Home > 未分類 > 何となく半年が終わり…

何となく半年が終わり…

2008年 7月 1日


 今日は、…いや、今日も、と書くべきか。
 ここしばらく、Sくんの顔を見ていない。GC/MSの操作に関することは、殆ど彼がやっていました。でも、彼が戦闘不能状態で、僕がやる部分もあります。今のところは、ピンチヒッターです。
 ただ、抽出だけをやっていた時よりは、ずっといい。機器分析、ということではなく、上の図を見れば判るように、化学分析ができているような気がするから。
 上の図は、ブロマシルという物質(除草剤)のマススペクトルの一部分をキャプチャーしたものです。初めてこのマススペクトルを見た時は、何のことかと思ったけど、今見れば、何のことはない。
 大学院時代、僕が最も性格が合わず、なおかつ近くにいなければならなかった、あの教授は、このGC/MSのスペクトルを読んでいたのです。で、それで飯を食っていたとか。
 今日格闘していた、このブロマシルは、左の長い線(205)が何由来か判らなくて、苦労しました。迅速性だけでいえば、それが解ることに殆ど意味はないのですが、判った時の達成感は、一入です。
 人間の目で、物質を見分けるというのは、こういう地道な作業が必要なのですね。ああ、抽出と同じさ。

 薄曇りの空の下、ブロマシルとの死闘を終えて、帰りました。帰りの電車では、『超訳資本論』を読んでいました。
 …これを読んでいると、ものすごく不思議な思いがするのです。僕が今日やっていたマススペクトルの解析作業は、コンピュータの発達によって、労働強化されたことによって、もはや無用の長物になっているのです(少なくとも、農薬を分析するという短期的なことに対して)。
 資本が大きくなる(利潤をよりたくさん得ていく)過程というのは、そういう小さな(大きな?)楽しみさえ奪っていくのだなぁ。
 …便利になるってのは、労働者のため、じゃないよ?念のため。


 所沢に帰ってきたら、ゴミ箱が封鎖されていました。
 「洞爺湖サミットに向けて、テロ防止のため」(・_・)
 テロが起こるような、サミットなのですね。くわばらくわばら。だいたい、先進8カ国首脳会議という名前が、厚かましいというか、図々しい。どうせなら、貧しい国の代表も呼んで話せばいい。何で、先進8カ国なんだよ。


天気:くもり時々晴れ(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

Comments are closed.