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わが山歩きて(和賀岳高下コース:岩手県)

2012年 6月 3日

 夜はけっこうガッツリ眠りました。こないだの船形山もそうだったけど、夜が短いので冬と違って寝足りないと思うほどです。明るいからと調子に乗って歩き続けるのはアホですね。


 さて、小杉山まで登ってしまえば、あとは和賀岳までは一般道。そこまで、がんばりましょう。
 …と思ったけど、ちょっと大開放を…。もちろん、紙は持ち帰りです。


 しかし、こんなのアリか。昨日までの道よりもヤヴがキツいではないか。何となく道があるように見えるのは、中央アルプス越百山~安平路山の奥念丈岳付近までの雰囲気に似ている…。って、全国のエリアを跨ぐような山行をしていない人がこれ見たら、なに言ってるか判らないだろうなあと思ったりする、今日この頃。


 パッと見でどこに道があるかを峻別するのは難しいだろう。


 しかしあそこに目標がある限り進む(キリッ


 振り返れば見下ろす景色がだんだん良くなってきます。心も落ち着くものです。


 東を向くと、和賀岳の周りにモコモコする山並みがあるではありませんか。


 新緑もGood。


 空は薄雲がかかっていてコントラストは良くないけど、新緑のまぶしさはすばらしい。


 すぐそこに小杉山が迫っているように見える…?


 でも、ついよそ見してしまいます。景色良いですねー、今までのを思い返すとしみじみしますなー(遠い目


 ああ、秋田県方面の街が見えるわー。昨日はあの街を歩いて、この山の手前で迷って、色々あってやっと登山口に着いたんですよねえ…。ああ、登山口まで大変だったなあ(ぇ


 笹ヤヴの向こうに白岩岳。懐かしいね(違


 笹ヤブの中にシラネアオイが時々群生しています。それは花スペシャルで紹介することになりますが(先に船形山の方を片付けないとだめなのですが)、かなり見応えあります。


 ヌオッ(゚Д゚;)
 何だこれはっ!何でいきなり笹が枯れて…?!
 まるでここだけ除草剤でもかかったかのような枯れ方。撒かれるはずはないけど…?まさかね?


 …桜が咲いています。ヤマザクラ、ですか?


 どうやら、このウルトラヤヴ倒木コースの終わりのようです。あれは小杉山の標でありましょう。


 小杉分岐と書いてあります。厳しい闘いの峠を越えました。暑かった、重かった、長かった、道がなかった(何


 小杉山まで来ると一般ルート方面の薬師岳などが見えます。


 笹や低木がごちゃごちゃしているところもあるけど、展望は今までとは雲泥の差。


 ところで、岩手県側は雲海になっているようです。南東の風が吹いて、雲(霧?)が湧いているようです。


 一方、秋田県側は靄がかかってはいるものの、晴れています。4~5月以降しばらく、夏の期間は太平洋側より日本海側の方が天気は安定して登山しやすくなります。ふうたろうはそういうときに脱北して日本海側や北国で遊び回るのです。


 ところで、時々ふと思うのは、今こうして山の上にいることが信じられない気持ちに駆られるのです。これは現実なのか、これは夢ではないのか、と。ここ数年は一年の4分の1くらいは山で過ごしているくせにね。


 薬師岳の尾根、低木や笹に覆われた、なめらかな山容です。いいですね。あの雪渓は蝶のような形をしています。


 この尾根にはうるい、つまり、オオバギボウシ(ユリ科)の若芽がたくさん生えています。これから花の時季に立派に咲き誇ってもらうので、ハラは減っているけど愛でるだけにしておきましょう。


 一方、この同じ単子葉類で同じユリ科のコバイケイソウは毒草です。
 毒はベラトルムアルカロイドと呼ばれるアルカロイド(定義:植物に含まれるアルカリ性有機化合物)で血圧降下、呼吸減少などを引き起こす、おそらく神経毒。この毒の名前の頭のベラトルム(Veratrum)は、コバイケイソウなどユリ科シュロソウ属の学名Veratrumから来ているようです。(出典:「薬科学大辞典」と「山渓カラー名鑑 日本の高山植物」)。
 …間違っても食いたくない毒草ですね。
 でも、コバイケイソウとオオバギボウシは、間違えないなあ、ふうたろうなら(笑


 とまあ、また黒法師岳の山頂で凝固点降下の原理を考えていたみたいなことを書いていますが、ふうたろうの化学大好き全盛期はこんなものではありませんでしたからねえ…。
 それにしても、笹と低木の山がきれいです。


 大鷲倉に到着。でも、なんだかパッとしないところですなあ…


 岩手県側は一面の雲海。あの下はどんよりしているんでしょうねえ…


 大鷲倉を越えたら(トラバース気味に通過するんだけど)、次はいよいよ和賀岳へ。


 雪渓の量も何となく多くなったような気もする。


 なめらかな和賀岳。


 笹原の中を縫うような小道というか、人が作った獣道。


 ひたすら一途に登る。


 あれは大鷲倉。


 この草の上でゴロンと寝っ転がって昼寝(朝だけど)したい。


 冬はこういう雪の上にテント張ってよく寝てますよね、ふうたろう。


 この尾根も2~3kmほどあります。見かけより長い。


 …と思ったら山頂です。途中、低木や笹がモッタリしているところもあって、気の緩んだところに鬱陶しい思いもしましたが、いいでしょう。ま、それまで、気が張りすぎて伸びそうなくらいだったからこそ、いいと思うのかもしれないけどね…。


 さて、羽後朝日岳方面は…
 …どうやら踏み跡はついているみたいだけど、遠くの方を見ると、道っぽいものは皆無。この踏み跡も途中で消えると思われます。こんなところで、ウルトラデラックスハイパーヤヴこぎゾーン味わいたくないので、速攻却下です。


 2枚前の写真と間違い探し。
 じゃなくて、いちおう和賀岳の記念撮影したところでした。


 キジムシロ(バラ科)が咲いています。奥に見える山は何かな?


 ペチャパイを食います。腹減ったので。ついでに、ホワイトロリータも。甘いものとでんぷん質は助かります。


 さ、羽後朝日岳方面の尾根が却下となったので、高下コースを下ってみましょう。こちらは山頂の看板でも巡視歩道と書いてあるくらいだから、人の道なのでしょう。ええ、踏み外さなければ。


 遙かなぶるーすかい(棒読み


 小杉山方面。


 田沢湖方面。このモヤッとした風景、何とかなんねーかな…


 さ、未知なる世界へ突撃です。岩手県側のコースが一般的なルートなのかどうか、まったく知りません。意外と歩きやすいのか、それとも、いつものふうたろうらしいルートなのか。


 ここからあの尾根の先まで、稜線漫歩。


 枯れ草の上に何かユリ科の植物が芽を出しています。ニッコウキスゲかな?


 抉れた道。そこそこ人は通るのでしょうか?


 いかにも最近まで雪がありました、という感じの枯れ草。


 緑と茶色の、始まりの山。花が咲き誇るシーズンはこれからですね。


 深い谷。


 地図にはこの場所の地名がありません。しかし、ここからの風景は最高です。もちろん、あの大荒れの道なんて比較になりません。


 この辺り、中央アルプス南部を思い出します。越百山や安平路山付近を。


 今は花もなく、紅葉もなく、新緑のような芽生えにしてもまだ早く、若干殺風景な雰囲気ですね。


 東側を向くと、岩手県。そちらは一面雲に覆われ、雲海になっています。


 あの稜線を、ふたりほど人が歩いているようです。昨日、薬師小屋にでも泊まったのか、それとも今朝早く来たのか、あるいは車中泊?


 雲海、少しずつ薄くなってきました。しばらくしたら晴れるでしょう。


 ここ、星空を眺めたら最高でしょうな。冬に登りに来たいものです。でも、林道歩きが鬼でしょうな…


 テントでも張って山と星を見ながら寝たいね。


 奥羽山脈に阻まれ雲は秋田県側に抜けられない。なんとか越えてもあそこで滝雲になって、秋田県側で消えていきます。


 さあ、ここから急な下りが続きます。


 気持の良い草原はこれで見納めか?


 …そのようだね。


 ここからは若干修行ルート。えぐれた道にプチヤヴゾーン。


 残雪もあったりします。もっと残雪が多いと、道に迷うかもしれませんね。


 えぐれた道の上に、スノーブリッジのように雪が被っていると危ない。


 あの、東側にある樹林にたっぷり覆われた尾根は、高下岳の登山道を含んでいます。高下岳は「こうげだけ」と読むようです。紅葉の時期とか、かなり美味しそうな山ですな。林道もなかなか香ばしそうだけど。


 樹林帯に突入。高木樹林帯は、広葉樹に限って言えば、かなり快適です。もちろん、倒木とかなければ、ですけどね。


 ツツジが咲いています。そういえば、シャクナゲはありませんね。


 立派な森です。新緑が鬱蒼としていて、何とも言えない爽やかさ。


 暑いしムシは多いし荷物は重いけど、快適です。


 樹林の切れたところからとなりの尾根を覗くと、やはり立派な樹林が見えます。いろいろなものを育む森。


 いよいよ一度目の下りが終わります。和賀岳山頂から600~700m下るでしょうか。朽ちかけた丸太の輪切りの倚子の周りに残雪がまとわりついています。


 これでは休憩はできないけど、ここで休憩するよりは…


 河原に出た方がいいよね。


 しかし、この和賀川の渡渉、やっぱり橋なんて無いのね。増水したら渡渉は無理ですね。ただ、カムイエクウチカウシ山の札内川みたいに、水が増えるのも引くのも早そうな気がしませんか。


 さて、ふうたろう、このスリッパで渡渉です。渡れ!スリッパマン(何


 棒を携えて渡渉。太めの棒を持つと、深くても安定した渡渉が楽しめます。ああ愛しの沢よ(黒笑
 しかし、この沢も、やっぱりアホほど冷たい。2週間前の船形山のクラビ沢も1月6日の南予篠山~瀬戸黒森のあとの槇川も冷たかったけど、この沢もかなり冷たいです。
 それにしても、今回は色んな山を思い出す山行ですな。北海道から四国まで。


 渡渉完了。足を乾かしつつ、休憩します。


 こうやって青空の下、河原でボーッとできるのは幸せですね。しかし、安心してボーッとできるのは、ひょっとしたらその先に適度な目標があるからかもしれません。ふうたろうはこれから下山しなければなりませんから。
 まあ、長大な林道歩きが適切と言えるのかどうかは知りませんが(黒笑


 パッと見では判りにくいけど、渡渉したら右手に何となく上り道があります。思ったより急なので、見落としやすいかも?普通はここはピストンするっぽいから、見落とさないか…。


 ん?(・ε・*)
 あれはワラジ?渡渉用ですか?
 …どこにあるでしょうか。探してみましょう。


 さっきふうたろうが下りてきた森。本当にすばらしい森です。


 再びそのすばらしい森の中へ。
 なお、森がすばらしいのと、実際に中に突入して快適なのとは、決してイコールではないというのが罠ですなあ。


 急な坂を登っていると、目の前に楓の幼木が枝葉をのばしていました。緑と赤の混在。このみずみずしい赤の新緑は、これまたいいものです。


 林冠を仰げば薄緑の葉の隙間から青空が見えます。


 …また意味不明な分かれ道が…(滅
 これを右の木の裏のトラバースっぽい道を進んでいくとどこへ出るでしょうか。冒険してみたくなる気持ちを抑え込んで、まっすぐ進みます。


 相変わらず気持の良い緑…
 ガサゴソッ
 ん?(・ε・;)


 咳払いが聞こえたと思ったら、今回のコースで至近距離で会った初めての人でした。動物さえもいなかったけどね、今回。
 ふたりは大学生らしく、岩手県の山を登りまくろうとしているらしい。もちろん和賀岳を目指して、初めてのルートを登っているようです。ふうたろうに渡渉の様子を聞いてきました。ま、前述の通りですな。
 ふたりはこの後和賀岳に向かうでしょうけど、今から登って下りて、林道を歩くふうたろうに車で追いつくでしょうか。15時まで今から4時間。ふうたろうの足なら4時間くらいで林道始点まで行けるかな…。…追いつけるかどうかは、正直ビミョーなところですな。
 ※画像は加工してあります


 元気な青年たち(爺発言)でした。ふうたろうは元気をいただいて、先に進みます。


 ここが高下岳方面との分岐です。今回は高下岳は諦めます。行ってもたぶん間に合うはずですけどもね。サブザックくらい持ってくればよかった。


 鬱蒼とした森が続きます。
 なお、ここは自然保護地区から外れているので、コシアブラを見つけ次第岩手県側のサンプルとして採取していきます。


 ここから直接高下林道に下ります。
 ところで、赤沢分岐と書いてあるのが気になります。地図にはまっすぐ尾根づたいに進む道がありますが、例によってデタラメスペシャルで、ヤヴの中でした。


 爽やかな森を眺めながら下山です。


 ほんとに何度、何時間見てもすばらしい森。うっとりしますわ。


 そして、ふうたろうの山道がいよいよ終わります。


 ま、今回はこういうところを裏から出てこなくて済んだので良かったね。


 水場があったようですが、涸れています。冷たい水をがぶがぶ飲みたいですわー


 この古い看板を見て違和感。実は、新しい看板に比べて、保護指定区が広い。自然保護管理区域とは別の区分けなのか、それとも?


 さて、これから車道を歩いていきます。あのふたりにまた会いたいと思ったので、ゆっくりめに歩きます。


 この道にはミズ(ウワバミソウ)が生えています。岩手県側のサンプルとして採取していきましょう。


 ん?(・ε・*)
 これはウドですかな。でも、ウドはサンプル対象外。本当に採りたい人が採っていけばいいので、ふうたろうは採りません。そもそも、食べ方が判らないという罠。


 治山ダム、なんて書いてあるけど、これはたぶん自然保護指定区には造れないんじゃないかな。だから…?
 なお、こういう水の流れる日陰などに、ミズは生えています。放射線測定用容器のV-3容器に詰められるくらいの量を集めていきます。


 嬉しいことに、水場発見!
 そうだ、水も採取していきましょう。
 そうそう、こないだの北泉ヶ岳の北の水場の水は、放射能はありませんでした。水はセシウム汚染の影響を受けにくいんでしょうね。


 下っていくと、ものすごい秋田(岩手?)弁で言葉が聞き取れない爺ちゃんがいて、山菜のことを教えてもらいました。食べ方が判らないウドは、なんとナマで食えると!確かに、苦いけどさわやかで美味い!爺ちゃんありがとう!


 この車道はひたすら長い。橋をいくつも渡って(橋があるだけマシという話でもあるが)バス通りまで出なければなりません。


 ふと水たまりに目をやると、恐ろしい数のオタマジャクシ。よく酸欠で死なないものだと感心するが…


 ここまで密集していると、もはや恐怖ですな。


 どこまでも続く森とヤブの道。こういう車道歩きは、なぜかもう慣れているふうたろう。車道歩き2時間くらいなら平気になったかもね…。


 ここの車道は山菜もあるし、森の中を歩いている感じもするし、悪くない。ただ、腰のバンドが当たるところがいよいよ痛くなってきた…。


 高下三滝と呼ばれるものがこの分岐の先にあるらしい。が、ふうたろうは今そこへ行っている余裕はないかな…。暑さに参っている…


 日差しの強い砂利道。暑い。


 砂利道が終わって舗装路になります。


 また山菜採りをしている人たちに会います。今度もご夫婦。ワラビやミズなどをたくさん採っています。美味しい山菜、この時季しか食べられませんからね。
 しかし、この写真のアスパラガスみたいなやつはふたりに教えてもらうまで山菜とも何とも思っていなかったやつですが、シオデ(ユリ科)という植物です。地元ではヒデコと呼ばれて食べられているようです。
 ふうたろうの山菜レベルが1上がった(何
 なお、ふうたろうも3本ほど見つけたので、ワラビと一緒に採っていきました。帰って食べるのだ。


 ワラビを探しながら歩いていると、田んぼが出て来ました。人里ですね。そろそろふうたろうの旅も終わるかな?


 あの学生のカップル(?)ふたりは、結局追いついてこないのかな。ワンゲラーなら山のこと話せばご飯のおかずには事欠かないのに(何


 林道との出合に到達しました。ワラビ採りながら、比較的ゆっくり来たのですが、さすがに15時までに下山は無理でしたね。ええ、今、ちょうど15時頃です。


 あそこの青い看板を見ると、和賀岳高下登山口頂上まで13kmと書いてあるようです。この日本語の意味が判るひと手を挙げて!


 さっき、車がちょくちょく止まっている場所があったことが気になっていたので、そちらに向かいました。何やら、産直売り場らしい。うるいやしどけ、ワラビやウドなど、季節の山菜がたくさん。とりあえず、うるいとしどけをゲットです。
 なお、うるいはオオバギボウシ(ユリ科)ですが、しどけはモミジガサ(キク科)で、カニコウモリなどの仲間だそうです。


 ここはほっとゆだ駅。ワープでもしたのか?
 …じゃなくて、さっきヒデコ(シオデ)を教えてくれたご夫婦が、いつの間にかさっきの産直売り場に先着していて、ふうたろうをほっとゆだまで連れて行ってくれたのです。
 …ふうたろうは幸せ者ですね。こうやって助けられてさ。ま、若い間だろうなあ、こんなことは…。肉体は老いても、心は老いさせまい。


 ほっとゆだ駅は、JR北上線の駅です。駅に銭湯(温泉?)が併設されていて、ダニも含めて汚れを落とします。それから、腹ごしらえですな。


 ほっとゆだ駅の前にある産直市場、山菜のコーナーに放射線分析の成績書を掲載しています。
 幸い、この近辺の山菜の汚染はかなり抑えられています。それでも、たまにコシアブラやゼンマイなどで検出があり(15~50Bq/kg:134Csと137Cs合算値)、福島原発の事件による汚染が広範囲であることは否定できそうにありません。あとはふうたろうが持ち帰るコシアブラやミズがどうなっているかですが…
 東電並びに、原子力発電で営業することで利益を得てきた「原発利益共同体」はこの現実に対してどう責任を取るつもりなのか。所得に対して損害を被っていなければ補償の対象にならないんだと、さっきヒデコを教えてくれたご夫婦の奥さんは言っていた。そして今、ふうたろうがこれを見ている隣でうるいを買っていった前沢から来たおっちゃんは「前沢(一ノ関)辺りは放射能が強くて誰も(山菜を)採らないんだよ」と言っていた。
 個人で山菜採りを楽しんでいたあのご夫婦も、ただ食べて美味しいと喜んでいるふうたろうも、経済的な損失は受けていない。でも、ふうたろうたちのような国民の、山菜採りやそれを嗜む文化を傷つけたことに対する損害は無視するというのか?原発を金儲けの道具として、国から補助金をもらい、労働者や被災した住民を虫けらのように扱い、銭を稼いで喜んでいるだけのあいつらには判るまい、この腹立たしさが。なぜ、「文化的な生活を営む権利」を奪っていくようなことをしたにもかかわらず、憲法(25条)違反でさえ裁かれない?
 実は、ここ2回ほど東北の山を歩いて、そういう怒りがこみ上がってきて仕方ないのです。反対の意思表示も遅きに失するけど思ったときに言いたい。電力が足りないという脅しなんて関係ない。原発からの撤退を一刻も早く決めるべきです。汚染された土地はもう戻らないのだから、それが最低限の責任の取り方です。


 電車で北上駅にやってきました。今夜、ふうたろうはここから夜行バスで池袋に帰ります。…が、まだ18時。夜行バス発車22時半。
 (゚Д゚;)
 気が遠くなるほど長い…。
 さすが、山の下ではザンネンだなあ(棒読み


 では、北上市街地を見て回りましょうか。これもふうたろうの旅です。観光名所には興味ありません。


 人々の町に日が落ちる。が、なんだか、人通りそのものがものすごく少ない…。


 今日は日曜だけど、このシャッター通りはひどい。開いている店は人が入っている様子もない(人が通っていないのだから当然ですが)。お菓子屋さんにも分け売られた形跡がほとんどないケーキがショーケースに並んでいます…。


 PIAすわちょう…というらしい。ここはどうでしょう?


 今日一日、しかもこの時間帯限定で歩いているだけで、決めつけてはいけない。でも、人の少なさとシャッター通りっぷりは尋常ではありません。愛媛県東予市や山形県酒田市で見てきた様子よりも、厳しいんじゃないか…?みんな、どこに行ってしまったんだろう。


 さくら野…?
 デパートというか、ショッピングモールですかな。しかし、この店に入ってみても、人が少ない。日曜夕方で、みんな買い物とかしないのかな?どこか遠くの大型スーパーまで行っているのかな。


 ふうたろう、町の観察をしながら夜の飯を食べるところを探し歩いていました。そしたら、イタリア料理の個店発見。夫婦ふたりでやっているのかな?と思ったら、決してそうではないらしい(笑
 ふうたろうはジェノベーゼというタイプのスパゲッティを注文しましたが、これがなかなかうまい。青シソが入っているというので少し不安でしたが、かなり味と香りのバランスが整っていて、いい。


 店の名前は「旅食トラットリアMANGIA MANGIA」。店名はオーナーたちの青春(?)を表現しているというか、…まあ、行って聞くといいかも。
 静かな雰囲気の店で、ふうたろうは好きです。


 さっきのMANGIA MANGIAを出たのが19時半頃。…まだ3時間ありますが、どうしますか?いや、待つしかないんですけどね。夜になって写真も撮れないから、街見物するわけにもいかないし、夜まで入り浸れそうな喫茶店も…。
 といいつつも、22時半はやってきます。さあ、帰りましょう。


 凝縮したような旅が終わりました。充実感なり達成感なりがありすぎて疲れたけど、またまたふうたろうらしい山行だったと思います。こういう旅の方が、思い出に残りますよね。順調なだけでは進歩しない。生物の進化が突然変異(生命にとってはリスクである)の賜物であることに似ているかな(笑
 #163和賀岳クリア。ただし、登山口を自力発見できなかったので全滅扱い(滅


天気:晴れ、夜はくもり(秋田県仙北郡角館町・太田町・岩手県和賀郡沢内村・北上市、移動中は含まない)

  1. ぶたこ
    6月 6th, 2012 at 06:02 | #1

    こんにちわ~!ふうたろうさんも山を満喫していますね!山菜に詳しいのも驚きです!
    和賀岳、名前だけしか知りませんでしたが、なかなか素晴らしかったですねえ!
    私も静かな森の山が大好きです。ちょっと最近はマラソンづいていましたが、夏は山三昧したいと思います!
    ふうたろうさんの記録も楽しみにしています~

  2. ふうたろう
    6月 6th, 2012 at 09:08 | #2

     おはようございます、ぶたこさん。
     2週間ぶりの山で、からだが鈍っていて疲れました。しかし、この和賀岳で少し回復したと思います(笑
     山菜に目をつけ始めたのは最近です。知っているのは、タケノコ、ワラビ、ウド、ゼンマイ、タラノキ、コゴミ、ミズ(ウワバミソウ)、コシアブラ、うるい(オオバギボウシ)、シオデ、しどけ(モミジガサ)くらいです。種類はもっとたくさんあるのでしょうけど、まだまだ。それに、キノコに至っては知識ゼロですから…。あとは沢釣りができれば栄養バランスも盤石ですよねー(笑

     ふうたろうはマラソン(走ること全般)が非常に苦手です。これは今も昔も変わらず、陸上部で活動している人が信じられないくらい…(脂汗 でも、こないだのUTMFはなかなか記事やぶたこさんの日記を読んでいて、いいと思いました。ま、自分がいざやるとしたら、夜通しとか、やりたいとは思いませんが(血の汗
     和賀岳に限らず、東北の山は夏緑樹林(落葉広葉樹)主体で、新緑も紅葉もいいです(そういえば、秋ってあまり行ったことない)。花ももちろんきれいだし、雪山もおつです(あれ?
     この6月はちょうど梅雨を避けるために、「脱北」と称して、東京からいつも北へ逃げ出しています(笑

  3. 6月 6th, 2012 at 13:02 | #3

    こんにちはー。
    この間はご来店ありがとうございました&ブログに載せていただいてありがとうです!
    教えていただいたキーワードで飛んできました。
    来て見てビックリ、本当に気合いの入ったブログですね(汗
    読み応えがかなりあるので、じっくりゆっくり楽しませていただきます。
    では、またお会いできるのを楽しみにしています^^

  4. ふうたろう
    6月 6th, 2012 at 19:47 | #4

     どうも、その節は美味しいジェノベーゼをありがとうございました。スパゲッティの新しい食べ方を考える切欠になりそうです。

     毎週の山で、あるいは日常でも出来事があれば、ガッツリ書きます。元々はそういう気持ちで始めた「日記」だったので、初心に立ち返って…

     長い日記ですが、よろしくお願いします。北上市に行った折にはまた立ちよりたいと思います。

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