Home > 未分類 > 鉄は熱いうちに打て

鉄は熱いうちに打て

2008年 4月 3日

 春爛漫の大山駅前。…といいながらも、もう桜は殆ど散ってしまいました。今年は結局桜っぽいものも見ないまま、寒い春を迎えています。気持ちではなくて、体感的に、物理的に寒いんです。寒い。
 今日も、昨日の1本の失敗と追加1本のサンプルだけで、すさまじく暇でした。どうしてこうも変わるかなぁ…。


 夜は、別物の会議。農民の団体にいるんですから、農業のことを考えましょうや。
 …と、今日はそこから一歩踏み込んで考えました。
 今日初めて、会議している職場の仲間みんなで確認したのですが、僕らは消費者であることです。
 確かに、農民の団体で働いているけども、僕らは農民では決してない。農民である前に、農民や食品加工業者が作ったものを食べる、れっきとした消費者です。だから、スーパーで食べ物を選ぶ時にあれこれ巡らせる思考の方が、そらで念仏のように唱えている農業政策よりも、より身近です。


 というわけで、消費者の立場から、農業・食料問題に対する政策を作ろうじゃないか、という話になりました。
 問題は、

  1. 時間と体力の確保
  2. 組織の壁
  3. 知識の強化
  4. 団結力の維持

 です。なかなか、自分たちで政策を考えるなんてことをやる機会なんて無い。でも、もっとも身近な、毎日最低3回はする食事から始まる問題ですもの。
 例えば、

  1. 最近食べ物の値段が上がっている
  2. 安全な食べ物はほしいが、安く安定的に手に入れたい
  3. 手軽であってほしい

 などの思いがあるはずです。いや、実際はもっと多くのことを要求していると思います。安くて、味が濃くて、手間がかからない、見栄えが良く、それなりに日持ちする、そういうものを。
 実は、先日、『美味しんぼ』のコミックを読んでいて、「消費者にはそういう要求があるので食の安全は守られない」というイデオロギーを感じていたところでした。
 さぁ、じゃぁ、消費者が全部悪いのかなぁ。消費者が悪いのなら、もう諦めるしかない?

 今日の日記は備忘録的ですが、後になって使えるかもしれないので、書き殴っときます。

  1. 安いものを求める
  2.  …これは、僕はず~~~っと前からこの日記でも書いてきたことですが、潤沢な資金を持っていない一般市民なら、当たり前です。学費を払えない学生をごらんなさい。母子家庭の家族をごらんなさい。
     だいたい、安さの裏に何があるかの教育をしていない日本の教育の責任ですよ。

  3. 味が濃いものを求める
  4.  これも、人間の生物として、物質としての性質上当たり前ではないですかな?そういう食べ物に接する機会を与えてきたのは誰なのか、はっきりさせる必要があるようですよ。
     いや、今の段階では誰なのか、解らない。

  5. 手間がかからないものを求める
  6.  これも、必然性があるからこうなるのでしょう。
     料理をする必要に迫られていれば、あるいは料理をするだけの余裕があれば、料理はします。
     それに、外食・中食が本来の値段を取り戻せば、「手間がかからないものを」という質そのものが変わると思います。

  7. 見栄えがよいものを求める
  8.  ヒトは学習する動物ですから、食べ慣れてきたものに安心するのは当然です。
     一見矛盾するようですが、添加物で色や形が整ったものが当たり前の生育環境で、「見栄えの良いもの」を求めない方が不思議です。
     食品も科学ですから、砂糖を加熱すると融けて次第に褐色になるようなことを教育されることで、食べ物の本来が解るはず。カラメルソースが香料とカラメル色素で出来上がっていることしか知らない、あるいはそれさえも知らない人たちに、解っているはずの人間が教えてこなかった責任は、相当重いのです。

  9. 日持ちするものを求める
  10.  誰でも食中毒になるのはいやです。
     ただし、殆どの料理で、目立ってさっさと傷むものは、保存方法の問題です。
     刺身などの生ものは別として、ジャガイモ入りのカレーを、真夏の暑い部屋の中に放置していれば、1日にして腐敗するのは当たり前です。揚げ物を空気に曝していたら酸化するのも当たり前です。
     ならば、保存方法を変えればよいだけの話。そして実際に、家庭ではなるべく早く食べるか、冷蔵庫に入れて保存するかの手段を執っています。家庭料理でソルビン酸なんか使わないでしょ?あれだけ流行っている人工甘味料でさえ、料理には殆ど使わない。家庭料理をするためにサッカリンやパルスイート(アスパルテーム)を店頭で探して買う人はどれくらいいるでしょうか。
     あくまでも、これらの添加物に対する利益的な感情は、使用歴があったところの所産といって間違いないでしょう。

 スゴく適当に書いても、消費者に責任を負わせることには無理があるようです。ただ、非常に理不尽なことに、食べ物のことを教えられていないだけなのです。この味が何によってできているのか、この色の本来あるべきは何なのか、日持ちさせるためにはどういう保存の仕方が適切か、何より、安いものの裏に払われている犠牲が誰かの健康と命であること、などをね。

 こういう意気の高揚したことは、できるだけ早く実行に移した方がいい。鉄は熱いうちに打てです。
 だだ、やっぱりそれまでの課題が、我らにはありますなぁ…。
 体力・団結力・知識など、足りないものがた~~っくさん。

天気:晴れのちくもり(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

Comments are closed.