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気仙沼の風に吹かれて(陸前大森山・徳仙丈山【刈谷野バス停~両国橋バス停通りぬけコース】:宮城県)

2015年 11月 29日

 冬は朝も暗ければ夕方も暗い。そろそろ日没の底を迎える11月下旬です。
 気仙沼駅で駆け込み乗車して矢越駅まで来ました。
 市営バス側の電車との接続がなんかおかしいことになっているので、40分くらい待つことになりますが、その間に近くのローソンにでも寄ってPortalを奪っておきましょうかと。
 緑が強いところは本当に美味しい。前も書いたかもしれないけど、敵軍が優勢=自分(個人プレイヤー)が不利、ではないのがこのゲームの面白さです。


 近くの畑にあったイチゴの木、いや、草なんだけど。
 霜がきれいに張っていていい感じですが、うまく撮れませんね。


 雲多めですが、晴れています。


 7時3分発の市営バスを矢越駅で待っています。のんびり待つのも旅のうち、ですか。そうやって、300名山を巡ってきましたもんね。
 →一関市HP
 旧・室根村なので、室根の項目参照。


 あれが室根山ですかね。今いる矢越駅は、合併まで室根村というところだったようです。今は岩手県一関市。


 市営バスに揺られて、今日の第一の目標である陸前大森山(大森山という名前はたくさんありそうなので)の公共交通限界地、刈谷野バス停まで来ました。ここから歩きます。


 バスの運ちゃんが登山口の入り口を知っていたので、ここで降ろしてくれたのです。助かりますねぇ。


 今朝は冷え込んでいます。カーブミラーに霜が降りています。


 刈谷野バス停から大森山に向かって歩き始めたら、地元のおばちゃんに声をかけられました。おばちゃんたち地元の人々で、どうも登山道の整備などをやっているそうです。5~6月頃でしょうか、山はツツジがきれいだそうです。


 大森山も石投山や硯上山と同じく公共交通機関を使って登りに来る人はまずいないでしょう。ましてや、東京からとは。でも、ここにいるんです。


 こんな道を歩いて何が楽しいかって?ふうたろうは、いつもこういう道を歩いていますが、部分を切り取って楽しさを論じることはあまりしたくありません。この道もその山頂もあの駅も、すべてでひとつ。


 さて、水場が出てきました。「太田清水」と書いているようですが‥昨日の硯上山の途中にあった水場同様、分散質(化学的な意味ではなく)が一味唐辛子のようにプカプカしているので飲む気を失いました。


 あずまやがあります。暖かくて風が弱い時ならこんなところでおランチ(朝だけど)もいいかと思いますが、いずれの条件も満たしていないので却下です。


 歩いていて不快、というわけではないのですが、写真を撮る力がどうもこの頃衰えています。平日に日記を書くことがなくなり、またこのSigmaの現像に多大な時間を要する(コンピュータとプログラムの性能的に)こともあって、無意識に写真を撮らない方向に動いてしまっているかもしれません。5年前のまだ百名山やっている頃(もう終末期ですが)だったら、必死でやっていたのでしょうけどね‥
 というわけで、あっという間に一般の人の登山口です。


 登山道、恐ろしく整っています。
 ‥と思ったら?


 現在進行形で草刈りをやってくれている人たちがいます。車がみんな宮城ナンバーだったので、気仙沼側から来たのでしょう。


 まあでも、ここまで思い切り広げなくてもいいとは思いますけど‥(汗


 初霜かどうかは知らないけど、今朝、初氷だったそうです。


 水の結晶、昇華によってできるものですか。


 そして、大森山山頂です。


 しっかり櫓というか展望台が取り付けられています。


 ツツジのシーズンには観光バスで訪れる人はいるそうですが、シーズンでもない今頃、路線バスと歩きで来る人はそうはいるまい(どや顔


 さて、寒いし特別景色が、というわけでもないので、次行きますか(真顔


 タラノキがありますね。さっきのおっちゃんたち、きっと採って食べているんだろうね、初夏には。
 東北地方は山菜の文化が豊かで羨ましい。その豊かさを奪った原発の事故(事件)はやはり繰り返してはいけない。


 これが雪景色だったらまたぜんぜん違うのでしょうね。そういう時期にも来たいものです。


 大森山行ったら次は徳仙丈山に行きます。大森山は県境ですが、徳仙丈山は宮城県気仙沼市(旧・本吉町)に属します。


 初氷です。11月下旬で初氷、かぁ‥


 未舗装の林道を歩いていると、徳仙丈山の案内標が。この道、未舗装と行っても登山者がいるので時々車が通りかかっているようですけども。


 何か建物があります。


 何この変な水のオブジェ(真顔


 さっきの建物の中にはトイレがあって、そのまん前が玄関になっていました。腰掛けてメープルサブレをイナヅマ食いして胸をムカつかせて出発。
 漏水したタンクから飛び散った水で見事のゲージュツ作品ができあがっておりました。


 徳仙丈山の舗装レベルは大森山よりもいっそうすごいものです。これはもはや登山ではないな‥


 まるで公園を歩いているようだ(じと目


 実際は気の持ちようですけども。自分が今の行為を、自分の基準で山行と位置づけているなら、それは山行ですからね。


 短そうだけど、ここから若干ハイキングっぽくなります。


 ハイキングっぽいだけなので、あっという間に山頂です。


 今日は西風に乗って日本海からの積雲が流れてきています。たまに雪がちらついているような気がします。


 予報通り、昨日よりは雲が多い。しかし、何となく、今回の山行は、歩くことに意味があるような気がする。


 ボロボロの指導標には、ふうたろうの一昨日カネ出して買った地図にはない道がガッツリ載っています。尾根コースと巻道コースがあるようですが、当然一択ですよね(真顔


 尾根コースを進みます。振り返ると徳仙丈山が望めます。


 ところで、三陸沿岸のリアス式海岸を見て思うことがあります。
 リアス式海岸は山岳部の沈降で生まれる、と、地理で習った気がしますが、この辺りは遠い昔から何度も地震が起こっていて、地盤がどんどん沈下して、今のようになっているのではないかと。
 今立っている徳仙丈山も、昨日見えていた金華山みたいに孤島になってしまう日が、遥か未来には来るかもしれませんね。


 はて、この迂回路とは?変なロープもかかってるけど?


 あ、さっきの直線の急坂を避けろってことね。わざわざ冬枯れのツツジに引っ掻かれながら下山することはないもんね(じと目


 何か建設中の建物が見えてきました。さっきのボロボロの指導標だと、ただのだだっ広い駐車場のようでしたが‥


 ここにも水場なるものがありますが、状況は前出2つと同じです(じと目


 どうやらさっき建設中の建物はトイレになるらしい。


 さてと、両国橋バス停(今朝乗ってきた市営バスの終点)に行かないと。発車が12時53分。逃したら次は14時58分です。


 地図通りに進めば、道はこちら。ふうたろうは車両じゃないし、いけますね(真顔


 それにしても、キレイな道路だ。この道をここまで徹底して舗装する理由はなんだろうな。


 あ、途切れた‥


 交通量の少ない道なんて、これでいいんじゃないのかな。もう、下の県道も通れるんでしょ?


 時間さえ十分にあれば、こういうところ歩くのも苦ではないのですけども‥


 通行止め乙(ヴォー読み
 というか、この道、歩いてきたけど、危険箇所なんてひとつもなかったけども?


 さて、バス停に急がねば。あと20分で両国橋まで行けるか?!


 おいコラ、柿なんか撮っとる場合やないやろ!


 あ、バス停が‥
 って違うがな!平山て書いとるがな!
 このバスはたぶん気仙沼方面に行くのでしょうけども、平日のみ運行です。まあ、お約束ですね(真顔


 というわけで、小走り。カメラバッグとか背中の荷物とかが走るためにはいろいろ不都合なので、疲れるばかりでスピードが出ませんが(滅


 内の脇‥
 そういえば、気仙沼の手紙(かぜ)というクッキーを作っていた菓子舗うつみ、震災前はこの場所にあったと思います。ふうたろうの写真は克明に記録していますよ‥
 あの震災からしばらくして、親類の方からメッセージを頂きましたが‥
 あの場所は津波に流されてしまいました。無念なんて言葉では言い表せません。
 しかし、店がなくなったとは言っていません。


 4分前に両国橋到着。間に合わなかったらガチで\(^O^)/オワタだったな‥
 ‥ついでなので、菓子舗うつみのお菓子についてのことを、後で書こうと思います。少しだけですけど。


 流れに乗れたふうたろう、14時過ぎには気仙沼に戻って来られました。これでレンタサイクルの期限の17時まで、Ingressができますな!全域緑の気仙沼なので、(゚д゚)ウマーですな。


 まあ、そうは言っても、その17時までにメシも食わんといかんしね‥コンビニ弁当とか避けたいしね(フラグ


 とりあえずは気仙沼に来たことが判るMissionをやっておきます。何しろ、ちゃんと訪れたのは初めての場所ですからね。


 このお寺、Portalになっているのですが、ちょっと高いところにあります。きっと震災当時、避難してきた人でいっぱいだったのでしょうね。いや、いっぱい逃げてきて、助かっていればいいのです。


 メシ屋を探しながら緑Portalを蹂躙していきます。が、目につく海沿いの仮設。これ、住宅ではなく店舗です。


 そして、この水たまりは何か?


 U字溝が水没しているのが見えますが、ここはかさ上げ工事の真っ最中。4年半、あと3ヶ月半でもう5年です。なぜ、人々の生活が復興しない?復興支援に払っている税金があったと思うけど、なぜ、この人々の復興に直接使わない?


 ここはもっとひどい。折れた道路標識や街灯が転がったまま、家の土台が水没した状態です。
 かさ上げ工事はいつかふたたび来たる大地震に備えるならば、重要なこと。でも、今日歩いてきたあの道路は、そこまで必要なものか?徳仙丈山まで続く道路、キレイに舗装されていたけど、そんなに優先すべきことだったか?
 人の生活、人の心の復興が先でしょう。金で解決できることは少ない。でも、解決できることはしましょうよ。そのために税金払ってるんですよ!


 ここにも飲み屋街というか、商店街のようなところがあります。今日は何かの祭をやっているのですかね。メシ屋はことごとく開店時刻に達しておらず、ふうたろうは食いっぱぐれの刑(滅滅滅
 ここも、仮設です。これから、この仮設で営業している人たちはどうなるのですか。ふうたろうは知りません。
 この後、緑の人(Ingressのね)と出会いました。ふうたろうのPortalを奪ってレゾネータをスマホ連打で置いているところでした(笑
 立ち話の中で彼は言っていました。
 「4年くらい経ちますけど、ほとんど何も変わってない」
 ‥だろうね。これでも進んでいる、という答えを少しでも期待したふうたろうがアホでしたね。
 瓦礫の撤去に時間がかかったのでしょうか。瓦礫はここにいつまであったのでしょうか。
 気仙沼、もう一度来なければなりませんね。


 この後、結局メシ食いっぱぐれで、昨日行ったセブン-イレブンでドリアみたいなのとおにぎりを買って、気仙沼駅の待合室で食べるという、フラグ回収イベントが起こりました(じと目歯ぎしりヴォー読み
 さらにその後は一関市へ。新幹線で仙台に行く前にMissionをひとつくらいやりつつ、UPCやUPVを稼いでおくと。
 で、問題の仙台。Ingressやりながら風呂屋を探します。
 一軒目。潰れていました(滅
 二軒目。本日休業(滅滅滅
 そして、仙台駅にすごすごと戻ってきて、ふと自分の格好を鏡で見たら、山の中でCombatしてきたよう。こんな姿であんなとこやこんなとこ歩いてきたのですねなさけない(じと目
 うん、ふうたろうの旅だものこういうネタがないと面白くもなんともない(棒読み
 23時30分発のバスを寒空の下で待つ。ああ寒いなぁ(じと目歯ぎしりヴォー読み


 以下、気仙沼のおみやげに買っていった菓子舗うつみのお菓子について、少しだけ。
 今回ふうたろうが気仙沼駅のNEWDAYSで買ったのはこれらです。一番上のやつ、あの時も買ったよね。手にとって初めて思い出しました。他の2つは今回初めて見たか、記憶に無い。


 うつみの住所、変わっています。あの時の内の脇の店舗は津波に流されました。そして、今そこに再建できるかというと、さっき見てきた様子だとほぼ不可能でしょう。
 ふうたろうの2011年3月13日の日記では、「ふたたび気仙沼の風を吹かせてほしい」などとキザったらしいことを書いていましたが、努力を重ねられたことでしょう、本当に吹かせたのですね。ありがとうございます。


 そして、菓子そのもののクオリティですが、職場の土産に持って行きました。原材料を見て判るように、食品添加物が入っていません。他の2つも同様です。所長が一番喜んでいました。もちろん、ふうたろうも満足です。
 こういうのを応援したいものです。このお菓子を使って、気仙沼にひとつ、IngressのMissionを作りたいと思います。そのためには現地の情報がもう少し必要ですがね‥何しろ、この菓子舗うつみのあるところにたどり着いていないわけですからね‥
 ひとつ心残りなのは、「気仙沼の手紙(かぜ)」がないこと。復活させてほしい。ぜひ。あのクッキーはほんとうに美味しかった。


天気:晴れ時々くもり(宮城県気仙沼市・本吉郡本吉町・仙台市・岩手県東磐井郡室根村・一関市、JR大船渡線など)

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