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再び遙かなる山へ…(最上神室山【泉田十字路~土内渓谷コース】:山形県)

2012年 7月 8日

 6時30分新庄発の電車に乗れば、泉田駅に間もなく着き、そのまま神室山に向かって歩いていくことができます。しかし、なぜか今朝は猛烈に身体がだるい。これは無理だと思い、1時間出発を遅らせます。バスが泉田駅よりも神室山に1kmほど近くを通るので、どうせなら、ヒヨってそちらにしましょうか…
 で、やってきたのが、この泉田十字路バス停です。
 →山形交通バス路線バス時刻表(金山行き)
 なお、金山まで行けばもう少し楽に歩ける、かもしれません…。金山待合所から金山町営バスが出ているようですが、ダイヤを合わせて運行していないので使えません。


 さて、重い身体を引きずっては先に進めないので、シャキッとしましょう。がんばれ、ここでがんばるんだ。泉田十字路を東進します。


 ふうたろうがこれから向かう登山口のある土内。11kmもあるんですか…。なお、ふうたろう、ここの図葉を持っていないので、うろ覚えで進んでいます。一応、ネットでダウンロードしてきた出だしだけの部分は確保していますが…


 ネットでダウンロードしたやつをたよりに、小道を進みます。ここで無理に遠回りをする必要はありません。あくまでも、ふうたろうのメインは山なんです。本末転倒はNG。


 今朝もまだ雲は多い。けど、昨日までの天気の悪さを思えば、空を覆っている雲は層雲か層積雲。大したことはない…


 そして、和賀岳(秋田県)に登ったときみたいに雲がちぎれて晴れてきました。


 この林の中で作業をしている爺ちゃんがいました。なんか、林の中にゴミが投棄されていて、泥だらけのモップやらプラスチックの道具箱やらが出て来たようです。
 …何でゴミを捨てるんだろうね。捨てないふうたろうと、捨てる誰かとは、何が違うんだろうね。ふうたろうには解らない。
 ところで、ふうたろうはビッグベンをもよおしつつあります。爺ちゃんにトイレの場所を聞いてみましたが、「林の中に入ってやってこい」だとさ。ゴミ捨てられてもこのおおらかさ(黒笑


 結局ビッグベンを解放しないまま進みます。田んぼがきれいです。


 青空が広がってきました。
 …ところで、見慣れている青空だけど、赤や黄色の空の星もあるんでしょうか。何となく思ってみたりする。


 道を突き進むと、突き当たります。そして、左を向くとこの看板も何もない店があります。中に入って、休憩しましょう。
 店の女将さん、サイダーを買ったら、まだ冷えてないからと、コップに氷を入れて持ってきてくれました。ふうたろうが一人で神室山を目指すと言ったら、相当びっくりしたようです。クマとかいろいろ心配していましたが、ふうたろうにとっては毎週のことなので、今さら、です。
 おばちゃん、おおきに、とりあえず、ふうたろうは行きますよ。


 さて、今度は突き当たりの右方向。すぐに左に曲がります。なお、地図をGoogleマップで10日付で上げる予定です。


 土内集落の方に入っていきます。とても小さな単位の集落の周りを、広大な田んぼが埋め尽くしています。


 ニガナ系の花が土手に咲いていて、緑の中に黄色のアクセント。


 実は、この土内にもバスがありますが、新庄駅を出るのが13時台初発。使えません(滅


 分校があります。通う子ども、いるのかなあ…。


 土内集落。バスはここまで来ています。昼に新庄駅に着いた人ならば、あるいは使えるかも?


 集落を抜けると、いよいよ人のオーラを感じなくなってきます。


 歩き続けると、そのうち砂利道へ。


 ただ砂利が敷き詰まったダート。みんな、土内から登るときは、ここを車で入ってくるのでしょうね…。泉田十字路から歩いて神室山に登った登山者は、過去登山史以来何人いるのか、一回誰かに聞いてみたい。


 道を進んで右手に、橋が出て来ます。どうも、神室連峰の火打岳に直登するコースの登山口のようです。しかし、ふうたろうはこちらから登ることも下りることもありません。


 ところで、どこかにトイレ無いッスか?
 …見つけた小屋は、みんな鍵がかかっています。とうぞくのカギはありません。


 ふうたろう、歩き始めて3時間ほどして、初めて「神室山」の文字を見ます。ま、行動開始後すぐに目的の山名が出てくることは、めっきり少なくなりましたな…。


 がまんできなくなったので、草陰で大開放。ブヨやハエが、ブツやふうたろう自身に集ってきます。抵抗できません(滅


 大きな砂防ダム。渇水期のはずだけど、放出し続けています。これは、本当に必要だったのですか?とか思ったり思わなかったり。


 ダートだけど、まだ車で進める…?まあ、今日は人、殆どいないけども…


 この辺でほぼ車で入れそうなところは終了っぽい。ここは、水が流れるように道に溝を掘ってあって、それが横切っているのです。
 水を汲んで飲めるかどうか、ちょっと手に掬ってみたけど、細かい一味唐辛子もどき(無生物)がプカプカしていたので、諦めました。


 崖が崩れそうな道を進みます。ここもそのうち、ザックリシッカリ、林道を掘られるんですかね?


 大きめの沢を渡ります。


 そして遂に、登山道。泉田十字路から歩き始めて3時間半です。普通の人なら、もう山頂に着いていますよね…。


 コップがあるので水場でしょう。迷わず飲んでしまいましたが、良かったのかな?ま、今さら気にしてもしょうがあるまい。


 コースが左(北)方向へ曲がり始めます。いよいよ、土内渓谷の奥に入っていきます。


 薄暗い谷筋を歩くので、その辺に沢がチョロチョロしています。飲めそうなのは一つもないけど。


 はきかえ峠…?少なくとも、地図にはその表記はありません。


 …が、この景色を見て、地形と照らし合わせて、何となく位置を定めます(山頂の小屋にある地図の、はきかえ峠の位置は若干変?)


 うるいが生えています。もう花も咲いているけど、葉っぱを2~3枚、野菜代わりに採っていきます。…固そうだにゃー(脂汗


 ゴルジュ状の沢があります。これも横切ります。


 土内川上流。


 そして、はきかえ峠より程なくして雷滝。はきかえ峠までが妙に長かったんですよね…


 休憩がてら、雷滝展望台に下りてみましょう。他の滝と違って、展望台が登山道から見えるところにありますから。


 滝壺で大きな倒木がクルクル回っています。


 空には雲が多め。樹林帯は薄暗い。ちょっと滝を撮るには難しい…


 さて、ゆっくりもしていられないので先に進みますが、手足をかけるコの字型のものが取り付けられている沢があります。若干渡渉の難しそうな沢です。


 昨日の雨で水量がにわかに増えたのかもしれません。渡りにくい。


 そして、沢筋の道が終わり、雷滝原頭に到着です。ここからがまた大変…


 猛烈な急坂です。倒木は幸運にもこれ一本で済みましたが、この坂はグシガハナ(新潟県)や神威岳(北海道日高)を思い出します。ま、どちらも沢の途中から尾根を登っていくコースなので、ソックリさんなのはしょうがないけど。


 そして、キツいのがこの暑さ。雲が多めだと思ってはいたけど、それでも日差しの強烈さは温度を上げるにじゅうぶん。しかもこの急坂は地獄。


 昨日相馬のイベントで買っておいたバスキャップです。こいつを濡らして頭にかぶせておくと、虫と直射日光と汗が垂れてくるのとをある程度防げます。ほのおのダメージを5ポイント軽くします(ぇ


 この原頭からのおぞましい急坂を上がってくると、途中から対面の山が見えるようになります。あちらが、ふうたろうが明日歩いてゆく尾根です。


 この尾根は、台山尾根。台山という山に続いていますが、地図では破線表記です。というか、昭文社の地図にはこの辺のルートは切れていて紹介されていませんけどね。


 そろそろ台山尾根に出るかなあとか思ったりする。本当にグシガハナ(越後駒ヶ岳の登山道上にあるピーク)の直登に似ていますな。


 彼方に見えるのは火打岳ですかな。あれ、明日通るってことは、かなり遠いってことですかな…(遠い目


 あの形は天狗森か小又山か…。でも、今はとりあえず台山尾根に出なければ…


 何か知らないけど、なかなか着かないぞ。それにしても、今日のバテ方は異常ですな。前日の食事などがやっぱり効くんですかね。思えば一昨日から今朝はろくなもの食べてない。


 這うように登った直登コース。やっと台山尾根との出合である権八小屋跡に到達です。


 …が、そんなに長くも休んでいられません。日は長いので若干明るさに余裕はありますが、空の雲が若干怪しい…。


 尾根に出てもこの低木樹林帯の連続です。そろそろ樹林帯も飽きてきたなー


 ボチボチ歩いてくると、神室山荘2kmほど手前の1150mほどのピークあたりから展望が開けます。
 しかし雲が突然厚くなってきましたいつものことだけど(棒読み


 空の雲、どんどん厚くなってきて、神室連峰がどんどん見えなくなっています。


 1139ピーク付近より振り返れば、1150ピーク二つ。この辺は1150ピークが並んでいます。


 ヌオッ(゚Д゚;)
 神室連峰どころか、その手前の尾根の真ん中あたりまでゴッソリ雲の中ですがな!
 ん?(・ε・;)
 ポツ、ポツッ、ボっツボツ!!


 (゚◇゚)ガーン
 雨降って来やがった…(滅
 しょうがないので、クソ暑いけどカッパを着よう…


 が、カッパ着た途端止むという罠(犬死


 ああ空が明るくなってきたなあ天気がかいふくしてきたんだね(棒読み


 青空が広がってきたなあ(棒読み


 …鬱になりそうな霞の景色。気温と天気は間違いなく真夏だけど。


 どさくさに紛れて、この辺の坂もキツい。そして、暑い。いつになったら着くんじゃー(゚Д゚)


 ん?(・ε・*)
 …あれは小屋ではあるまいか…!?


 ぬおおおーーー(゚Д゚;)
 着いた……(ぱたり


 ひとまず、小屋に入って(誰もいない)しばらく倒れてから次の行動に移ろう。和賀岳の時と同じで、ハラは減っているけど、しばらく動く気力と体力が湧かないという状態です。


 ヌオッ(゚皿゚;)
 ブロックのチーズ、アブラが分離してやがる…(滅


 ま、気にしちゃいられないけどね。ここ数日で一番ちゃんとした食事になる予定なので。タケノコとミズも入っている、豪華なトマトソーススパゲッティ。ニンニクも忘れちゃあイケない。もちろん、粉チーズとタバスコは大前提(黒笑
 なお、うるい(固くなったやつ)はやっぱり固かったので諦めました。


 外は再びガスってしまいました。明日は期待薄…かなあ(ため息


 …と思っていたら、晴れたり曇ったりを繰り返しているみたいです。


 明日進んでいく天狗森方面の稜線も見えたりしています。どうなるんでしょうなあ、明日の天気は…。ふうたろうは何を思って歩くことになるんでしょうなあ…


 寝る前に小屋のバイオトイレでリトルジョン。しかし、ここのバイオトイレ、水分が多すぎてもう機能していないんじゃないかな。こうなると、おがくずを交換しなければならないんですが、どうやってそれを持ち出すのか、という課題があります…。やっぱり最終的にはヘリを飛ばすしかないのか…。それとも、背負って下山か。


 何とか今日の目的地まで到達です。9時間半の行動でした。泉田十字路から歩くの、夕張岳の時の感覚で「アレに比べたら(`∀´)」なんて思っていたけど、よく考えたらあの時は車道歩きだけで終えたのであって、今回は山頂直下まで一気に上がったんですよね。2010年10月23日の鳥海山(山形県)のゼロメートル登山に匹敵します。それはヤヴァイです。尽きました。ひとまず、回復を待って明日、縦走路撃破です。


天気:くもり時々晴れ、小雨ぱらつく(山形県新庄市・最上郡金山町)

  1. みゃーみ
    7月 13th, 2012 at 21:09 | #1

    初日お疲れ様です。歩いた距離が半端なくて、エスカレートする一方ですねw

    あのシャワーキャップおかしい~
    あれかぶって、100リットルザックって何w
    すれ違った人はきっと振り返るにちがいないけど、そもそも振り返る人というものにすれ違うことがないのでしょうねぇ。。。

  2. ふうたろう
    7月 13th, 2012 at 21:57 | #2

    >シャワーキャップおかしい~

     カムエクでは
     夜 露 死 苦 ! (うぃんく

     ええ、もちろん、振り返る人はいませんでした。
     どんなに強い武器があっても、ぶつける敵がいなければ当たりません(黒藁

  3. 325
    8月 5th, 2013 at 21:08 | #3

    お店のおばさんですけど、あれからすごく心配だったよ。  変わってる人(こんな田舎に来るなんてと言う意味)と思ったけど、家の亡くなった息子と重なって、気をつけて、と思わずにはいられなかった。  やっぱり大変だったんだね。でもそれがいいのか?   それにしても色んなとこに行ってるんだね。 今度来ることがあったら、(もうこないか) ご飯ぐらいは、ご馳走してあげるよ。もちろんトイレもネ。

  4. ふうたろう
    8月 6th, 2013 at 09:12 | #4

    @325さん

     ご心配おかけします。

     1年以上前の記事にコメントがあったので、また変わったことがあるものだと思いましたが、たまたま見つけられたようですね。

     お店といいますと、あのサイダーをいただいたお店ですね。わざわざ氷まで入れていただいて、VIP待遇でしたね(笑)ありがとうございました。

     あれから13ヶ月、考えてみれば色んな山に登りました。どれもこれも一癖二癖あって、中には命からがら(?)の山もあって…。そのときは両親にも「二度とないように!」といわれましたが…相変わらず山には登っています。

     全国を渡り歩くので、全国に何らかの知り合いができてきます。ドラえもんの「どこでもドア」が欲しくなってきますね、みんなに会おうと思ったら。そしたら、気軽にトイレもお借りできますか(笑
     神室山は全部を登ったわけではないので、また行くと思います。そのとき、おうかがいできたらいいですね。

  5. 325
    8月 7th, 2013 at 22:42 | #5

    土日、だったら、okだよ。

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