵も2個持ってきているので卵も入れます。タマネギも使い切ります。が、ご飯を入れた段階で卵を入れ忘れていることに気がついて、まずい物を作るハメになってしまいました(滅滅滅


 朝飯を食ったら片付けをし、先に行った3人グループのおっちゃんたちに続き、ふうたろうも出発です。6時16分。


 これから向かう箕輪山は、安達太良山よりも高かった鉄山より、さらに標高が高い。下り道、と思いがちですが、箕輪山までは上りと考えて良さそうです。


 ミネズオウのお花畑。


 大画面で開くとかなりの迫力を感じます。山の風景はやはり写真が大きい方がいい。


 タカネザクラがチラチラと。


 スモッグに溺れそうな会津磐梯山。


 若干ヤブっぽかったけど、箕輪山山頂到着。


 山頂からは何の遮蔽物もなく、東吾妻山一帯が見渡せます。スモッグか黄砂か知らないけど、流れている様子もわかりますね。


 あの岩の上に立つと、そう、けっこういい気分でしたよね…
 2007年8月26日の、安達太良山二日目はけっこう色んなところの記憶が残っています。まあ、今思えばペーペーですけどね。


 今日はただ独り。岩に腰掛けて、7年後の今を堪能します。


 しかし、見事な景色です。でも、あの7年前の写真は写真で、初々しさがまだまだあります。


 中途半端に縦走路とか見えています。そういえば、中ノ沢方面からはアクセスしたことありませんね。3回目の安達太良山、挑戦あるかなあ…


 どうでもいいけど、ふうたろうの頭、邪魔なんですけど。


 では、野地温泉に向かいましょう。ここはまっすぐ道なりに進むとスキー場の方に突っ込んでしまいます。あの、蔵王連峰が見える方に進みましょう。


 ん?(・ε・;)
 このゴミ、何かのつまみの袋ですが、賞味期限が2010年1月7日となっています。
 賞味期限3ヶ月くらいとして、5年もここに放置されたままだったということですか。拾う人がひとりもいなかったことに驚きです。


 左下に鬼面山が見えます。吾妻連峰と遙か彼方の蔵王連峰が目立ちすぎて、若干不遇な目に遭っているような気がしますが。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 けっこうデカい雪渓ですがな!


 ここでツルッと逝ったらどこまで滑っていくのかなあ…


 福島盆地がどんよりしています。まあ、見る分には悪くないけどね…


 下りてきた道。だだっ広い笹原が広がっているのみ。


 7年前に来た時は晩夏。今は初夏。気分も景色も、いや、何もかもが違いますね。


 緑の上を飛行機が飛んでいく。
 ところで、空の色が変です。たぶん、PLフィルタのせいです(じと目


 それにしてもこのウボァー(゚Д゚)はひどいなあ…


 …。
 偶然か、7年前もまったく同じ場所を撮っています。木の枝の形からして、間違いない…
 →こちら
 7年前はこんなに歩きやすい道だったのか…


 そして、その後には鬼面山の写真。この順序も同じでした。基本的な行動パターンは変わっていないってか。


 でも、あの頃には今のような詳細さはまったくありませんでした。「ふうたろう旅日記詳細」なんてものも作り出そうとして、部分的にはがんばっていたようですが、大概は中途半端に終わって、結局、全部を日記に書くようにしたのですね。
 …絶対今の方が楽に書けるよ。
 で、ここは箕輪山と鬼面山の最低鞍部です。


 あの7年前に使っていたカメラは広角ではなかったので(それでもクールピクスよりはずっといい)、箕輪山をしっかり捉えることはできなかったと思います。しかも、レンズプロテクタをしていなかったために、レンズにはガッツリ傷が入っていて…(滅滅滅


 ああそんな甘酸っぱいというかスッパ苦い思い出が蘇ってくる鬼面山山頂ですが何か。


 鬼面山ではちょっと長めに休憩しました。この道も3回目通ることはもうないだろうしね…


 野地温泉までもう少しになりましたが、下り坂の風景は抜群です。


 これはミツバオウレン(キンポウゲ科)でしょうか。
 このカメラ、ピントをマニュアルで合わせるとしっかり合ってくれるので、2代目一眼レフよりずっと楽に花が撮れます。多少のぶれは高解像度がかなり補ってくれています。
 なお、RAWデータは20メガバイトくらいありますが、この画像は443キロバイトに圧縮されています。信じられません。


 踏み痕が崖っぷちすれすれまで続いている場所があったので立ってみたら、東吾妻山一帯の展望が抜群でした。名スポットです。


 こちらの樹林帯と磐梯山の影も捨てがたい。


 しかし、こういう山岳地帯に太い道路を何本も通すの、勘弁してよ…秘境感が削がれてしまいますがな…


 同じような写真を撮っているということは、ふうたろう、ここを気に入ったらしい。


 笹を切り開いた道。登山道もまた、自然ではないのですよね。ただ、人工的の度合いが小さいだけで。


 野地温泉方面に下り初めて直ぐ、鉄塔の下の刈り込み地が出てきます。ここをダイレクトに下ればショートカットになりはしますが…


 まあ、野地温泉までは正統派で行きましょうや。いい景色ですしね。


 ブナ林に入り込みました。何か、レンズの横に付いているオートフォーカススイッチが、いつの間にかマニュアルに切り替わっている現象がさっきから起こっています。…めんどいやんけ。


 ちょっと、樹林帯は暗いんですよね、このカメラは…新緑の林の淡い感じをもう少し表現できればいいのですが(PLフィルタを外せばよくなるはず?)。


 というわけで、野地温泉到着。
 バスは…1時間40分後にありますが、何がタノシゅうて東吾妻山一帯をバス旅行せなアカンねん。
 なお、ここから土湯方面にバスで行くことはできません。猛烈に不便です(滅滅滅


 でも、以前の時のようにタクシーを呼ぶ気はさらさらないので、行きますよ、遂に(何


 昭文社の地図にはルートがなくとも、25000分の1の地図とふうたろうの辞書にはあるのですよ、ルートが。


 さーて!ブラック街道を征こうではないかっ!
 っていうか、車道なんか車が通って危ないのでできるだけ歩きたくない。


 写真だと見えづらいけど、一応通れるレベルの道はあるじゃないか。さすが高圧線等保守管理用の道だけのことはある。


 でも、景色的にすばらしいかどうかは別の話です。


 そして、ふうたろうは景色のためだけに山を歩くのではありません。きれいな景色を得たいだけなら、こんな苦労しなくてもどこにでもありますからね。


 一旦下ってまた少し登ります。


 ヤブっぽく見えますが、和尚山前後の道に比べれば全然問題ないものです。


 しかし、標高の下降と時間的な上昇期とが相まって、気温が凄いことになっています。暑い。


 …。
 何か、さっきからずっと気にはなっていたけど、25000分の1の地図にあるルートと、実際の道がけっこう違います。というか、地図にない分かれ道が多数あります。


 道、辛うじて見えますか…。地形から、現在地はなんとか判りますが、ルート表記なし。


 もう少し(10mほど)進むとウボァー(゚Д゚)になります。笹とか蔓とか体中に巻き付いてウザいです。


 そして、安心安全の轍の道。ここからはルートがあります。


 今年初めてのタニウツギ。


 効果があるとはもはや思えない、自然に還った砂防。


 タニウツギ並木道を歩きます。誰も通らない道だけど。


 …と思っていたら、バイクで散歩(?)していた別々のふたりとばったり出会いました。それぞれ単独で来ていたので、その偶然にみんなびっくりです。
 話をしているとひとりが除染に関わっていることが判りました。それぞれ単独で来ていた3人は、原発は要らないよね、というところで一致していました。
 ふうたろうは対話していて、原発再稼働に諸手を挙げて賛成という人はまだほとんど見かけません。たぶん、それが現実なんだろうと思います。


 除染の話が出ましたが、こんな山林は当然除染の対象にはならない、いや、除染そのものが不可能でしょう。どのくらいの線量があるのかふうたろうの身体では感じることはできませんが、通常の量(0.01μSv/hとか)ではないはずです。


 コシアブラなどを5箇所ほどで拾いましたが、この辺り(土湯温泉上)どんなレベルで汚染されているでしょうか。さっき話していた人の、除染作業員ではない方は、直感的に高いだろうと。ふうたろうも400Bq/kgはあると思います。


 …砂利道に出たら、もう難しいことを考えずに、道なりに進みます。轍が続いているので、迷うこともないでしょう。でも、道しるべはひとつもないので、この辺りに地図無しで飛び込んだら簡単に遭難すると思います。


 新緑、美しいですね。でも、つきまとう汚染の事実が、心の底からそうは思わせてはくれない。


 荒川まで下りてきました。土湯温泉郷までもう少しです。


 ふうたろうは気にせずに来ていますが、気にする観光客も一定数いるでしょう。国民の所得が減っていること、労働基準法通りの労働時間が守られていないこと、なども考えると、少なくとも劇的に観光客が増えているということも考えにくい。
 →福島・土湯温泉に新しい旅館 12日開業、原発事故後初(朝日新聞)
 これを見ると悲観的でもなさそうだけど、その後はうまくいっているのでしょうか。


 足湯…
 さすがにクソ暑いのでここに足を浸けていく猛者はいませんね。


 何かこういう景色って、7月下旬頃の登山帰りの林道歩きを思い起こさせるんですよねー(ヴォー読み


 こんなところに近道が。


 何となく、温泉街っぽいじゃない?


 こけし?鳴子温泉というイメージしかありませんでしたが…


 「手を入れてみな!!」と書いてあるので、入れてみたら、
 ブッ¨:∴(゚ε゚;)
 熱いじゃねーか!


 観光客はいっぱいいるようです。よかった、よかった。


 土湯温泉発の福島駅行きのバスは、1時間に1本程度あります。12時50分前後に着いたふうたろうは、13時15分のに乗るか、その後なら14時35分頃です。高速バスに乗って帰れれば安上がりなので、できれば早めに福島駅に行っておきたい。携帯を2週連続で忘れているので、予約の電話もできやしない。


 福島県に来ると、ヒロシマやナガサキに行った時とは比較にならない重さを感じます。ヒロシマやナガサキも、被爆者救済の問題は解決されていない、核兵器がまだ廃絶されていない、という意味で終わっていませんが、少なくとも福島県の放射能汚染の状態は現在進行形です。感覚的に受ける印象が違います。


 以前もここ、立ち寄った記録があります。でも、この足湯については記録がない。もちろん、記憶もない。でも、目の前にあるのは、震災で被害を受けたものだけ…


 別のところで足湯に浸かってきて、汚れ(主に靴下の毛羽とか)を落として(当然足湯の湯船を汚濁しないように!)きました。


 砂防がさも美しい滝のように見えます。


 土湯温泉からバスで約40分。福島駅東口に着いたふうたろうは、とりあえず、暑さにくたばりかけてから、メシをさがしました。駅ビル1Fのスーパーのレジのネーチャンにメシ屋がないかどうかを尋ねたら、2階にパスタ屋があるとのことだったので、行ってみました。まあ、肉(塊)入りがダメなので、食べられるものは限られていますが(じと目


 バスの予約はメシの前に済ませておきました。無事、乗ることができるようですが、4900円。時間対費用の効果はあるのかな、と思いつつ…


 さて、高速バスで東京に戻りましょう。帰巣本能で(じと目
 那須高原サービスエリアまでは概ね順調に来ました。…が?


 羽生付近で誰かが事故を起こしたらしく、最初に見た情報では、何と17kmの渋滞が起こり、抜けるのに5時間かかるとか!?
 いや、いくら事故を起こした人が気の毒だと同情したくても、5時間はあまりにもウボァー(゚Д゚)でしょうが。


 しかし、できるだけ高速道路のど真ん中で停滞しないようにしてくれたのか判らないけど、渋滞で待つくらいならPAやSAに止まってくれた方がまだマシです。合計52分程度の休憩を挟んで、21時前、王子駅前に到着し、都営バスで帰りました。


 今回のコースは、ウダウダ考え事をする余地はあまりありませんでした。特に前半戦の昨日は山菜集めに登り坂の連続、ウボァー(゚Д゚)な道。今日は今日で闇ルートを通ってきたし。
 ただ、コースの大半が以前も通ったことのある道でした。こんな山行は珍しいですが、単独で通したいルートでもあったので、決行したのです。
 #23安達太良山2回目クリア。


天気:快晴(福島県耶麻郡猪苗代町・二本松市・福島市、東北自動車道など)

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