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みんな生きているのだから(伊吹山【伊吹山登山口バス停コース】:滋賀県)

2015年 9月 12日

 夜中、イライラの限界が来てネット上に書き込んだ、安保法案関連のコメントの応酬で、賛成派相手にすさまじい斬りつけ合いをやっていました。終わってみれば、今までの苛々も含めて、何でこんなに怒っていたんだろうかという思いと、恐ろしい寝不足感とに苛まれ、米原駅前。
 とりあえず、駅周りにMissionが一つあったので、やっておきました。


 今日は滋賀県くんだりまで何をしに来たかというと、伊吹山に登ろうと思いまして。2010年12月4日、吹雪とガスで、日本百名山最後を飾ったので、リベンジです。そしてもちろん、Ingressもやります。


 しかし、今日もなんか天気がアヤシい。いけんのか?こんなんで(じと目


 近江長岡駅前発の、登山口行のバスを待っているのですが、母親から一本電話が入りました。木曜日あたりから状態が危険な祖父が、一旦落ち着いたとのこと。


 ふうたろうはこんなところにいていいのか?
 すみません。正直、よく判りません。でも‥


 山は目の前にあるんです。ふうたろうにとって山は食べたり飲んだり息をしたり寝たりすることと同じなのです。


 始発のバスは、登山者でいっぱいでした。さすが百名山の伊吹山。季節も天気もちょうどいいし。


 飲めそうで飲めないこのウズウズ感(何


 登山口。2010年12月4日と同じ登山口です。今日は登山道沿いの緑Portal軍をとにかく根こそぎ取っていきます。( ゚д゚ )クワッ!!するんです。


 朝、米原駅に着いたときは肌寒かったのですが、既に暑い。


 ところで、ふうたろうは朝飯を食っていません。あえて言うなら、カップケーキ3個ほどを食べたというか。登山前から非常食とかマジ涙目ですが(じと目


 登山道からしばらく歩いていると、この開発地域が突然出てきて唖然とします。


 ‥ときどき、祖父の状態を気にします。母親の何日か前の話だと、酸素飽和度が50とか60と聞きました。尋常じゃないくらい苦しいんじゃないかと思います。


 ふうたろうはそれでも今は山頂を目指して歩いています。


 開発されすぎて無残な伊吹山。それでも山は山だ。


 すすきの穂が出ています。もう、秋です。
 ‥そういえば、ふうたろうが小学5年の時に亡くなった親戚の叔母(定義的には叔母ではないが)も、秋でしたね‥


 伊吹山がはっきり見えたこの場に立った時、祖父が息を引き取ったと報せが入りました。
 そうか‥ついに、亡くなってしまったか。いつかは来ると思っていたさ、この日が。


 ‥でも、ふうたろうは山頂に向かいます。自分の死もいつか来るのだとしたら、後悔はしたくないでしょう?あの時登っていれば、なんて思いたくないでしょう。


 いや、本当はそんな理屈はなくて、なんか、ここで引き返すのが嫌でした。もちろん、事務手続き的な問題で戻らねばならないなら、話は別ですが。


 祖父が亡くなった。実感は殆どないまま、大勢の登山者に混じりながら上を目指します。


 ふうたろうの周りにはふうたろうのように山を歩くことがきっと好きなんだろう人々がいっぱいいます。ふうたろうはいつものように、みんなに話しかけます。それがふうたろうだもんね?


 地上付近は靄がかかっていてパッとしませんが、空は秋。


 歩く人の格好も秋。


 祖父が亡くなっても、何も変わらないこの景色。あまりにも何も変わらなさすぎて、本当に祖父が亡くなったことが、やっぱり実感として湧かない。


 だいぶ高い所まで来ました。でも、まだもうちょっとあります。


 秋の花、テンニンソウ(シソ科)が咲いています。ついこないだまで、春だったじゃん‥


 山頂肩にさしかかりました。人が行列をなしています。


 この建物は‥やはり山頂です。線香臭くて、この中に避難しようと思えなかった記憶が蘇ります。


 伊吹山には登山Missionがあるので、それを済ませてしまいましょう。


 ちょっと電波の悪いところが目立ってきました。それでも根性で奪い取ります(`・ω・´)キリッ


 とりあえず一通り回ったら、ちょっとはまともなメシを‥えび天そばですが。山頂には売店がゴロゴロしているので、そこで。


 あと一つ、山頂付近のPortalを巡るMissionを一つ、やっていきます。時間、大丈夫か?


 ‥これを見ると、伊吹山はもう、「日本百名山」と呼ぶにふさわしくない山ですね。


 さて、山頂一周のMissionが終わったら、来た道を戻らないと‥
 ‥と思っていたのですが!?


 なんか、山頂からバスが出ていました。これは渡りに船ですな。ちょっと迷ったけど、早く九州に行きましょう。


 関ヶ原駅。ここから大分県の柳ヶ浦まで行きます。かなり特殊な行動になってしまいましたね‥


 ‥柳ヶ浦駅に着いたのは17時52分。先に着いていた母と会うのも1年以上ぶり。悲しみに打ちひしがれているかと思ったのですが、それほどでもないようで、少し安心しました。
 買い物を少し済ませてから、あの、じいちゃんたちの家へ‥既に、じいちゃんは奥の部屋に横たわっていました。
 ‥‥‥。
 本当に死んでいるの?動いていないだけで、まだ生きているような感じがしました。でも、顔を触っても何しても、起きてこない。そして、冷たい。
 続々と親戚が詰めかけてきました。みんなで寿司や煮物などを食べながら、大切な人を亡くした場所なのかと思うほど談笑しています。布団に横たわっているじいちゃんの横でテーブルを並べて、母や祖母、ずっと一緒に暮らしてきたいとこたちが喋りながら過ごしています。
 亡くなったという実感が無いのか、悲しみに明け暮れてばかりもいられないのか‥でも、その雰囲気に、ふうたろうは安心しました。
 そうだよ、生きているみんなは、楽しまなきゃダメだ。
 #100伊吹山、2度目クリア。


天気:晴れのちくもり(滋賀県坂田郡山東町・米原町・岐阜県不破郡関ケ原町・大分県宇佐市、山陽新幹線・日豊本線など)

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