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新潟の法則(滅)(越後駒ヶ岳グシガハナコース:新潟県)

2010年 10月 16日

 不気味な夜が明けました。まあ、不気味といっても、トイレで過ごせたので、建物の中で過ごせたので、野生動物などの脅威からも守られ、非常に安寧な夜でしたがね。
 空を見ると、そこそこ晴れているようです。このくらいの雲なら、逆に楽しめるかもしれません。


 とりあえず腹ごしらえです。これがないと一日が始まらない。朝飯だけは食べましょう。水はトイレの水をば。


 さっきよりも雲の切れ間が多い。今日は期待してもいいのですか?


 さて、昨日は真っ暗で何も判らなかったこの看板の周辺、日の光が差すと、やっぱり全然風景は違いますね。夜から先に見たキャンプ場も、珍しかったな…。


 さて、この車止めゲートを越えて、グシガハナ登山道の入口、十二平登山口に向かいましょう。


 砂防の淵には清らかな水のよどみが。きれいな川を見ると、本当に気分が良くなる。もちろん、ピロリがいなくなるわけではないが(滅


 轍はあるけどもマイカーやタクシーは入れない、草ぼうぼうのルート。管理用の車両だけが入れるのでしょうな。


 避難所があるようです。もうここは十二平登山口の数メートル手前です。
 それにしても、この避難所、ただ岩の下が抉られているだけの、本当にただの避難所。間違っても宿泊に使おうなど思ってはいけない。おトイレの方がいいぞ。


 十二平登山口。この先、すごく湿っていそうな予感。しかも、地図を見る限り、北アルプスの急登とかと同格のヤヴァさがありそうです。


 雲は…増えたような増えないような。とりあえず、雨やガスさえなければ何とかなるけども。


 登山道に入ると、いきなりぬかるみ急坂がお出迎えしてくれます。グシガハナ登山道、ものすごいご挨拶ですな(`皿´#)


 目線にこの木の根っこが張り巡らされた、ぬかるみの急坂とかね、もうね、これは登山じゃないですよ。


 一気に水無川が低くなっていきます。


 で、さっきから気にはなっていたけど、晴れ間が少なくなっているのですよ。


 谷に少し照らす光が消えようとしている。


 この辺り、雪見の松、だと思うのですが、とても登山口から40分では無理。あのぬかるみのご挨拶と急登は、登山じゃなくて、登攀ですよ。


 谷の光が消えました。ふうたろうの心の光も消えました。


 普段は明るい夏緑樹林帯も、元が暗い曇り空の下で更に暗い。


 期待していた紅葉は、こちらは少なくともまだ盛りではなさそう。2年前のこの時期の平ヶ岳や会津駒ヶ岳の時の紅葉は見事だったのに…


 それでもまあまあの紅葉。枯れている部分も正直多いけど、紅葉の歌が流れる気分です。


 紅葉は楽しめるけど、雲が厚くなってきて、げんなり。


 黄葉の登山道。急坂の連続でさすがに準備運動には厳しいぞ。まあ、昨日のあれが準備運動だったのかもしれないけど。


 ところで、グシガハナはいつになったら見えるんだろう。曇っているし、樹林帯だしで、全然先が見えない。単調な上り坂なので現在地となる目印は遠くの山々の方向で何となく探るしかない。


 浦佐のある、大和町の町並み。
 ああ、下界が広い(棒読み)


 標高の高い位置にある紅葉の方がきれいです。それにしても、遠い。


 ビニル袋が落ちていました。ゴミとして拾うのもあれなのですが、袋を追加して持ってくるのを忘れたので、これは立派なアイテムです。
 ふうたろうは袋(大)を手に入れた!


 とにかく延々と紅葉坂を遡ります。


 晴れていたらきれいなのだろうけど、くもりでも悪くはない。


 この辺りだったか、ぬかるみで思い切り足を滑らせ、鼻と口を落ち葉と岩場の地面にこすりつけたのは。苛立ちが治まらん。


 少しの光どころか、雲がどんどん分厚くなっている。今日は晴れるんじゃなかったんか?


 真っ黒な空と真っ赤な紅葉。赤黒い(何


 まだずっと稜線が登っている。グシガハナは何処だ。


 いつまでも背の高い樹林帯が続くので、先が見通せない。しかも上の方はもうガスの中なので、更に判らない。


 ガスの中に松。こういう風景を楽しんでいないわけではないけども、相当疲労がたまってきてまして、ヤヴァイのですよ。


 ササと低木の紅葉の中をかき分けて進みます。


 自分のいる場所が既にガスでひどい状態。


 やっとグシガハナに到達。7時46分に十二平登山口を出てから丸4時間後の11時46分。時間の割に猛烈に長かった気がするこの道。…晴れた道を歩いたら倍の8時間かかっても2時間で歩いた気分になるだろうな。


 グシガハナはもちろん終点ではなく、これから越後駒ヶ岳を踏み、更に南下して中ノ岳避難小屋まで行かなければなりません。考えるだけでゾッとするわ!


 グシガハナから更に登って40~50分、どうも越後三山主稜線が見えてきたようです。まあ、見えたといっても、そんな気がする、程度ですがね。


 よし、分岐に到達。ここで12時35分。94個目の越後駒ヶ岳を踏みに行くぞ。


 ここは、越後駒ヶ岳と駒ノ小屋の分岐。駒ノ小屋(枝折峠)から来た人にとっては中ノ岳と越後駒ヶ岳の分岐に当たります。


 その分岐を越えて越後駒ヶ岳への道に一足踏み入れると、いきなりぬかるみと多数の足跡が出てきます。100名山だけを踏みに来る人がどれだけ多いかを物語っています。
 ふうたろうは百名山撃破は目指しますが、百名山だけ撃破はしたくないので、マニアック街道まっしぐらで行きます。


 さて、94個目の越後駒ヶ岳到着。でも、ここについてもまだゴールどころか、本当に始まりが終わったという感じしかしないのですよ。


 しかも、これだけガスっているとここで何かしようなんていう気にもならない。ひどすぎるぜ…。


 さて、少し休んだら、中ノ岳避難小屋に向かいましょう。もう13時だから、ゆっくり行き過ぎると17時を回ってしまう。


 おや?何だか右(西)が明るいぞ?


 なんか、視界が開けてきたような。


 青空も見えているような。
 実をいうと、この時刻にブロッケンの妖怪だって見えた。写真に撮る間もなくすぐに消えてしまいましたが。


 下の方も見えてかけています。


 これは、劇的ビフォーアフターですな(何


 完全に晴れればすごくきれいな紅葉が広がっているはず。そんな想像をかき立てられながら進みます。これが13時台後半の話。


 確かに、きれいなようです。


 枝折峠の方面は日も差しているようです。


 右岐沢の谷が紅葉で染まっています。これは凄い。


 しかし、この南下ルート、猛烈に険しいルート。木の根っこと岩が斜めになっているので、滑って奈落の底というパターンもあり得る。


 しかも、晴れかけていたものはまやかしでした。実に無念。


 もう何も見るものはないので、スピードを上げて進みます。しかし、そのせいで膝を岩にぶつけた上に、岩で足を滑らせて向こうずねその他を思い切り打ち付けました。もはや涙も出ないほど悲惨。
 ようやく4合目に到達したときは、コースタイムを半分くらいに減らすほどのスピードであることに気が付きました。


 枯れた草原が寂しいぞ。


 中ノ岳避難小屋に到着です。16時28分。
 しかし、猛烈なガス。これは夕日も拝めそうにないな…。


 小屋は最終的にはふうたろうも併せて4人でした。みんなで山の話(主にふうたろうが知らない谷川岳の話)でした。さすがみんな群馬県人。


 いや、長いコースでした(気分的に)。もう、ここは歩きたくないですな。或いは、晴れた日に歩きたいですな。もちろん、真夏のクソ暑いときは死ぬので絶対イヤだけど。
 明日は荒沢岳経由の銀山平まで行く予定ですが、…行けるのか?打った膝は痛いし、天気まで痛々しすぎるし。新潟の山ではいつもどこかで雨が降っている気がする。或いは、猛烈なガスでマッシロとか。新潟の法則。


天気:くもり、小雨ぱらつく(新潟県南魚沼郡大和町・北魚沼郡湯之谷村)

  1. みゃーみ
    10月 19th, 2010 at 22:57 | #1

    高い位置の紅葉が色とりどりでとてもきれいですね。美味しそうな山になってます。
    赤、オレンジ、黄色。。

    雲の具合によってふうたろうさんの怒りもだんだんエスカレートしていく様子が楽しいですw

    マニアック街道か~いい言葉ですね!

  2. ふうたろう
    10月 19th, 2010 at 23:06 | #2

     雲のごとく怒りが湧いてくるのですよ。
     あ”ーーーー、鬱陶しい!!って。

     でも、この紅葉はやっぱり越後の山です。
     この時季に来たかったのですよね。
     平ヶ岳と越後駒ヶ岳がきれいだったことを知っているから。
     2008年10月11~13日のことです。
     懐かしゅうございます。

     マニアック街道は、
     何でふうたろうはマニアック街道を歩くのかなあと、
     ちょっと考えてみましたが、
     要するにミーハーなんですよね。
     多数に対する少数みたいな。

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