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最期の輝き(ニセイカウシュッペ山【天狗岳~北大雪スキー場白滝駅までコース】:北海道網走支庁)

2012年 8月 13日

 夜中、一旦目が覚めたとき、まだ星空でした。もちろん、満天の、というわけではありませんけども。それが2時半くらいでしたか。
 そのおよそ1時間後くらいの今、とりあえずグリーンカレー炒飯をシバいていますが(今度はヤヴの切れ端は入れない)、外はどうなっているでしょう。


 どうやら、朝焼けがきれいなようです。あとどのくらいしたら雨が降り出すでしょうか。


 元々電車に乗る予定だった上白滝駅は、17時8分頃の一本しか電車が止まらないのですが、そのもうひとつ隣の白滝駅は10時57分に一本快速が止まります。しからば、昼前に雨とあらば、それに乗るように出発するのが一番合理的ですな。


 出発は4時19分。白滝駅まで6時間あれば、何とか着くでしょう。ここから滅んだ北大雪スキー場までも、それほど遠くはない、はず。


 とにかく、急ぐに超したことはありません。


 おそらく、これが最後の晴れ間になるでしょう。あとは雲がどんどん分厚くなって…


 それにしても、最期の輝きって感じがしますな。


 朝焼けタイムが終わり、薄暗い中、有明山から天狗岳に向かいます。


 まだ雲はそんなに厚くはなさそう。昼前から雨、というのが旭川の予報。昼前までは確かに持ちそうだ。


 天狗岳への短い上りが、今日ほぼ唯一の修行。
 【…のはずだった。】


 こちらから有明山を見ると、樹林だらけの山ですね。北アルプスの有明山よりはサッパリしていますが、それでも。


 天狗岳の山頂には立て札があります。まともに山名が示されているのは、ニセイカウシュッペ山とここだけでしたね。


 ちょっと薄暗くて判りづらいけど、神社がちゃんとあります。有明山の山頂からも、何かが立っていることは判っていました。


 白滝方面もよく見えています。まだ朝焼けの範囲も消えてはいません。
 ポツッ
 …雨か?まさか?


 有明山直下にはしごがあります。合計このルートに2箇所、あります。


 相変わらず薄暗い。しかし、今は進むしかない。展望のあるところはもうないし。


 電光板の立て札。何のことだろう。確かに、天狗岳の山頂からは何かそれっぽいものは見えてはいました。


 北大雪スキー場跡上部にかなり近づいた頃、雨が一気に降り出しました。
 な…なんだと!?今、まだ6時じゃないか。昼前じゃなくて未明だろ。そりゃ、天気予報、外すにもほどがあるぜ。


 あの反射板(電光板?)が、ほぼ北大雪スキー場の上部。


 リフト上部まで数分歩かないとダメだけどね。


 コース指示標が錆びて傾いていますな。何とも寂しい感じがします。リゾート開発の代名詞、夕張岳で建設反対運動で阻止されるがごとき、自然破壊のスキー場であっても、潰れてしまえば「廃墟」。


 スキー場は草ぼうぼうですが、登山者(と動物たち)が通るところだけ道ができています。


 この北大雪スキー場は何の切欠で出来たのでしょうかね。あとで行けば判るけど、この下には、一般人が好むものなんて皆無。
 →北大雪スキー場
 「一時営業休止」というレベルではありません。


 スキー場なので、ゲレンデを一気に下ります。


 ん?(・ε・;)
 …何でここで右に逸れて森の中に入るんだ?


 ヌオッ(゚皿゚;)
 しかも、雨が土砂降りになってきましたがっ!?


 さっきも書いたとおり、草ぼうぼうで踏み跡以外に通れそうなところはないので(露だくの刑にはなりたくないから)、道どおり進むしかありません。雨が降っているのに遠回りさせられ、イラついています。


 スキー場下に8時までに来られれば何とかなるだろうという算段でしたが、7時12分でした。おそらく、白滝駅に10時57分、間に合うでしょう。ただし、地図で近道をしっかり辿らねばなりませんがね。


 両側天然林と沢の林道歩きです。ここを通らないと、かなり遠回りになります。


 林道を45分ほどで抜けてきました。無心に歩くしかありませんな。さっきまで歩いてきたあの山が雨雲に霞んでいます。


 舗装路に出るのかと思ったら、ダートのまま。まあ、今さらどちらでもいいけども。


 こうしてみると、先、長いね…(遠い目


 ここをまっすぐ行くと、上白滝駅。電車の止まらない駅なんて、駅じゃないから。


 上白滝駅より3時の方向に進みます。行き先、白滝駅(何


 牛たちが出迎えてくれて…いないか。干し草を食っているだけである。


 いやー、長い!


 そして、後ろを振り向いても、長かった!


 蕎麦畑に層積雲を纏った山。
 この辺りの道路、ネズミの死骸がかなり転がっています。何なんだろうね。


 無心に歩き続けて9時を過ぎました。線路が見えてくれば、あと少し。


 こういう看板を見ると、改めて山を越えて歩いてきたんだなあと思いを巡らしてしまいます。


 そして、白滝駅。


 駅前のビルに何か斑点がありますが…
 …これはみんなです。近所のおばちゃんが家の壁全体にくっつかれて不快な思いをしていたようで、箒ではたき落としていました。…が、そんなの、多勢に無勢。せめて、放水して弾圧しなければ(違


 駅到着9時38分。余裕勝ちでした。片づけをして、電車を待ちます。
 ところで、電車の中で(あえてどこから来たかは言わない)おっちゃんと話をしていましたが、そのおっちゃん…公明党の人っぽかった(苦笑 公明党は政権に着いておきながら、自民に迎合し、こないだも消費税増税を通したところだから、ないな…(ため息


 さて、上川駅前の食堂でメシです。バスを一本遅らせ、買い出しなどを済ませてから、層雲峡に向かうことにします。明日からは早速石狩岳撃破劇なのですから。


 しかし、雨が強い。まともに低気圧が直撃しているのでどうしようもありませんがね。


 バスの待ち時間、観光パンフレット…じゃなくて、商工会議所か何かのパンフレットを読んでいました。独占禁止法が書いてあるやつ。下請けに対する優越的地位を利用して色んなことする輩がいるんだなあと思った次第。


 バスが層雲峡に到着です。雨は降りまくっています。


 でも、5月に行ったので知っています。バスターミナルからユースホステルまでには、登山をしなければイケないことを(滅


 ああなつかしいなあ3かげつまえが(棒読み


 土砂降りの中、ユースに着いて、荷物を置いたらまた出かけます。


 隣のホテルに温泉入りに行きます。服を取り替えて洗濯したいし、ヒゲも剃りたい(濃くはないけど気になる)。


 入ったのは朝陽館の方(だから向こうのホテル大雪が見える)。


 雨が小降りになったところでメシを食いに行きます。その間に洗濯しといて。


 川が濁流しています。カムエクや日高幌尻岳の沢歩きは、この分だときついでしょうなあ。


 ここは前にも行ったねえ。


 そして、ボリュームのあるロコモコ丼をいただきます。美味い。疲れた身体に活力が湧く…はず。


 というわけで、最後はしっかり雨にぶちのめされ、濡れながら降りてくることになりました。でも、昨日のアンギラスの展望はすばらしかったし、縦走も無事予定どおりこなせたので(上白滝ではなく白滝に行ったこと以外)、上出来です。でもやっぱり、遠かった…
 #262ニセイカウシュッペ山クリア。


天気:雨、未明晴れ(北海道上川支庁上川郡上川町・網走支庁網走郡白滝村)

  1. 8月 21st, 2012 at 17:51 | #1

    こんにちは〜。初級編のニセカウも行程次第ではこんなにも激しい山行になるんですね 笑
    ま、ニセカウ単品はふうたろうさんにとってはあまりにも平坦過ぎるかもしれないですね〜
    ちなみに山頂手前のピークは大槍、もう一つ手前のニュッと突き出たのが小槍ではないでしょうか??

    山のイタメシ屋、雰囲気良くておいしくていいですよね〜!
    次は石狩岳なんですね。楽しみです。

  2. ふうたろう
    8月 21st, 2012 at 22:49 | #2

     へえ、あれにも名前があるんだね。そればっかりは、ガイドブックか、地元の登山者たちに聞かんと判らんわな。

     ヒロくんもアンギラスと天狗岳は行ってみるといいよ。なかなか楽しいところやし。

     あと、あの料理屋は、ロコモコ丼が病みつきになるね。あれを山で作って食えたら、メシが楽しみになってしょうがないやろね。

     次の石狩岳?楽しみにしてくれる?ほんとに?
     ヤヴァイ山行でありましたよ・・。あんなに辛いものとは・・・(吐血

  3. 8月 21st, 2012 at 23:54 | #3

    はい、まず、どこからアプローチしたかがとっても気になります 笑
    けっこう、深いですよね。
    しかも、来た道を戻らないふうたろうさんの精神からすると、すごいことになりそう。。。

    まさか、天人峡まで抜けたんじゃないかとか、もしかして、トムラウシ山経由で十勝平野方面に降りたんじゃないかとか、ど派手な山行を想像してしまいます。

    ニセカウ次回行く時はアンギラスもいってみたいとおもいます!

  4. ふうたろう
    8月 22nd, 2012 at 00:57 | #4

     さすがに、トムラウシや天人峡は行き先として不適だわな。そちらから登るにしても、そちらに降りるにしても、交通機関がない。それに、層雲峡から見て天人峡もトムラウシも完璧山挟んで逆だからね。難しいなあ。

     今、石狩岳の日記にやっと取りかかって、一日目が終わったよ。初日二日を見ている限りでは、石狩岳に登りに行っていると思う人はあまりいないだろうね…。

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