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山頂のカオス(箱根金時山地蔵峠・乙女峠バス停コース:神奈川県)

2011年 1月 10日

 この3連休、何もしないで(そんなことはないのだが)終わるのは許されない。去年でさえ、蔵王山の入口に行くことくらいはできたのに。
 したがって、今日はとりあえず日帰りで行ける山を。だいたい、ふうたろうはこういうせっぱ詰まったときの切り札として、近場の山、手軽な山を残しています。しかし、一面雪景色の車窓。どこへ?


 ふうたろう、今日は、遂に金時山を頂きに行きます。しかし、新松田に着く前あたり、雪がたんまり積もっています。どうも、雪雲が今朝方通過したようで、しかもこの近辺だけという話。これが褒美となるか罠となるかは神のみぞ知る。


 新松田駅に8時36分に電車が着いてから、バスの乗り換えは4分。いくら何でも短すぎるだろうが。フリーきっぷを買うかどうか悩むヒマさえない。そうか、悩まずに損してくれることを願っているとか(滅


 新松田発のバスが終点の地蔵堂バス停に着きました。しかし、ここに来るまで、大雄山駅前の関本バス停(大雄山駅前のバス停=関本である)で、タイヤがどうのこうの、雪があるとかないとかで発車が遅れていました。南国のぬるま湯交通機関の雪に対する弱さはスゴい。


 それでも、渋滞なく登山口までたどり着けたというのは幸せなことです。それが去年の蔵王山とは違うという話で。


 とはいえ、まだ登山口には至っていないという話。雪が道路にも積もっていて、にわか雪国になっています。まあ、ふうたろうが山に行くときはいつもこんなもんなので、それほど違和感もなく驚きもせず、なのですが。


 夕日の滝と金時山方面との分岐。折角なので、夕日の滝というのも見に行ってみますか。


 生け垣の常緑樹が、まるで綿花のようになっています。南国の雪景色ですなあ。


 雪の中を歩いていくと、この夕日の滝。今はむしろだけどね。ただ暗いだけの滝って感じですかね…(滅


 さて、軌道修正して金時山方面へ進みます。身体がなんだかたるんでいてしんどいし億劫だなあと。


 なんか迂回路の札が下りていますな。まあ、迂回するか。


 でも、迂回路というのは上り坂で、また同じ道に戻って来るというムダルートです。何の迂回なのかもまた判らないという罠。


 広葉樹林帯ではそのまま雪が積もるので、地面もシッカリ雪景色。足柄峠方面に登る人もこの辺りまではまだ同じ道を歩くので、踏み痕も多い。


 しかし、ここから足柄峠経由の金時山と、ダイレクト金時山とのルートに分かれます。おそらく、稜線歩きが長い足柄峠の方が好まれるのでしょうな、ダイレクト金時山の方は足跡ひとつだけ。


 まあ、こんなに暗い樹林帯を通るのだから無理もない。好きな人はいまい。


 しかし、唯一の踏み痕を作っていた先達を抜かしたら、薄くはあっても立派な新雪の上をもきゅもきゅ言わせながら歩けます。


 まあ、沢の渡渉もあるので、滑ってドボンだけは避けたいけど。


 針葉樹林帯を縫う細いルート。
 積雪がすべての彩りを良くしています。


 少しだだっ広い場所に出ました。25000分の1の地図(「関本」)で、意外と特定しやすい場所です。沢が二手に分かれています。そして、これから稜線に上がろうとしているところです(地図の方は若干ルートが間違っています)。


 雪に落ちる影が美しい今日この頃。ふうたろう、荷物が軽いので、ガツガツ登れます。


 ガンガン登って暑くなってきたので、上半身の外2枚を脱ぎます。風がないので寒くはなりません。


 広葉樹林帯の稜線歩き。


 背丈の低い笹原が半分雪に埋もれています。でも、おそらく刈り払いがされているからなのでしょうね、この背丈は。


 さっきから気にはなっていたけど、朝この辺りに雪を降らせた雪雲の欠片がまだ漂っていて、日差しが若干弱くなっています。


 金時山が一望できる場所。そろそろハラが減ってきたかな…。


 でも、時間的にはまだ11時になっていないので、もう少しがんばろう。


 もうすぐ夕日の滝分岐点。左に行けば金時山で右に行けば足柄峠。


 分岐点は富士山がバッチリ見える特等席。


 というわけで、富士見ですな。


 ここから金時山の山頂へ続く舗装路(例え)は踏み痕がイッパイ。峠まで車が入れるのか、ここはもはや表参道じゃないかな。


 急坂の前に木の階段が続く。


 そして、先行する集団がどうやらいるようだ…。
 その集団のおばちゃんの一人が、ふうたろうがアイゼンを着けずにゴリゴリ歩いているのにたいそう驚いていました。ぶっちゃけ、この道には、ソールの剥げかけた登山靴一足で充分事足ります。


 道としてはけっこう険しいかも知れないけど、まあ、油断してはいけないにしても、問題なく歩けるわ…。


 しかし、ここからが大変です。あそこには何か建物が見えていますが、あれが休憩所でしょうか。


 どうやらさっき見えていたのはトイレだったようです。そしてこの金時茶屋は営業中のようで…。


 ヌオッ(゚皿゚#)
 ガス禁止だと!?
 …要はテーブルを使わなければいいんだな。ふうたろう、こういう意地の悪い囲い込みをするところの物は絶対使いません。指一本触れることなく、地面にガスコンロを置いて、レトルトカレーとご飯を温め始めました。もちろん、何が売っているかの確認もする必要がありません。


 この山頂で唯一の救いがあるとすれば、白馬岳(周辺)で出会ったという人に声をかけられたことでしょうか。ふうたろう側はまったくといっていいほど忘れていますが(何しろ出会った人の数はハンパではないので)、向こうは覚えていてくれていましたね。
 件のテーブルの関係でメシを食う場所を探しているところだったので(かなりハラも減っている状態だったので)、ゆっくり話ができなかったのは残念です。…ってか、ゆっくりできるような場所じゃないけどね。


 それにしても、この金時山、言っちゃ悪いけど客層にも正直イライラする。
 笑って過ごしたけど、犬を集団で連れ歩いている(ちゃんと繋いでいない)のとか、歩きタバコしているのとか、どこまで山をなめているんだと思うばかりで。
 …金時山という山に罪はない。金時山自体は悪い山ではないと思う。


 カレーを食ったらさっさと出発です。こんなことなら、さっきの夕日の滝の分岐やその前の金時山の展望のところでメシを食っておくべきでした。特に、夕日の滝分岐の休憩所は、風もないし富士山の展望もいいし、何より人は少ないし…。
 今回は完全に判断ミスですな。


 山頂から逃げるように、乙女峠目指します。雪の下りは若干足を取られますが、それでも20kgの荷物を担いでいるわけではないので、楽勝。


 山頂の人混みはウソのように、この辺りは人の数も少ない。おそらく、金時山登山口バス停方面の人口が相当多いのだと思います。山頂であんなに数いるのに、ここで人に会わないなんてありえない。


 ところで、街の向こうに見えているのが箱根山。あっちも人、多いのだろうか。あそこも「切り札」だな…。


 乙女峠に突進します。まあ、そんなに長い道でもないので慌てることもないけど。


 急坂の岩場に雪が付いています。こういうところはさすがに多少歩きづらい。


 道幅が広くなりました。でも乙女峠の乙女茶屋はまだ。


 乙女茶屋が見えてきました。この近くの休憩用テーブルで、小さい子どもを連れた4人家族がピクニック気分でランチしていました。山頂のカオスゾーンよりよっぽどいいですわ(滅


 乙女峠にある、富士見用の展望台。


 まあ、こんなもんです。金時山で富士を見たければ、山頂のカオスより夕日の滝分岐でどうぞ。


 ふうたろう、損したのか得したのかよく判らないので、とりあえず目一杯バスに乗ってやろうと、フリーきっぷギリギリの乙女峠バス停に向かっています。
 それはそうと、明神ヶ岳の方を目指さなかったのかということですが、今日はやめておきました。そんなにガッツリやるつもりで来てもいないので…。


 程なくしてバス停の方向指示板が見えてきましたが…。
 ヌオッ(゚皿゚;)
 なんかまたロープが張られていて迂回…


 結局林道に下りてきましたな。


 元のルートは、この鳥居から入れるようですが、此方もロープが張られています。…何で入れないのかが判らん。結局同じところに出てくるのに。


 というわけで、ふじみ茶屋に到着。此方は中を見ていこうと思ったけど、まずはバス停で時刻の確認ですね。


 ややこしいけど、ふじみ茶屋のあるところのバス停は乙女峠です。ここが箱根登山バスの、金時山ハイキング用フリーきっぷの利用範囲の境界。御殿場方面には使えません。


 ヌオッ(゚ε゚;)
 1時間に1本のバスがちょうど来るところじゃないか!!これではふじみ茶屋を見て回ることすらできん…。


 フリーきっぷの小田原側の利用範囲の境界は、箱根湯本駅。何気に、ここに着くまで1時間半くらいかかりました。宮城野(みやぎの)温泉辺りから湯本まで、猛烈な渋滞です。何が起こったのか知らないけど、とりあえず果報は寝て待て。しかし、起きてもまだ道路の上だという罠。


 箱根湯本駅構内でこの温泉まんじゅうを売り歩いている女性がいたので、その中身が気になってひとつ100円で買ってみました。それがこの『箱根のお月さま』


 しかし、裏を返してみると、これは純粋に黒糖の色ではなく、カラメル色素を使っているという件。まあ、名物に美味いものなし、ってか。味は、まあ普通。
 なお、駅前の土産屋で、不動産屋(所沢の方)と自転車置き場の管理のおっちゃんとに持っていくお菓子を買っていきました。そして、電車を一本乗り遅れるというおまけまで付いてきました(滅


 今日の山行が登り初めでなくて良かったですね。まあ、白石山の場合、去年のうちに登って2日に下りただけなので、厳密にマイナス思考すると、これが登り初めになってしまいますが。
 というわけで、墜ちっぱなしのふうたろうの今年2度目の山行が終わりました。帰りは17時台だったので、18時まで開いている不動産屋に土産のつつみを置いていって帰りました。
 帰ってからは洗濯やら風呂掃除やら…、もう何も言うまい。
 #221箱根金時山クリア。


天気:晴れ時々くもり(神奈川県南足柄市・足柄下郡箱根町・静岡県御殿場市、移動中を含まない)

  1. みゃーみ
    1月 11th, 2011 at 09:09 | #1

    お疲れさまでした。全く疲れてないでしょうけど。。。

    そういえば、私も昨日地図をみていて箱根山を発見。いざという時用に取っておこうと思っています。

    10日は山梨百名山の身延山に行き、帰りは箱根近辺を通りましたよ~。

  2. ふうたろう
    1月 11th, 2011 at 11:34 | #2

    >全く疲れてないでしょうけど。。。

     いや、山頂のカオスで疲れました(滅

     身延山お疲れさまでした。あの近辺、七面山や櫛形山、入笠山、富士の黒岳、もちろん身延山も、いざというときのために取っておきたい山ですね。近場は困ったときに泣きつける頼りがいのある山ということで。
     ただ、金時山とかだと、人が多すぎて弛んだ感じもぬぐえません。七面山とか櫛形山は人少なめで良さそうですね。
     引っ越しが終わったら、また山に出勤しなきゃ(黒笑

  3. 1月 14th, 2011 at 00:27 | #3

    今週末は1000m前後の近郊の山を狙ってますが、富士山見るなら金時山アリだな~。
    もし行くならカオスゾーンになってないタイミング狙ってみよーかな。

    早く引越し済ませて山に集中できるといーですね。

  4. ふうたろう
    1月 14th, 2011 at 08:53 | #4

     …今週末、天気荒れそうなので気をつけてくださいね。

     金時山はいつもカオスゾーンだと思います。平日に行けば、あるいは…。

     今週末の引越で勝負がつきます。あと一息です。

  5. yaman
    1月 16th, 2011 at 19:57 | #5

    ふうたろうさん 初コメントです。将監小屋でご一緒した 年寄りのほうの夫婦です。あの晩はどうも。みなさんの山のお話伺えて ほんといい元日の夜でした。ブログ拝見してますよ(^^♪でも 時々 体調や頑張りぶりにふうたろうさんの母親年代の私は 心配もしてます。ちっとも自立登山のできない私は 8日の日 金時山に一人で行ってきたのですよ。今週のこの大荒れを思うと 程よい雪景色。富士山の晴れ姿で 幸せだったかも。金時山いいですね。私は初めて。今年はホリデーパス利用して こんなふうに ひとり登山に挑戦していくつもりです。お引越し大変ですが 新しい土地での出会い楽しみにね。風邪いかないように。

  6. ふうたろう
    1月 17th, 2011 at 23:49 | #6

    >yamanさん

     ありがとうございます。ふうたろうも、あの元日の夜は本当に幸せだなと思いながら過ごすことができました。そして、その翌日もまた。
     体調の方は一進一退です。きっと、これから年をとっていけば、一進二退、三退となっていくのでしょうね… でも、山に登れるのであれば、それもまた生き様かと、少し思い始めています。

     ふうたろうもこの箱根金時山は初めてです。残念ながら、雪景色以外、辛口のことばかりになってしまいましたが…

     引越の方は7~8割終わりましたが、諸々の手続きや細かい整理整頓が何気に厳しいです。本番は山の時もそうですが、下山時(終わりの時)ですかね。

     yamanさん方も、どうぞお元気で、怪我無く山を歩かれますよう。
     ふうたろうはすっかり引越期間で鈍ってしまった身体を、今週末あたりから徐々に戻していきます。
     どうぞ今後もよろしくお願いします。

  7. 三太郎
    1月 21st, 2011 at 06:28 | #7

    ご無沙汰しています。新年になっても精力的に登られていますね。

    都内に引越しされたとのこと。どうやら同じ区内のようですね。そのうち近郊の山に日帰りか一泊か、ご一緒させてもらえるといいかもしれないなと思いました。100リットルザックを背負える体力は私にはないので、そんなに厳しいところにはいけそうもないですが・・・・・

  8. NYAA
    1月 21st, 2011 at 21:56 | #8

    私も12月に登ったばかりです。金時神社~金時山~明神岳~明星岳の縦走でした。

    明神岳への縦走路がかなり快適で、展望、登山道の味わいからして、百名山でないのは、なめすぎだと思いました。今度は、ぜひ、縦走してください。

  9. ふうたろう
    1月 21st, 2011 at 22:20 | #9

    >三太郎さん

     新年に入ってから、ふうたろうの山行は停滞気味です。もはややる気もなくなってしまったのではないかと思うほどです。まずはこの引っ越し後の気ぜわしさと実際の忙しさを取り除かないと、山に集中できません。まずは行けて日曜日、ですか…。

     基本単独のふうたろうです。登るとき、歩くとき、それはふうたろうにとって真剣勝負です。日記を書くことに、写真を撮ることに、集中しています。
     …ので、山頂でお会いしましょう。

    >NYAAさん
     その縦走路、確かに考えたのですが、この頃の体調と気力では踏破できそうもないと思いました。金時山を経ずに、そのルートをいつしか歩きます。
     …もう金時山はたくさんですね(滅

  10. NYAA
    1月 21st, 2011 at 23:00 | #10

    いやあ、金時神社から急登を登ると、山頂まで富士山が見えない仕組みになっていて、山頂で一気に見えるのは、まさに神です。

    朝7時ぐらいに出て、8時までに山頂に着けば、うざいパンピーもいないのでは?

    でも、明神岳方面から富士山とハコネダケを正面に見ながら歩くのも、楽しそうですね。いずれにせよ、縦走路は12月でも暖かいので、寒い時期にとっておくのがいいでしょうね。

  11. ふうたろう
    1月 22nd, 2011 at 06:26 | #11

     パンピーがうざいっていうより、あの金時山の客層が悪いって感じですね。なめたパンピーと、そうでない一般登山者はしっかり区別する必要があるかと。
     下界でマナーを守れないやつは山に来るなといいたいですな。

     夏は低山を歩く気がしないです。暑いのはふうたろう超苦手なので…

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