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不夜城の蒜山

2007年 8月 31日

※記録9月1日

 8月30日の夜から、お約束通り、出勤です。岡山の蒜山(ひるぜん)に。
 出発が20時35分くらいでしたが、12進法の懐中時計は、朝も夜も関係ないので、昼夜逆転しているような気分でした。しかも、30日は欠勤していたから、よけいそうでした。


 夜行列車が岡山駅に到着。短い夜が終わりました。寝ながらにして出勤の数百キロの出張。文字通り、東奔西走です。
 同行の仲間は職場のいつものメンバーです。



 6時27分に岡山駅で捨てられた僕ら4人。岡山駅前の喫茶店で朝食とは言えない食事。米が食いたいと思う僕らを追撃します。
 サラダは食べてしまってから写真を撮ったのですが、これは数十グラムの野菜。僕の食べたきなこトーストは、ホイップクリームと缶詰の加糖茹であずきが隣に付いていました。右の写真のジャムは、仲間が放棄したものです。


 8時にレンタカー屋が開くので、朝一で出発。ここはどこだろう。
 とりあえず、「ピュア木質バイオマス炭」と書いてあります。


 ここが、青年部学習交流会の第一会場でした。蒜山ジャージー…何とか。こんな道の駅みたいなところで、どうやって「学習」するんだろう。


 …会場の2階に、会議をできるホールがありました。「道の駅みたい」と宣っていた自分を呪います。窓ははめ殺し、景色はいいようで窓が汚れています。エアコンの空調ができず、その近くはめっぽう寒い。
 外のこの牧場が、恨めしい。


 とりあえず、この道の駅には、チーズ作りを見る場所があります。窓が曇って、ここも見通しが悪い。
 これは醗酵中のチーズです。


 昼飯の弁当は、またまた呪われています。朝よりはマシだとはいえ、野菜は少ないし、油っこいし。


 Sくんが「ゴマシオ」と言っていた、マチルダちゃんです。女の子です。


 ニンジンをねだる子馬。微妙に届かないところに、ニンジンのスティックが並べられていて、気の毒。その気の毒さにニンジン代100円を払う観光客は、また別の意味で気の毒です。
 僕もその気の毒の片棒を担ぎましたが、ちょっといじめました。


 実は、僕(ら)は本体からはぐれていました。気の毒ニンジンで遊んでいる場合ではなかったのだ。
 ジャージー牛の見学です。誰か、バンビとか言っていたけど、それは子鹿です。


 牛タンのジャージー。ジャージー種の牛肉は、売っても割に合わないと言っていたような気がします。あとで蒜山の酪農家組合の人の話を聞きますが、トレーサビリティ(追跡可能であること:誰が何から何を作ったかが解ること)や、生産者の生活保障などの努力があって、この酪農が維持されているそうです。生産・加工・販売を一手に引き受けた生産活動も、特徴なのかな。
 ここには書き切れません。


 若い女性が牛を見つめていますね。構図は失敗したけど、雰囲気がよいので載せました。


 「酪農の革命」と言われたそうです。これは、牛のえさとなる、サイレージです。確か、ロールベーラという機械を使って、牧草を樹脂の膜でくるみます。牧草は嫌気状態になり、雨による濡れからも免れ、乳酸発酵します。
 サイロと呼ばれる大きい設備が必要なくなったという意味で、革命だそうですが、どれだけすごいことなのか、まだ僕にはよく判りません。
 なお、サイロは、中に落ちたら嫌気状態なので、酸欠で死んでしまうと聞いたことがあります。


 堆肥を醗酵させます。醗酵させることで、窒素分を減らすことができるそうです。そのままフンを放置(野積み)しておくと、硝酸態窒素などによる地下水汚染が進むそうです。
 堆肥の温度は60℃弱を指しています。


 このあと、青年部の企画で、前述の酪農家と、我が職場の主任と、岡山市の小学校給食栄養士と、3人の講演です。
 主任の話は、実験主体です。またいつか、書こうと思います。
 栄養士さんは、生産者と子どもたちのつながりを作る努力で、子どもたちの野菜嫌いが少しずつ無くなっていく話をしてくれてました。本当は、分散討論でもっと詰めて話したかったのですが、叶わず。


 夜の宴会です。青年部の仲間たちが丹誠込めて作った農産物ですから、うまいに決まっています。これに理屈は必要か?


 不夜城と化した、第2会場の『ひるぜん自然の家』では、最終的に午前4時か5時か、それ以上遅く(早く?)の時間までジャージー牛乳よりも濃い交流がなされていたようです。
 僕も、夜中の1時半まで、何人の人とも話しました。詳細は省きますが、僕の信じられない世界が、そこにはあることを知りました。例えば、農家について、「養子縁組」というものがあることを教えてもらいました。他にも、第三分野の話とか、色々。
 また、過去には教師でもあり、今は教育評論家である、三上満(みかみみつる)さんの講演も聴きました。
 「農の心を子どもたちに育てよう」だと。僕なりの解釈では、「ものを作る心」というところに落ち着きました。僕が作っているものは何?
 更に、なぜか、交流会で歌を披露してくれた人が、珪藻土に関わっているというビックリネタまで付いていました。
 やっぱり外の空気を吸うと、仲間と会って話をすると、気が、信じられないくらい晴れます。どんな薬よりも、効果があります。身体症状は辛いけど、不安を感じる理由はありません。いつも思うことですが、来てよかった。

天気:くもり一時雨、時々晴れ(岡山県真庭郡八束村・岡山市)

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