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ここが昨日と同じところなのか?(苗場山:長野県・新潟県)

2007年 9月 9日

※記録9月10日

 山の朝は早い。
 3時半。外は曇った窓硝子をも突き破る星の光。天の川、冬の代名詞であるオリオン座。
 小屋が白んでくると、次第に消えていきました。
 昨日の23時の時点ではまだ外はガスでいっぱいでした。


 苗場山の夜明け。谷川連峰の方は雲海。ペーパームーンと明けの明星(金星)が太陽に負けず輝いています。


 湿原に光が差し始めました。苗場山は明くる朝の太陽を見ることが出来ました。


 昨日はまったく見えなかった苗場山頂の池塘群。台地状の地形は、山頂とは思えない。日本とも思えない。だいたい、これが昨日と同じ風景なのか?僕は思わず、「ここ、どこだっけ?」と、Mさんに訊いてしまいました。


 もう起きてご飯を食べてから3時間以上経っているのに、まだ頂上で遊ぶ、Mさんと僕。
 あ、頂上は昨日行ったのでしたね。実は、今日も行ったけど、人が写っているので、載せません。
 みんなもう既に歩き始めていますよ。


 湿原を小赤沢登山口に向かって歩き始めます。広いね。もうそれに尽きます。


 この池塘の向こうは、断崖絶壁なのかな。周囲を山に囲まれている苗場山。湿原から山が生えているように見えます。


 ちょっとガスが上がってきたみたいです。揺らぐ池塘にちぎれ雲が映っています。


 小赤沢コースは、またすごい急坂です。3合目まで車で来られるので、日帰りコースの人が多いですが、みんな昨日の僕のようにグロッキー気味です。
 で、この土に埋まっている丸太が、とても滑りやすくて、涙がちょちょぎれるほど、ありがたい。


 気の根っこもしっかり張り巡らされています。山を守っている木々です。でも、歩きにくいぞ!


 3合目よりも下は、人が殆ど歩きません。また僕はクモの巣だらけですが、今日は晴れているから、精神力をそれほど奪われることもありませんでした。しかし、クモの巣よけに振り回していた棒はラケットになっていました。


 この木は、木の皮一枚で生きています。Mさんと2人で生き物の強さを語っていました。でも、そんなこと言ってる場合じゃないよね。かなり遊びすぎたんで、急がないと、昼飯も風呂もお預けになっちゃう。


 このキノコは、ホウキタケかな。キノコ豊かな湿気ムンムンの苗場山でした。


 楽養館(らくようかん)という、300円で入浴できる温泉です。
 小赤沢コースを下りてきたとき、田んぼのあぜ道を通る近道を示す看板があります。これを通らないと、相当下らなければならなくなります。


 お風呂はビックリです。ぱっと見て、すごく茶色くないかい?


 Fe三価。それが真っ先に頭に浮かんだこのお風呂。鉄分豊富なのね。


 ここではそばも食べられます。薬味に葉わさびが付いていて、そばに合います。1食740円。苗場山頂の方には雲があるようにも見えましたが、下界は晴天。空のにおいが第3の薬味。


 田舎を絵に描いたような風景です。こういうのが見える、楽養館。
 本当はもっとゆっくりしていきたかったけど、タクシーが既に待っていて(予定より10分早い)、慌てて出発でした。


 そうそう、帰りは呆れてものが言えない湯沢の町をまた通過しないといけないのです。夏はゴーストタウンになるスキー&温泉街。道の駅のような場所があっても、中には人は一人もいません。


 Mさんは、このあと、何度か休憩を取りながら、11時間の運転を続け、僕を取手に降ろして帰りました。今回の苗場山は、そしてあの見事な池塘は、Mさん居ずには見られませんでした。感動を分かち合えるのも、単独行にはなかなか無い魅力かもしれません。

天気:晴れのち時々くもり(長野県下水内郡栄村・新潟県南魚沼郡湯沢町・埼玉県行田市・茨城県取手市)

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