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負け組は行くよどこまでも(ヴォー読み)(山元町深山リタイア(滅):宮城県)

2014年 9月 2日

 寝心地の悪すぎる仙台行きの夜行バスが、5時過ぎに仙台駅前に到着。眠た目で、というか、寝ぼけ眼でこれからの行き先を考えますが、空はデラックス(Θ_Θ)どよーん状態で、これから山に登るどうかビミョーなところ。でも、雨レーダーによると降雨はなさそうなので、滑りこむように始発の常磐線に乗り込みます。


 車窓からの風景。このように空は(Θ_Θ)どよーんしています。
 なお、今日は平日です。主目的は山ですが、建前の目的は青年部研修です(←ゴルァ


 殆どの乗客は亘理駅で降りました。しかし、ふうたろうは、いつの間にか延長された浜吉田駅まで行きましょう。


 浜吉田駅到着。ふうたろう以外にも一人、降りたようです。


 この先、山下駅以南は相馬駅まで、津波で線路が破壊されているので、ここが事実上の終点になっています。早く復旧してほしい。


 さて、浜吉田駅に降り立ったはいいけど、空(Θ_Θ)どよーんでやる気が…(じと目
 そして、いつの間にかすさまじい数の車が浜吉田駅に押しかけ、乗客が駅に流れ込んでいきました。ふうたろうは人混み耐性がゲロヨワなので、ダメージを受けました(真顔


 さて、今日は常磐線の西に連なる山地の一部、深山(しんざん)付近を歩こうかと思いますが、その前に、浜に出ましょう。今日の午後からの研修の予習でもしとけば、仕事しているふりくらいにはなるでしょう(←ゴルァ


 はい、嘘です。すみません。
 ふうたろうは、仕事をしているふりなんかする気はありません。これから研修があろうとなかろうと、ふうたろうの足は、あたかもプログラムされたかのように浜に向かうことになっているのです。
 山を登るにはまず里から。里なしの山なんてものは、ただの観光でしかありませんから。観光だけの登山なんてのはたまにする程度で十分です。


 ここは津波が到達しています。浜吉田駅もその被害を受けたはずです。ここは民家の塀だったところでしょう。柵が根元からもぎ取られています。


 この辺りは民家のあった場所か、それとも、田んぼだったのか。原野になっています。


 突然ハウスが出てきました。なんだこれは。


 この看板を見てもふうたろうには半分ほどしか理解できませんが、どうやら、イチゴ栽培を復活させるための事業のようです。関わっている業者は、聞いたことあるのやらないのやら。もちろん、ここに書かれてある施工業者たちが下請けである可能性も否定できません。


 浜に近づくにつれて民家はなくなっていき、人の気配は全くない。たまに建設業者のダンプカーなどが行き来する程度です。


 ここはもともと田んぼだったのかと思えば、吉田浜集落でした。ふうたろうの持っている地図は震災前の状況を反映している古い地図です(買ったのは西武百貨店地下、数日前だけど)。津波が来るまでの間に、人だけでも逃げられたのかどうかは分かりません。


 一本だけ、オオハンゴンソウ。いや、キクイモ(キク科)かな?


 彼方まで荒野。メマツヨイグサ(アカバナ科)の黄色がところどころ目立ちます。


 浜まで、駅からは結構遠い。40分程度歩いてきました。しかしまだ着いていません。


 この先、瓦礫の仮置き場か何かだったのでしょうか?ふうたろうが瓦礫でないとしたらまあ、入っていいよね(ぇ


 浜はまだ向こうです。しかし、ヤブとぬかるみがひどい荒れ地で、進入には躊躇します。


 一本、ヤブの薄い場所を見つけて、潜入開始。


 しかし、水たまりで詰みました。ここで終わりにしましょうか、浜の見学は…


 この、荒れ地に咲く花は?あの、最強の野草検索ページでもわからず。


 …さて、本題の、今回の山に向かいましょうか。本当に何もなくて、あんなに低い山がはっきり見えます。


 雲に隙間が出てきました。天気は回復傾向でしょうか。できれば、早く晴れてください。


 ここは水田の跡のようです。雑草でひどく荒れています。


 浜吉田駅より南、相馬までは線路もヤブに呑み込まれています。いや、すでに線路の痕跡すらないところもあると思います。もちろん、それを確認するには、本気で見学を目的とした準備をしないとダメですが。


 線路を越え、徐々に山手に向かうと、水田が復活してきます。特に高速道路より向こう側は広大な水田です。


 見事な実り具合です。しかし、ふうたろうには発見できませんでしたが、この田んぼの持ち主のおっちゃんは、稲の病気であるイネコウジが出ていると言っていました。


 ふうたろうが山に向かって歩いていたら、砂利道で持ち主のおっちゃんと出会ったのです。震災時、ここも津波に呑まれ、もう少し上の方まで、実際はさらわれたそうです。しかし、工事が進み、ここまで水田が回復したそうです。


 それでも、復旧の遅れている場所もあります。工事が追いつかない、と。


 これから明通峠(あけどおりとうげ)を目指します。地図では一応そこから南に向かう道があり、深山まで行けることになっています(フラグ


 集落から幅の広い峠道を登っていきます。横をダンプカーなどが勢い良く通過していきます。正直、疲れます。


 はて、この辺りに山に入る道があるはずですが、まさか、そこにうっすら見える何かのことですか?


 うっすら見える何かには入らずに上に行ったところで、四方山(しほうざん)の登山口(というか道路の分岐)しかない。


 さっきのうっすら見える何かの奥に、やはり道がありました。


 しかし、指導標は当然なし。クモの巣も、長岡市の五百山にあったもののようにぶっといものではないにしても、足を止めたくなるくらいの量は十分あります。


 これはフシグロセンノウ(ナデシコ科)でしょう。


 道はどんどんウボァー(゚Д゚)になっていきます。ふうたろうはハマっている(滅


 やっと差してきた日で、葉っぱが黄緑色に透けていますが、すぐに曇ってしまいました(じと目


 ん?(・ε・;)
 こんな猛烈な下りはないはず…


 ブッ¨:∴(゚ε゚;)
 ふうたろうは降りるべき尾根を間違えたらしく、しんでしまいました(没
 もっとも、ここまでひどいヤヴの中を軌道修正してまっすぐ突き進んでも、おそらくタイムオーバーで深刻なしにかたをするので、ここで諦めた、というのもあります。


 沢で、泥だらけになった顔と腕と心を洗いましょうか…(猛烈なため息


 棺桶がヤヴの中を進んで外界へと向かう(没


 里に降りてきました。間違えて降りた尾根もわかっていたのに、修正することもかなわず。今度はおとなしく山下駅(山下駅自体は現存していないと思います)から行こう…(じと目


 おや。赤くなりかけたリンゴ。この辺りにはリンゴの木がいっぱいあります。品種はふじですか?


 直売もやっていて、無人の販売施設もあります。ただし、300円で6個入りと、安いのはかまわないけど、ファミリーサイズです。ふうたろうにはファミリーなんでないんですよ(ヴォー読み


 そういえば、ここ、しぬ前に通りかかった分岐のところで、「農免道路」という看板がありましたっけ。林檎街道なのですな。
 そういえば、ここでパトカーに幅寄せされ、右側を歩けと言われましたね。交通量も飛ばす人も多いと。
 っていうか、警察が「飛ばす人が多い」とか言ってんと、見張っとかんかい!ホンマにワテがしんでまうがな!


 というわけで、右側通行ふうたろうはどこが山下駅に相当する代行バス乗り場なのかが判らないまま、山元町の中心っぽい方向に向かいます。


 山元町立山下中学校の横を通過し、国道6号線を渡ったところで、魚市場みたいなスーパーがあったので、そこで昼飯を確保しました。考えたら、朝はエキナカの某有名なコンビニで2個パックのおにぎりを買って食べただけですからね… まあ、実際ここで買ったものも、穴子天ぷら弁当なんだけど。
 ここで代行バス乗り場が山元町役場であることを聞きました。
 …では、バス停まで行ってから食べよう。


 ふうたろうが登頂できずにしんでしまった深山が見えています。ああ悲しいなあ(棒読み


 山元町役場は、地震の被害で仮庁舎だそうです。職員の方がしきりに話しかけてきましたが、外から来た人を歓迎する気持ちが、震災以来強くなったのかな、と思ったり。そういえば、仙台市内の電車とかに乗っていたら、ふうたろうの100リットルザック姿を見て席を譲ってくれたギャル風のねーちゃんとかもいましたっけ。そんなの、他地域では見たことなかった。
 というわけで、ここの椅子に座って(人もそんなにいないため)、ゆっくり穴子天丼を食べます。


 そしたら、あと少しで食べ終わるのに、というところで雨が降ってきやがりました。今回の負けっぷりは本当にすごいなあ(ヴォー読み


 それでは、棺桶のまま、研修(?)に向かいましょう。


天気:くもり時々晴れ、一時小雨ぱらつく(宮城県仙台市・亘理郡亘理町・山元町・角田市、JR常磐線)

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