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支援って何だろうね。

2011年 12月 15日

 ふうたろうは、今日は月に一度の病院通いです。大腸含む胃腸の方の。医者はずっと潰瘍性大腸炎の方を心配しているんだけど、ふうたろうは、自覚症状として潰瘍性大腸炎の方は殆ど軽微で辛さを覚えてない。むしろ上部消化管の症状の方が辛いのですよね。医者とは、そういう噛み合わないやりとりを繰り返しつつ、でも、対症療法的にずっとアルプラゾラム製剤を飲むと。誰も解決策の判らない病気なので、付き合い続けるしかないのでしょうね。
 で、その病院の近くに、豆腐・大豆製品を扱っている店があります。病院の度に寄るようにしていて、何かを買うようにしています。
 この写真に写っているのはおからで作ったかりんとうです。味のバージョンがいくつもあります。そして、今回ふうたろうが注視したいのは、このシールにもある「がんばるぞ東北」
 ふうたろう、「がんばれ日本」系のスローガン、はっきり言って嫌いです。誰に向かって言ってるの?何を「がんばれ」と言ってるの?自分は「がんばる」って言わないの?


 今日は夜、いつもの集まりだったんだけど、ふうたろうともう一人の、計ふたりきりでした。そこで、MSの方のカンパ活動について話をしたのですが、その相方が、カンパのお金を受け取るのが辛いのだそうです。
 …そりゃそうです。そのカンパに対して、カンパをくれた人に対して、返しているものが何もないのだから。金額の大小は関係ありません。カンパをくれる人が金持ちか貧乏人かも関係ありません。…ふうたろうはそう思います。
 例えば、毎年夏に、長崎や広島で原水爆禁止世界大会に参加するとき、多くの人はカンパ(募金)活動をします。参加費用がとても大きいので、個人負担が厳しい人も多いからというのもあります。しかし、その一方で、そういう活動の実態を知ってもらう役目もあります。だから、参加した暁には、そこで得たことを報告集などの形で纏めて、カンパくれた人に渡して回すのです。
 では、MSのカンパの方はどうでしょう?報告集の一枚でも書いたこともない。目に見えて何かを行動したと言えるものがみんなに知らされた例しもない。それでカンパを集める気持ちがわき起こるはずなんてありません。彼女の辛さは、いたって正常です。
 カンパは誰のために集めてるの?何のために集めてるの?カンパを集めることを通して自分は何を訴えたいの?
 ふうたろうたちが活動するに当たって、自分たちが何をやりたいのか、何をがんばりたいのかも言葉にせず、即ち行動にもならず、カンパ活動だけをやるのは、冒頭の「がんばれ日本」みたいな空虚感が漂います。


 ふうたろうが東北に対して思うのは、その地の産業を支えること。その地の人々の生活を保障すること。果たして、今の社会に「がんばろう東北」なんて言う資格があるのかな?生活の再建のためにあらゆる手段を尽くして被災者の生活を支え、仕事をつくっていますか?
 例えば、仮設住宅で暮らしている人に住居を与えればいい。復興には建設や瓦礫撤去、農地の復旧(これが可能かどうかは議論があるが)が必要でしょう。地震や津波、放射能で失われたものすべてを、全部補償するくらいの気概を持っても良いでしょう?「がんばろう東北」って言うくらいなら。ふうたろうはそれでいいと思う。税金をそういう形で使われるなら文句ない。原発の推進に使われている税金、やらなくても間に合う公共事業に払われる税金、潰れることは絶対ないはずの大企業にまで減税されている税金、それらを全部清算した上でも足りないというのなら、協力しますよ。そこまで思うなら「がんばろう東北」って言ってもいいですよ。その「がんばろう」には主体性がありますからね?
 ふうたろうがMSに対して思うのは、自分たちが何をしたいのかをはっきりさせること。果たして、今のMSに「カンパをください」なんていうほどの活動ができているのかな?少なくとも、ふうたろうはそんな活動をやれてないと思います。報告集一枚書けない現状ですもの。自分たちが何をやりたいかも言葉にできないんですもの。
 この組織の特長は、震災ボランティアでも脱原発の学習でも、社会の中の問題の根がひとつで繋がっていて、それを変える必要があることを、組織の基本理念として持っていることだと思います。
 例えば、震災ボランティアに参加するだけなら、瓦礫の撤去を手伝って役に立てて良かった、で終わり。脱原発の学習をするだけなら、原発の危険性と原発に代わる案を学び、利益共同体の存在が判ればいいところでしょう。でも、ボランティアに支えられなければならない生活って何だろう、復興って何だろうと考えないものでしょうか?ボランティアが一時しのぎでしかないことを理解できれば、税金で全国民同士が支えあうべきであることも判るでしょう。しかし、その税金の使われ方に疑問を持ち、変革に至るには、政治の仕組みを知らないと無理。脱原発を成し遂げるには、その利権に群がる財界や政治家たちの手から権力を奪い返す必要があることを理解しないと無理。そして、それらを知らなければ、他の問題への応用は利かない。
 …と思うのですよ、ふうたろうは。
 MSなどで、ふうたろうはその思いを深めてきたと思うのです。少なくとも、今MSで活動している人たちならば、そういう思いはあるはず。だから、それを具体的に言葉にして報告することで、カンパも初めて意味をなしてくるんじゃないですかね?それが社会変革になると、確信しているのであれば、そうすべきなのですよね。
 「がんばろう東北」と他人事のように言っている間はもちろん論外です。しかし、「俺はがんばる」と、個人支援だけに終始しているだけでも、残念なことに手の届かないところで大事なものはこぼれ落ちます。社会の仕組みを知って、社会を変える力に手を貸すことで、やっと「本当の支援」が生まれるのではないかなあと、ふうたろうは思うのですよ。
 …ちょっとこのふたつを繋げるのは無理があったかな(笑
 でも、ふうたろうは、ふうたろうが(MSなどの活動を通して)得たことを、言葉にしていきたいと思います。それがふうたろう一人分の活動だと、思いますから。


天気:晴れ(東京都板橋区)

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