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逆転負け(鍬崎山リタイア:富山県)

2013年 4月 13日

 何となく夜行バスが富山駅前に着いて、何となく(ってほどすぐに見つからなかったけど)富山地方鉄道に乗って立山駅まで来ました。7時半。
 しかし、ここまで来てなんと、スパッツを忘れていることが判明。雪山登るのに、しかも新雪三昧なのに、どうするんじゃと。


 いきなりテンション下げながら今日の目標である鍬崎山に向かいます。まずはいつもの車道歩きから。


 しかし、どうも近道へおいでと、この樹林尾根が手ぐすね引いています(違


 近道は、それはそれは通りやすい道でした(マジ


 立山カルデラを流れる川は真川というのでしょうか。そこにかかる頼りない地鉄(富山地方鉄道)の鉄橋が見えます。


 地図を見るとこの辺に道が分かれているようですが、見当たりません。デタラメスペシャルというか、まあこんなもんです。


 王道を進みます。さっきの近道以外、ここは昭文社の地図にも載っているルートですから。


 里を抜けて林道へ。


 ついに雪道突入。ここからふうたろうは裾を気にして歩かねばなりません。


 林道終点。ここから急坂が始まりますが…


 なんだ、あの人工物は。


 発電設備のパイプラインのようです。地図を見るとこの上の方にある貯水池から繋がっています。


 そのすぐ横の階段を上がっていくのですが、ふうたろうのザックだと狭い…


 ヌオッ(゚皿゚;)
 長い…(滅


 ヌオッ(゚皿゚;)
 長かった…(滅


 このハシゴがけっこう怖いのですが、それ故に写真撮り忘れました。


 この扉は開けたらちゃんと閉めましょう。閉まらないけど。


 ハシゴを登って扉を潜ったらパイプラインの反対側に出て上昇を続けることになります。


 次第に平坦な道のりになります。
 実はふうたろうよりも前に上に向かっている人がいるようで、ふうたろうはそれを追いかける形になっています。


 ちぎれ雲が時々太陽を隠します。


 かといって日が差すとアホほどまぶしいです。


 北東方向に奥大日岳が見えます。あそこも新緑の時などに登ってみたいですね。同じ北アルプスですが、笠ヶ岳山麓の新緑が忘れられません。


 ふうたろうのいるところは新雪がどっさり。恐らくあの奥大日岳はもっとどっさりでしょうけどね。


 この広場で平坦な道が終わります。


 さっきのパイプラインに繋がっていた貯水池。揚水発電…ではないか。普通の水力発電か?


 誰のともどこまで行っているとも知れぬ足跡を追いかけます。


 ここから坂は急。足場の悪いところもあります。


 しかし、特に厄介なところはなく、順調です。この調子なら山頂もたやすかろう…


 美しい樹林帯です。ブナでしょうか。


 これらの木々が緑を吹き出した頃、来てみたいですね。


 右(南)にカーブ。


 ふうたろうは高低差を避けるために、トラバースします。しかし、あんまり楽にならないという件。


 とにかく尾根伝いにどんどん進みます。大品山まで行けばあとは鍬崎山まで一気です。


 空にうろついているちぎれ雲も少なく、小さく、なってゆきます。雪原が恐ろしくきれいです。


 スパッツなし男はラッセル泥棒させていただいています。全部ではないけど。


 冬に一瞬逆戻りした山の森がとても明るい。っていうか眩しい(じと目


 奥大日岳から西へ続く峰。


 踏みあとが右行ったり左行ったりすることがあります。そういうときは、ふうたろう自身の道を行くのみです。


 一途に上に向かう先行者。今どこにいるんだろう。


 大品山が近くなりました。


 山頂付近からは奥大日岳がガッツリ見えました。


 そして、目が痛いほど晴れまくっています。


 こんなに天気の良い雪山はそう見られる物ではありません。しかし、ここ数週間、出血大サービスが過ぎます。きっと何かあるに違いありません


 冬枯れの木の枝の影が雪に落ちるの、とても好きです。


 真正面に鍬崎山の山頂が少し見えています。


 さあさあ、どんどん進みましょう。テンションはいつの間にか回復。


 進んでから振り返って大品山。


 ローパスフィルタの掃除をしておいたので、恐れずこんな写真も撮れます。しかし、露出がうまくできませんな。もっと修行しなければ。


 あの黒い森の辺りは美女平でしょうか。


 眩しい…。でも美しい(目がハート


 1429mの小ピークに到達しました。ここに荷物を置いて一気に鍬崎山を取りに行きましょうか!


 あ、先行者の人、ハマってるわ。


 ここから急坂は更にキツくなります。でも、快調です。


 斜度、いったい何度あるんだろう。ひっくり返りそうです。


 上げる首が痛いほど急です。


 先行者のおっちゃんに追いつきました。そりゃ、ラッセルしていたのですから、追いついて当然です。しかし、おっちゃんはこの展望の良いニセピークで引き返すそうです。


 その理由はすぐに解るでしょう。この急坂。


 これはクラックです。新雪に埋まっています。しかも、その新雪はいよいよ腐ってきていて、靴底に団子になって滑りまくります。踏み抜くし団子になるし、最悪の雪質に、突然足が止まるようになりました。


 暗転してイヤなムードが立ちこめます。このまま同じような雪質が続けば、登ることは不可能です。しかし、どうも同じような雪質が続き、道は更に険しくなりそうです。


 とりあえず、あの樹林帯の向こうにある1756mピークまで行ってから考えましょうか。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 …ほぼ雪壁。


 両側崖状態。


 何とか這い上がってみたけど、その上はさらに平均台レベルの雪尾根。


 …諦めるしかない。こんな腐った雪の上、何回滑落死してもおかしくない…。


 やれやれ。いきなり恋人に振られた気分ですわ(滅滅滅


 そう思うと急に身体から力が抜けていきます。ええ、ちょうど去年のゴールデンウィークみたい。


 空はこんなに青いのに、心はブルー。


 急坂を下ります。人が下りた跡、雪玉が転がった跡、無数に付いています。


 大きなダケカンバです。たぶんダケカンバ。


 …本当はあれくらいの場所、プロなら容易に通り抜けられるのだろうな、とか思いながら引き返します。ふうたろうはザイルをまともに使えないので、どうにもならない…。


 美しい雪原と影絵を前にして、暗くなるふうたろう。所詮は中途半端な独り身。


 帰りは少しだけ通った場所を変えてみる。悪あがきにすらなってないけど、気持ちだけ慰めてみようと必死だったり。


 足取りが猛烈に重い。足りないのは技術だけか?


 …まあ、しんどがっているだけではしょうがないので、とりあえず今日は下山することを考えましょうか。


 この景色を見に来たと思えば。


 110リットルのザック、1429m小ピークに数時間置き去りにしていました。すまんかったの…。


 ザックを担いで大品山への登り返しです。


 雪が波打っています。少しの溝を見つけては流れる、雪の下の雪解け水のせいでしょうか。


 気分が悪い…。とりあえず、ソラナックスを飲んでいなかったので、飲んでおきました。すると少しマシになりましたが、気のせい?


 さ、大品山に別れを告げれば、あとはあとは粟巣野集落に向かって急降下です。


 午前と午後では見る風景がまったく変わりますね。


 今日はほんとに一日、日差しが眩しくて美しかった…


 来るとき、こんなところ通ったっけ?それくらい雰囲気が変わっています。


 パイプラインが見えてきました。


 ここは確か、雪が大量に積もって埋まっていましたよね?気温が急上昇したのでしょうね。


 行きに撮れなかったハシゴの写真。何気に途中に枝が張りだしていて邪魔をするのです。


 目が遠くなるほど(違)長いパイプライン。またここ下るの?


 いや、あそこにスキー場のリフトが見えます。


 そして、足跡があります。


 このスキー場を下れば、粟巣野集落に下りられるはずです。行きましょう。


 スキー場の下の方ではふきのとうが大量にあったので採取していきました。もちろんアレです。
 ところで、よく見たらこの網、すべて破れています。元々何があった場所なんでしょうか。


 疲れているので超特急で下ってきました。真川大橋を渡っています。


 立山駅について靴などを履き替え、荷物を整理したら、今日の夜帰ることに決め、バスのチケット等処理しました。ずいぶん余分な出費がかさみ、また凹みました。


 ふうたろう、惨敗です。


 このあと、富山駅まで戻り、3時間半ほどの時間を、ラーメン屋と銭湯とJRの待合室で潰し、夜行バスで帰宅です。
 今日のリタイアはなんか、ものすごくがっかりです。


天気:快晴、朝のうちくもり(富山県富山市・中新川郡立山町・上新川郡大山町)

  1. 4月 14th, 2013 at 20:47 | #1

    OK、コメント入りました。ありがとね。
    無事が何より、次回のトライに掛けましょう。

  2. ふうたろう
    4月 14th, 2013 at 21:49 | #2

     次は新緑の時季にでも狙います。

     コメントの方、了解しました。あとで確認します。

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