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誰かのお陰と思えるのがいいと思う

2010年 1月 13日

 今日は読書感想ということだったので少し。
 香山リカの『しがみつかない生き方』です。最後の方に、「私の成功は努力の結果」という考え方はどうなのか、というものがありました。


 何でこれが妙に気になったかというと、ついこないだも派遣村のニュースが流れていて、「あそこにいる奴は怠けている」ということを述べる人がいたことがあり、そういう自己責任のみで生きているような風潮があるからです。
 香山リカは「『私の成功は努力の結果だ。たとえ恵まれない状況に生まれていても、私の場合は、努力で今日の成功を勝ち取っていただろう』と考えることで、自分の成功は必然であり、不動のものであることを自分に納得させようとするのだ。そうやって自分の失敗の可能性を否認し、失敗者などものの数ではないと否認しなければ、『明日は私も孤独と絶望の側に回るかも』という不安がむくむくと膨らみ、いても立ってもいられなくなるからである。」(196ページ)と述べています。
 すぐに人に対して自己責任を押しつける態度って、こういう思考の表れなんでしょうか。
 ふうたろうの場合、いつも自分の今は、良くも悪くも、たまたまであると思うのですよ。去年は本当にそうなるのではないかと思ったくらい。
 あの派遣村で年を過ごすハメになった人のすべてに、その人がそこで過ごさなければならなくなった理由があるのだろうと、思うのです。社会や政治の問題を度外視してさえ、理由はあると思う。たとえ、酒やタバコの中毒のような状態の人であっても、ね。もっといえば、人を攻撃しないと気が済まないような人格的に問題のある人であっても。
 私は酒もタバコもやらないので中毒なんてアリエナイ、なんて思っていても、いつどうなるか解らないものだと思う。心の崩壊なんて、案外たやすいものですよ。
 その辺りの想像力だけは、ちゃんと持って生きたいものです。
 本当はこんな単純な内容ではないんだけど、眠いので終わります。


天気:晴れ時々くもり(東京都板橋区・埼玉県所沢市)

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