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氷の織りなす至高のメニュー(三本杭鬼ヶ城山経由宇和島駅までコース:愛媛県)

2012年 1月 5日

 …まさかとは思うが、あの未明までの猛吹雪が…信じられん。
 一瞬の、疑似好天かも知れないけど、それでも、晴れていますな…(驚愕の目


 朝はカレーにとろけるチーズをごっそりかけて、食えるレベルに…って、京丈山でも似たようなことを言っていたような気がするな。もっと美味くて、肉が入っていない(エキスは別)カレーは売っていないのか!


 真冬の四国。今は一年でいちばん夜明けが遅い時期。これで、7時過ぎなんだから、驚きですね。


 日が差して、雪と氷に覆われた大地が輝き始めたので、ふうたろうも思わずはしゃぎたくなりますね。寒さなんて、もう忘れたじょー(黒笑


 赤くなり始める。


 横写真バージョン。


 でも、雲が多くて、赤くなりきらない。残念です。


 テント張るなら、この三本杭の吹雪の真冬に限る(ぇ


 しかし、ふうたろうがテントを撤収している間に、また雲がかかってしまいました。そして、こともあろうに、テントのポールがヴォキッと逝って折れました(滅


 さあ出発だ(棒読み)


 晴れた空じゃないけど、この霧氷は恐ろしく美しい。これが、ガスにまみれることで味わえる世界なのだ。こういう、吹雪または雨は、その厳しさの裏に、氷や水の織りなす最高のメニューを用意してくれるから、恐ろしいですわ…。


 しかし、樹林帯を延々と歩いていると、やっぱり飽きるので、写真撮るのもまばらに…(じと目
 ところで、ここ、熊のコルだと思うけど、黒尊小屋…?ひょっとして、高知県側にかなり下らないと無いという件?
 …だとしたら、昨日あそこでテントを張ったのは、二つの意味で大正解だったということですなあ。


 雪はとても深い。こちらは昨日歩いたところよりも若干西側に当たるので、季節風と雲が直接ぶち当たります。深いところではやっぱり膝上くらいはあります。


 なんか、木のクイズがありますね。


 神事に使われるというなら、漢字で"榊"と書くサカキですなあ。
 なお、今も猛吹雪です。雪はそれほど多くも…無くもないけど、風が強めですから。しかし、ふうたろうはこれくらい、屁でもありませんぞ(黒笑


 あの山は、ひょっとしたら高月山、でしょうか。三本杭よりも3mほど標高が高いようです(後で知る)。


 ん?(・ε・)
 雪が止んだ…?


 八面山(やつづらやま、地元では"はちめんざん"と呼んでいるらしい)手前の坂は少しきつくなります。でも、雪が積もっているので、目一杯きついのです。


 雪が吹きだまっているポイントがよく判らなくて、ヅヴォッといくこともあります。


 どうやら、八面山はピークを巻くこともできるようですね。でもさ、この期に及んで、ピークを巻いて楽してもしょうがなくね?景色が待ってるかも知れないでしょ?


 というわけで突き進みます。昨日の三本杭手前のピークを越えるよりはずっと楽です。


 どうやら、この上が、八面山、っぽいですね。


 今まで樹林帯で、空や遠くの様子がまったくわからなかったけど、なるほど、これはダイナミックに風景が変わっていますな!雲がどんどんちぎれています。


 ガスが吹き付けられてできた霧氷と、吹雪に伴って吹き付けられた雪とが、雪国とは無縁だといわんばかりに濃緑色を放つ木々を白く染めています。


 三本杭の山頂はガスの中だけど、日が差し始めた…?


 おおーーーーーーっ!
 三本杭が見えてきましたな!


 三本杭の山頂では写真撮らなかったけど、この八面山は景色が良いので(天気が回復しているので)、写真撮りました。


 時刻にして10時前。雲はまだ完全になくなっているわけではありませんが、どんどん散っていきます。
 それはそうと、今日から本当は仕事始め。でも、ふうたろうは1ヶ月以上も前に、今日と明日を休んで12連休にするよう申請しています。これは、明日登る、津島町の南予篠山に公共交通で行くためでもあります。


 まだ雲は多いものの、晴れましたね。これから、南予アルプスと呼ばれるこの界隈の大開放が始まるのでしょうか!?


 光も雪も、何もかもが美しい今日この頃。今年初登りはいただきですね(目がハート


 ダイナミックに動く雲もこれまたすばらしいです。


 三本杭が完全に頭を出しました。あの山頂にいたら、もっときれいだったかな?


 さて、じっとしてても進まないので、先に進みましょう。これから天気は回復に向かうし、景色も変わっていくはず。


 いかんせん、この辺りは樹林が深すぎます。あの会津磐梯山の霧氷が至高だったのは、適度な量の低木があったから。でも、まだまだ先は長いので、チャンスはいくらでもあるぞっ!


 遠くから見ても山全体が真っ白だったけど、ふうたろうは自分がその中にいるので、それだけで充分なのですな。


 三本杭と霧氷の林。構図的にはもう少しカメラを下に向けたかったな…(滅


 方角によっては、まだ雲の通り道になっているところもあるみたい。


 それにしても、やっぱりこれを自分の足で歩きに来られるのが、最高の贅沢ですな!昨日、やっぱりあの万年橋から歩いて、ホントによかったですわ。


 ここは大久保山。八面山より展望が良いと思います。ただ、南面は樹林帯。西・東・北は、大展望です。


 まあ、尾根が広くて向こうには鬼ヶ城山もあるので、北面は(準)大展望、かな?


 そうそう、初めて大分県宇佐市内のスーパーで発見した、あの幻のオレンジアメを食べます。パインアメ(大阪の製菓企業)が作っていますが、関東ではまず見かけません。


 ちぎれ雲がウロウロ。でも、もう天気が崩れる心配はしなくても良い。それに、ここまで見られたら、だいたい満足していますから。


 これは西面。権現山が見えます。
 ホンマ、雪山たまりまへんな(目がハート


 こちらは南の方向ですが、この通り、樹林が。


 権現山の向こうには宇和島市街地が。この辺りでテント張ったら、宇和島市の夜景がきれいなのでしょうねえ…


 雪の上をゴロゴロ転がりながら、写真のアングルを探っていたりして。


 これが東面。三本杭が見えます。


 さて、次に進みましょう。次は鬼ヶ城山です。


 ああーー、これこれ!!これが見たかったのです(目がハート


 これが一面に広がっている風景を想像されたし。


 今年の贅沢初めです(黒笑


 この辺りは氷の森。これから霧氷が続きます。


 木に氷の花が咲いたようになっています。鈴鹿藤原岳の時よりもずっと霧氷が発達しています。


 これほど美しい霧氷を堪能しようと思えば、できたての霧氷を食える環境にいないと(黒ハート(`∀´)


 もう何も言うことはあるまい。


 足跡はもちろん、ふうたろう一人分(`∀´)


 稜線漫歩。でも、そろそろ疲れも出てきたかな、このテンション(苦笑


 それでも、この景色はやっぱりすごい。


 一面の氷の景色。まだまだ続きます。


 突風で地吹雪が起こっています。


 その地吹雪の様子を撮ってみようとがんばっています。


 まあ、撮るというか、ふうたろうがこれを浴びるというか…


 いやいや、すごい風ですわ、ほんと。


 風になびく氷の木。


 何気にルートを外しているふうたろう(何


 ここからいろいろな方向に向かうみたいだけど、ふうたろうはとにかく鬼ヶ城山へ向かいますぞ。


 しかーし…!
 (Θ_Θ)どよーん…


 何気にヤブっぽくて、昨日の御祝山までのルートみたく、雪まみれになりながら、やっと鬼ヶ城山。


 でも、苦労した割に展望無いとか、罠?これだけ樹林が濃いと、ちょっとしんどいとか。


 そして、ここからですな、問題は。毛山との鞍部まで出るんですが、若干道が荒れているというか、やっぱり雪ヤブゾーン…(じと目


 まあ、霧氷はきれいだけど、もう、そろそろ…


 この界隈は、看板が充実していて、確かに道は判りやすい。でも、問題は、ふうたろうがそれぞれの場所を知らない、ということです。鹿のコルってどこ?


 そして、そのうち、シャクナゲのウルトラヤヴこぎゾーンにぶつかりますよ、きっと。


 林道にぶち当たりました。車の気配、あまり無いけど、足跡がある…?


 鬼ヶ城山などの登山口となっていると思われるので、トイレの標識が。


 あの雪の中にとけ込んでいる建物がそう。でも、水が少ないらしく、ペットボトルの水を補給してくれとか何とか書いてあった気がします。


 この登山口付近からは、宇和島市街が見えます。


 実は、この場所で、この山に登って初めて、人に出会いました。声を最初にかけてくれたのは、この近辺ではどうやら有名人らしい、滑床を愛する会の会長さんでした。リボンや道標を付けてくれているのは、この会だそうです。一方で、誰かが付けたリボンを外して回るそうです。…やめてくれよ、玄人ばかりじゃないんだからさ。


 何人かの人と1時間くらい喋っていたのですが、いよいよ下山モードに入りますか。毛山を巻いて、林道を少し歩いて、宇和島駅に直接戻る道に達する予定です。


 このスーパー林道からの展望は、案外良い。まあ、そういう造り、なのかも知れないけどね。


 このヘアピンカーブになるところが、登山道へ戻るところ。行きましょう。


 進んでしばらくして、宇和島市街地が一望できる箇所がありました。尻ナントカ山と書いてあった気がしますが… 何せ、25000分の1の地図には、ピークになりそうなところさえも表記ないですからね…


 雪の量がぐっと減ってきました。そして、よく判らない、地図にない林道が現れてきます。


 カヤトの中から、だけど、宇和島市のリアス式海岸が。


 ここには「四本松」と書いてあるけど、それがいったい地図上のどこなのか、判らないという罠。


 そして、雪は消えて、アイゼンも外しました。


 またまた、地図にない道がいろいろ交錯しています。足取りが若干慌て気味なので、荷物の重さに体重取られるのもあって、思い切り転んで起きあがれなくなりました。


 登山道そのものは、この林道を何度も横切ります。本当に何度も、です。


 ふうたろうが歩こうと思っている道は、最後の最期まで、案内が出てきません(仕様です)。


 そして、そういう道は荒れているのもまた、仕様です(何


 やっと人里に下りてきました。


 すっかり空は青い。明日も天気はいいでしょうか。


 これから、宇和島駅まであと一息。


 みかんどころの宇和島市。山に抱かれたみかん畑が。


 これは右の道を。地図を持っていれば迷わない。


 奥に、見慣れた建物、「宇和島自動車」が。あれはもう駅前です。


 そして、宇和島駅に戻ってきました。駅のドアをタッチして、ゴール。長かったね…。


 地元の食堂で遅い昼飯、いや、早い夕食、か?


 そして最後、安い宿を探し歩きます。一つめの、ビジネスホテル赤坂は、電話しても、直接訪ねても、誰も出てきやしない。何だここは?
 というわけで、次のもう一軒、菊水に当たると、無事、宿泊手続きができました。これで、何とか今日のミッションは終わり。


 霧氷のきれいな稜線歩きはすばらしかった。でも、ちょっと樹林が深すぎたかなとも思わなくもない。大久保山や八面山くらいの展望が、もうちょっと多ければなあと思わなくもない。それでもこの霧氷は秀逸ですね。吹雪の登山のかいあったと。
 明日は南予篠山へ。軽い荷物でザクッと登ってきたいと思います。下山後は大阪の実家に向かうので、明日、できるだけ松山や西条方面に近づけるだけ近づいておきたい。


天気:晴れ時々くもり、朝のうち雪で吹雪く(高知県幡多郡西土佐村・愛媛県宇和島市)

  1. 木下
    1月 14th, 2012 at 08:07 | #1

    石鎚山頂で同宿の木下です。出身が津島町(由良半島)で、鬼が城を眺めて育ちました。温暖な南予の山ですが雪が積もります。しかし鬼が城に登ったことがなく、今日まで知らない世界でした。石鎚や瓶が森だけでなく、一度、冬の鬼が城にも登ってみようと思います。たまには、ブログ「石鎚山写楽」も見て下さい。

  2. ふうたろう
    1月 14th, 2012 at 12:21 | #2

     どうも、ご無沙汰しています。
     そうでしたか、あのあたりが故郷でいらっしゃいましたか。

     南予の山、南国のイメージでといっても、真冬で、ガッツリと冬型の気圧配置でした。そりゃ、雪も積もりますよね。でも、そのおかげで、大変良い景色を味わいました。

     石鎚山写楽、一度覗いましたが、それ以来、この日記更新の遅れにも見るように、全然人のを見て回っている時間を作れていません。今後の課題、ですね。
     なお、コメントのURLに、自分のホームページのアドレスを貼り付けられます。そこに貼り付けていると、ふうたろうの日記を見に来た人がそちらに行きやすくなります。もちろん、ふうたろう自身にとっても同じです。

     落ち着いたら、おじゃましますね。

  3. みゃーみ
    2月 1st, 2012 at 12:48 | #3

    うわー。やっぱり晴れるとすごいいい景色。写真だけど同じく目がハート。
    下山すると普通の世界なんですね。。。。

  4. ふうたろう
    2月 1st, 2012 at 22:34 | #4

     やっぱり山は冬、特に雪景色ですよ。冬枯れもまた好きなんですけどね。あ、そうか。ふうたろうにとって山なら基本的にどこ行ってもいいんだった。歩いたことそのものが。

     下界の宇和島市は、前日は暴風雪でしたよ。

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