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痔の痛みに耐えながら(石鎚山・堂ヶ森保井野コース:愛媛県)

2011年 11月 13日

 夜と同じものを食べる朝。レトルトのナポリタンソースが2~3人前入りのものしか販売されておらず、人間は一人で生きられないようになっているのかと思ったりもしながら、とりあえず、食います。もちろん、チーズタバスコドヴァッで。


 外は、呆れかえるほどガス。天気予報では晴れの予報だったし、地上天気図では気圧の谷なんて判らないし(高層天気図は字や線が潰れているものしかネットには出回らない)、なんでこんなにひどい天気なのか。


 ああ山頂の風景だなあ(棒読み)


 しかし、ふと、空が青くなりました。


 おーおーおー!!
 いきなり天狗岳が見えてきましたがな。


 まだ雲は厚いけど、さっきとは全然違う。5時に起きて今8時半だから、3時間半待ったんだけど、そのかいはあるのか?


 微妙な雲の変化を流していこう。


 天狗岳がうっすら?


 雲と空の境界がはっきりしてきた。


 天狗岳もかなりはっきり。


 雲が天狗岳に絡まっているようだ。


 スパゲッティを食う箸に絡みついたチーズのように、雲が天狗岳にへばりついている(何


 もう少し高い山だったら、完全なる雲海だっただろうけど、この天狗岳が西日本では一番高い山なのであった。


 やはり、ガス、出ては消えを繰り返す。


 今日はこのまま晴れてくれるのだろうか。


 山頂には朝早くからやってきた人もいたので、この希望が持てそうな天気の変化には、ホッと胸をなで下ろしたことでしょう。既に何人もが諦めて下山していきましたからね。


 さて、ふうたろうもそろそろ堂ヶ森方面に行きましょう。これから順次晴れてくれば、あの笹原も見応え抜群でしょう。


 (Θ_Θ;)
 ふうたろうは目をこらして前をながめた▽
 しかしなにもみえなかった▽


 ここから堂ヶ森への分岐です。三の鎖分岐付近にあります。ここを歩く人はいったいどのくらいいるのやら。


 ああガスと笹原が幻想的だなあ(棒読み)


 しかし、空の青空域が広がっている?


 瞬間的に辺り一面のガスが消し飛びます。後ろを向けばあの山頂の岩が見えます。


 下を見下ろすことだってできるようです。


 同じガスでも、状況が変われば見方も変わる。晴れると判った上で見るガスは、棒読みではない幻想的風景になりますから。


 ガスの向こうに薄青い空が。こういう境界域の風景は楽しいですね。つくづく、山は状態ではなく変化を楽しむものだと思います。


 ガスはどんどん薄くなります。


 日も差してきました。


 そうなれば、るんるん気分です。


 ガスというより、霞のような。


 堂ヶ森に着く頃には青空が広がっているのかな。


 雲の下端はだいぶ下。


 道は雲(ガス?霞?)の中に消えゆく。


 この笹のトラバース道をずっと歩いていきますが、これ、実は、意外と歩きにくい。


 山頂もそこそこ晴れているようですね。


 しかし、なかなか晴れてこない。


 相変わらず、進む先はどんより?


 石鎚山がはっきり見えてきました。


 しかし宴は終わりました。西ノ冠岳、道が付いていましたが、ガスっているので登る気がしませんでした。


 主は冷たい霧の中へ(滅


 ああヤブがひどくなってきたなあ(滅


 二ノ森の前にある無名ピークの裾が見えていますね。裾だけ。


 なんだ、この錆びまくった看板は。


 看板の横道に入ってみると、笹の稜線に立つことができます。景色はなかなかです。もちろん、晴れていればばっちりなのは間違いない。


 実は、ここから沢コースに降りることもできるようです。熟達者向きらしいけど。


 これが晴れていれば、ばっちりなのはやっぱり間違いないですよね?


 とりあえず、コモディイイダで108円で買った杏仁フルーツでも食いますか。


 稜線が見えるようで見えない。それでも、さっきよりましなんですよね。


 山から離れていくほど雲は薄いようですが。


 さて、先に進みますか。ガスっていて何の変哲もないただの笹ヤブトラバース道ですが。


 たまーに石鎚山なんか見えたり。


 恐らく、今日はこれが限界だろうと、うすうす感じ始めている。


 二ノ森ひとつ前のピークで尾根がカクンと西方向に曲がります。そして、二ノ森方面がガッツリガスに覆われているのを見て、ガッカリします。


 あ"ー(゚皿゚;)
 この雲、殺してやりてーーーー


 ガスに閉口。いや、苛立ちっぱなし。


 二ノ森到着。しかし、展望ゼロでやる気起きず。


 二ノ森で、広島県福山市から来たというおっちゃんに出会いました。おっちゃんは一日で堂ヶ森から桑瀬峠(伊予富士の向こう)まで縦走したことがあるそうです。鬼神です。


 悲惨なほど濃密なガスが笹の稜線を隠しています。もうイヤ。


 鞍瀬ノ頭にも登る道が付いています(地図にはない)。おっちゃんと別れて、ふうたろうはこちらを登ってみます。


 まあ、展望なんか無いだろうけどね、一応…。


 ま、期待なんかしてなかったけどね(涙


 ところで、さっきから痔がひどく痛むんですけど。


 うおっ(`д´;)
 猛烈に暗い…(滅


 ん?(・ε・)
 なんか尾根の向こうに人が2人ほどいるね。


 なんか挨拶もそこそこの感じで、いきなり道を聞かれました。この鞍瀬ノ頭の先の道がはっきりしているか、とか。
 んなもん自分で確かめてこーい!(゚Д゚)
 …なんて事は言いませんが、登山とはそういうことも含めて楽しむもんです。


 ちょっとこのあたりからガスが薄くなります。もちろん、晴れることは決してありませんが。


 ところで、鞍瀬ノ頭から真ん前に見えている尾根およびピーク方面にも踏み跡がガッツリ付いています。しかし、そちらに行くと全滅するので、行ってはいけません。ほぼ90度曲がる感覚で右へ行きます。ガスっていると、より注意を払わねばなりません。


 えぐれたような笹原の道を、堂ヶ森前の鞍部めがけて下っていきます。


 ガスが晴れかけて、堂ヶ森が見え隠れ。


 数歩歩くごとに見え方が変わります。


 今度の晴れは3度目の正直か?


 後ろを振り向いた。しかし鞍瀬ノ頭は見えなかった。


 また日差しとガスのコンボで幻想的にはなったけど、もうそろそろガス、晴れてくれんかね。


 尾根の南側だけ晴れています。


 もう昼だけど、ここを朝などに通ったら、朝露でずぶ濡れになるでしょうね。今日はずっと雨合羽の下を履いていましたよ。


 避難小屋の分岐のところに広場。ここはテントが張れそうですか。


 時間がありそうですし、偵察のために避難小屋方面に向かってみましょうか。


 避難小屋の手前にトイレっぽいものがあります。…が、これはただ沢の上に建物を置いただけのものでした。中でトイレの穴を覗いてみればどういうことかすぐに判ります。
 …紙は持って帰ろうね。


 避難小屋は、トイレの現状と違ってきれいです。


 ほら、中もこんなに!


 トイレとは一本ずれたところに沢があります。そこで水が汲めます。


 ふうたろうの100リットルザックと小屋。
 でたらめな四国の地図のコースタイムはアテにならないので、あとバス発車まで4時間弱を迎えた今、このコースを歩き慣れていそうな人に、どのくらいで登ってきたかを聞いておきました。ゆっくりで4時間ほどと言っていたので、下りなら2時間半ほどかな。


 さて、ふうたろう、一足先に堂ヶ森へ。っていうか、あの小屋にいた人はだいたい保井野や梅ヶ市登山道(堂ヶ森の西でこのふたつにコースが分かれている)からやってきた人なんですけどね。石鎚から縦走する人はいません。


 晴れていたら目がハートなんだろうなあ…


 ん(-"-;)
 堂ヶ森の上に何か反射板みたいなものが…


 笹原の美しいところだよね、本来なら。


 めちゃくちゃガスっている上にあの反射板とか。


 面河ダムが見えます。雄阿寒岳から見た、ペンケトー・パンケトーみたい。


 いざ近づいてみるとほんとに威圧感抜群だなあ(棒読み)


 堂ヶ森の三角点は反射板の向こう側だった。


 さて、行きますか、保井野へ。


 これも晴れていたら見下ろした風景抜群なんだろうなあ。


 …ところで、いよいよ痔が痛くてたまらなくなってきた。


 痔の痛みに耐えながら保井野に向かいます。


 痔の痛みに耐えながら急坂を下ります。


 痔の痛みに耐えながら至れり尽くせりの下山路を下ります。


 ここ、水場がある?


 確かに水が流れているのが見えましたが、細い。水場としてはあまり期待しない方がいい?


 こんなところに「May peace prevail on earth」の標柱が。そのすぐ下に分岐があります。


 このあたりから、紅葉した木が出てきました。上の方はもうすっかり冬枯れだったもんね…


 何だか、歩いていて猛烈にイライラしてきた。この頃、ずっと週末を当てるように低気圧が通過していくから。そして、今後もずっとそれが続くような気がして。


 天気に合わせて休みたい。晴耕雨読という言葉があるように、晴れている日は畑を耕し(山に登り)、雨の日は屋内で働く。そうありたいもんなんだけどね。


 (`皿´#)
 ええい!長いぞ!暗いぞ!!


 下山口の方向に向かうほど周りが明るくなってきた。


 紅葉はちょうどいいものがない。今年の紅葉は例年になくひどいものだなあと感じます。


 かなり下ってきました。さっきのイライラ、少しだけ治まったかな?


 ここから青滝山まで行けるようです。地図にはルートがないけど、この堂ヶ森のリベンジがてらに、いつか、行きたいですね。


 タイヤを並べたようなところに出てきました。もう下山口、近い気がする。


 そして、下山。


 まあ、ふうたろうはバス停まで歩かんといかんのですがね。


 トイレがありますが、使用回数が超過すると、自動的にロックされるようです。アテにしていたら使えなかった、なんてオチがありそうですよね。


 何と、さっきの福山から来たおっちゃんがここでこれから帰る準備をしていました。軽く挨拶したら、「国道まで乗せて行ったげようか?」って言ってくださったので、ありがたくご厚意を受けました。
 一番近いバス停まで、歩いて1時間かかるかな?地図にある「保井野」バス停よりも遥か上に、「保井野集会所」というバス停が集落の中にあります。
 →せとうち周桑バス時刻表
 ※せとうちバスホームページの路線バスのページの中に、分かりにくく載っています。リンク切れの場合はせとうちバスから入って路線バスの中から探してください。


 おっちゃんも地元じゃないので、迷いながらですが、何とか国道沿いの温泉までたどり着きました。おっちゃんは先を急いでいるらしく、温泉にも入らずに帰っていきました。気をつけて…。


 360円の道前渓温泉は、丹原町民の公衆浴場みたいでした。石けんも何もありませんでしたが、汗を流せるだけで、着替えられるだけで充分ありがたし。
 その浴場の近くには、湯谷口温泉というバス停があります。保井野から出るバスは5本くらいしかありませんが、ここから出るバスは1時間に1本以上あります。なので、保井野からバスに乗って、ここで風呂に入って、その後のバスで壬生川駅に向かうというのが最善です。


 バス停の前には人が歩ける橋があります。


 下流側。


 そして上流側。これをみると、道前という意味が解ります。高速やら何やらの開発でザンネンな景色ではありますがね。


 道前渓温泉の中に、来見山(くるみやま)のみかんというのが売ってあったので、買っていきました。バス停で早速ひとつ食べましたが、…ちょっと味が薄い。


 空は曇っていて暗い。でも、もう山は降りたんだよ…


 壬生川駅前の通りは今日も静かでしたが、9月に来たときより開いている店が多かった気がします。しかし、さっき周桑バスで壬生川駅に戻ってくる最中、こないだの守門の帰り、燕三条で見たあの風景と同じものを見ました。チェーン店街を。駅前の店の閑散とした雰囲気とは大違い。ああいう全国店が容易に入ってくることができてしまうことそのものに疑問がありますが、ああいう店を使うことに地元の人も疑問がないのでしょうか。
 壬生川駅に到着するやいなや、駅前商店街を歩いて、発見した喫茶店へ。入ったときはふうたろう一人でしたが、18時になってちびまる子ちゃんが始まったあたりで、客がひとりふたりと増えて、たばこを吸い始めるのも出てきたので、逃げました。せっかく店のおばちゃんと話し始めたところだったのに。


 結局、まともに晴れることのなかった山行でした、今週も。そろそろイライラが爆発しそうなのですが、とりあえず日本百名山の完全攻略を果たしました。この石鎚山の天狗岳、一度手前まで行っているだけに、行くのがなかなか億劫でした。今回、堂ヶ森をかませることで楽しみを増やそうと思いましたが、あの天気はその楽しみも半減させましたね。山頂のにわかな晴れはきれいだったけど、そろそろ、呪いのような低気圧から逃れたいわ。
 #64石鎚山2度目クリア。日本百名山完全攻略。


天気:くもり(愛媛県西条市・東予市・上浮穴郡面河村・周桑郡小松町・丹原町、移動中は含まない)

  1. みゃーみ
    11月 17th, 2011 at 20:05 | #1

    百名山完登おめでとう~。
    「晴れていれば最高」とかあるけど、ガスっていても画像で見る限りはいい感じですよん。
    大好きな笹原だから晴れてほしかったんですね~。目をハートにしたかった!?(笑)

    「んなもん自分でたしかめてこーい」ってのに笑いました。
    自分で確かめに行くってのがおもしろい。それをしに山に行ってるのかもしれないなーと思いました。

    痔はだいびょうび?重いものはよくないんでねえかい?

  2. ふうたろう
    11月 17th, 2011 at 23:37 | #2

     ありがとうございますー。
     遂に百名山を解放しました。まあ、思えば、気色悪いルートも多かったですわー。浦佐から歩いた越後駒ヶ岳とか、海岸までわざわざ歩いてからゼロメートル登山した鳥海山とか、誰も行かないような雪コースを辿った幌尻岳とか、最後を飾りたかったところで吹雪と長い車道とゴミ捨て場に終わった伊吹山とか(黒笑
     でも、いい山もたくさん。回想録は、単独行で全部登った暁にでもしようかな。

     あの笹原は、やっぱり晴れてくれないとねー。みゃーみさんも、あの堂ヶ森コース、歩いてみてくださいな。一泊二日で、充分行けます。石鎚までは大したことないけど、石鎚から二ノ森・堂ヶ森方面は絶対いいですから。笹原がとにかくさわやかです。あ、笹原のさわやかさなら、瓶ヶ森や伊予富士、笹ヶ峰の方がいいかな。縦走はきついのでおすすめしませんが(じと目

     イヤ、あの二人組ね、挨拶したんだけど、なんか気のない感じで、道をいきなり聞いてきたんですよ。「愛媛県の山」の本を見て、やってきてたんですけど、そこまでなめていられるようなコースじゃないので、やめてほしかったなあ。だから、「んなもん自分で確かめてこーい」なんですよ。

     痔の方は、今朝、ひどい出血の症状が出始めて、参っています・・・(吐血…じゃなくて下血
     重い荷物は、痔に悪そうですね…(涙

  3. ☆Pegasus☆
    12月 15th, 2011 at 12:17 | #3

    遅くなりましたが百名山完全登頂、おめでとうございます\(^o^)/

    石鎚山、天狗岳、私のあこがれの山♪

    四国へは未だ足を踏み入れた事がないのです(-_-;)

    笹の中に続く登山道、青空に続いてたらもっとよかったのにと・・・

    いつかまたこの山に足を踏み入れた時、青空に続く笹の道を歩けたらいいですね(^^♪

    ふうたろうさんにとってそれは夢でなく、すぐ眼の前の現実(^_-)-☆

    天狗岳と微妙な雲の変化は、私もMIXIに使われた写真が一番いいと思います。

    躍動感溢れるいい写真だぁ~~~(^O^)♪

  4. ふうたろう
    12月 15th, 2011 at 18:41 | #4

     Pegasusさん、出身は東日本ですか?東日本から、意外と四国や九州は行くのが大変ですよね。近畿地方でさえも億劫になることがあります。

     四国の笹は、何故あのように維持されているんでしょうね。南アルプス界隈の山は2000mを超えるのに、それより低い四国の山が笹原ってのも不思議です。

     順序が逆になりましたが、祝辞の言葉、ありがとうございます。

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