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化学は我を拒むのか?

2007年 7月 27日

 今日はちょっと眠りが浅かった。扇風機が寒かったのか、よく判らないのですが、途中覚醒あり。でも、夢は見ませんでした。
 今日の仕事は農薬の抽出ではなく、新たに分析できる農薬の種類を増やそうという作業です。ここに並べられているのは、その農薬が100mgとか入っている小瓶類です。100mgとか200mgとかで、数万円するものです。純度が高い農薬そのものの物質ですから、高いのです。


 農薬の標準液(精確な濃度の溶液)には精確な秤が必要です。これは、50gきっかりの分銅で電子天秤を補正しているところです。


 このビーカーの底にツブツブしているのが何であるか見ただけで見分けられれば、即採用ものです。確か、これはエチオフェンカルブという農薬だったと思います。ほとんどの農薬は、透明(粉なので乱反射して白く見えるだけ)です。キナルホス、クロフェンテジン、ジチアノン、キノクラミンなどの農薬や除草剤は、色がありますが、とても珍しい。そして、色が付くのも理由があります。おそらく、共鳴構造を持った物質であるためだと思います。
 …ま、一般人にはどうでもいいことかもしれませんけど、バケキチは気になるのです。


 ところで、帰りの常磐線の混雑は、本当に辛うございました。乗車率は150%程度だと思うのですが、横にも縦にも動けません。僕の背中には本が詰まったリュック、肩にはカメラ。具合も悪くなります。動悸がします。パニック障害直前。
 今の仕事を続けるためには、東京近辺に住むことを強制されます。満員電車が嫌であれば、冗談じゃないくらい狭い部屋に、冗談じゃないくらい高い家賃を払って住むしかありません。しかも、周りには人工物(僕の実家ほどではないけど)ばかり。
 そもそも、利潤やしがらみで動かない化学的な研究機関が、僕の職場以外のどこにあるのか。東京にしかない。そして、専門書も、今でこそAmazonなどで注文できはしますが、じっくり見て探せるような本屋は、地方都市にはありません。そこに大学でもない限りは。
 パニック障害レベルの僕。満員電車のような逃げ場のない場所は極力避けたい。でも、仕事と化学を求めるなら、この満員電車は避けられません。満員電車を避けるなら、狭い部屋と高額な家賃は避けられません。しかも、自然はわざわざ「求めるもの」になってしまいます。
 化学は我を拒むのか!
 …そう叫びたくなります。

天気:晴れ時々くもり(東京都板橋区・豊島区・茨城県取手市)

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