言葉の壁より心の壁
稲刈り交流会とキューバから来た農業技術者・研究者たちとの交流会と、一日で二連荘(れんちゃん)。本当はキューバの方は行く予定ではありませんでしたが、急遽。
東茨城郡小川町で稲刈り交流会。現場に着いたら既に始まっていました。…というか、半分以上終わっていました。鎌を持って刈り取ったのは何分の一くらいだろう?
そうそう、田んぼには除草剤が撒かれますが、少しは雑草が残っていて、きれいな花を咲かせます。本来は水田の強害雑草なのですが…。コナギ(ミズアオイ科)です。
稲刈り交流会に来る人の中には、本職もいます。麦わら帽子に鎌。同じ恰好していますね。
刈り取ったあとは脱穀。この作業の時に、稲ワラの粉塵を浴びることで、稲作農家として鍛えられます(ウソです)。しかし、そう思いたくなるくらい、この粉塵攻撃はたまりません。顔がチクチク痛い…。
脱穀した籾米の中に、黒いぽんぽん菓子みたいになったものがあります(写真をクリックして拡大可能)。参加していた8歳の女の子が、「虫が中にいるんだよ。」といいます。僕にはカビか病気に見えますが、どうなのでしょうか。
このあとメシを食べながら交流会。しかし、僕は腹を下し、体調悪化。最悪です。交流どころではありませんでした。
夜からはキューバの人たちとの交流会。体調悪化は仲間の運転する車の中で少し休むとましになり、参加。財布の中が残り500円になるも、ギリギリセーフ。
キューバの公用語はスペイン語!英語も通じません。大変だぁ…!!
…と思ったら、意外とそうでもありません。キューバの人たちは身体全体で感情を表現していました。少し音楽をならせば歌い、踊る。放っといたら1時間でも2時間でも踊っていたかもしれません。
その踊りの時、触発された日本人側も突入。雪だるま式に店内(会場)の舞台がダンサー(?)でいっぱいに。Before(左)、After(右)。
僕はのんびり食事。キューバ料理のようです。クミンやある種の唐辛子がよく利いていて、うまい。ただ、ちょっと塩辛い。店の味付けなのかな。
農業を営んでいるキューバの人が、何の変哲もない唐辛子の破片を配り始めました。それをひとかけら。辛さに強いはずの僕ですが、水を飲んでもまだ治まらない辛さにヒドい目に。きっと料理に使えば美味しいんだろうけど。
言葉が通じないから大変かと思えば、そんなことはないのですね。言葉の壁より心の壁の方がよほど高い。腹は下していたけど心の壁はそれほど高くなかった今日は、それなりに交流できたと思います。
最後にキューバの代表が言います。「日本は素晴らしい国だ、日本人はいい人だ」と。複雑な気持ちの僕。毎日通勤などで見る「日本人」。テレビで見る「日本人」。いいところばかりじゃないなぁ、正直。政治だって、どうだろう。平気で他人の思想を、権力で支配しようとするのもいる。僕は、その言葉に恥じないよういろんな意味で行動しよう、と思いました。
帰りは家まで取手の知り合いの方に家まで送ってもらいました。僕の家の前に着いてからもまだ1時間40分ほど話していたなぁ。一言で述べれば「人生難しいなぁ、でも楽しいなぁ。」的なのですが、そんなに単純でもない。人の心相手の僕らの活動は、本性が問われるだけに、非常に難しいのかもしれません。「言葉の壁より心の壁」…そんなことの意味が解ってきそうです。
天気:くもり時々晴れ(茨城県取手市・土浦市・東茨城郡小川町・稲敷郡阿見町)