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底抜けにブルー

2008年 7月 23日

 マラカイトグリーンは、名前に似合わず、緑じゃなかった。
 マラカイトグリーンは、ブルー―青―だった。
 変わった物質のようで、化学的には、共鳴することで水に溶けるようになる物質です。共鳴していないタイプの、ロイコマラカイトグリーンは、無色です。酸に溶かし込むと、少しずつ青くなるようです。
 …僕は指一本触れるヒマもなかったけどね。


 昨日の日記(今朝書いた日記)にも書いたけど、八王子で起こった殺人事件、ショックでしかたがありません。当然、亡くなった女子大生は気の毒を通り越しているのですが、一方で加害者となった男性もまた、底抜けに気の毒です。
 女子大生が亡くなった理由は理不尽です。でも、加害者の男性が、かくのごとくなってしまった理由もまた、理不尽です。ニュースで色々な情報が交錯しているのは無視するとして、疎外された状況が見えてきます。
 最近の犯罪で、犯人に対して憎悪を抱くことが少なくなりました。歳をとって、キィキィ言うのが疲れたのか、誰が本当の悪なのかが判ってきたのか、よく判らないけど、今回の事件あるいはこの前の秋葉原の事件を見ても、犯人を憎む気持ちは全然ないのです。
 じゃ、誰に、何に怒りと悲しみを向けるのか。憎む気持ちがなくなったからといって、安全が確保されるわけでもない。仮に、僕に恋人ができたとすれば、毎晩このような事件に不安を抱えながら生きなければならないのか。これでは、おちおち寝てもいられない。
 ああ、マラカイトグリーンのように、底抜けにブルーだ。長期的にできそうなことはともかく、今すぐできることがまったく思いつかない。

 今週末は、巻機山に行きます。天気が晴れれば、の話ですが。3連休の勢いで、ガツーンと登りたいものです。底抜けに青い空に呑み込まれたいものです。

天気:くもりのち晴れ(東京都板橋区・豊島区・埼玉県所沢市)

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