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キングを目前に後退は無念(小浅間山:長野県)

2008年 1月 19日

 さて、毎週毎週、山ばかり行って、行った山の景色をよく忘れないものだと、我ながら感心します。こうなってくると、もうどこでも自分の庭みたいな気になってくるから不思議です。
 そして、その庭で遊ぶのに、トラブルを起こすのも、日常茶飯事。今朝は、出発時にカメラを忘れて、危うく電車に乗り遅れるところでした。


 当然ですが、高崎線はグースカ線です。長距離列車は寝床というのは定番なのです。そして、横川・軽井沢を通過する時の、このおぎのやの釜飯も、定番です。
 おかげで、今日は4食。


 軽井沢駅。手持ちの温度計も、駅設置の温度計も、-2℃。去年来た時は何度だったかなぁ。
 ただ、軽井沢町の市街地は、去年よりも雪が少ないように思います。


 さて、小瀬温泉10時20分頃、いざ出発です。


 ほんの数メートル、自動車専用有料道路を歩いて、竜返しの滝に向かいます。アイゼン・わかん履いて、サクサクと。


 竜返しの滝。凍っていて、薄暗くて、まあまあでした。でも、あえて来るほどのこと…でもないような…。


 竜返しの滝を過ぎると、次のポイントは白糸の滝。そこまで、延々と雪と落葉針葉樹の森の中を歩きます。


 自動車専用有料道路と交差するところがあります。交差するたびに、この看板があります。頼まれても歩かないから安心しろ


 雪に、シマウマみたいに影が落ちています。ず~っと続く落葉松林。


 変な足跡ですな。何じゃ、これ。


 小瀬温泉から1時間40分ほど歩いたら、この白糸の滝の茶屋に行き着きました。開いてるみたいですが、先を急がないと、ね。


 …また、こういう余計なものを作るのですね。氷柱だってさ。ご丁寧に、ライトアップ用のランプまでスタンバイOKですよ。


 白糸の滝。水の流れてくるラインが長いので、あちこちから糸のように落ちてくるのでこういう名前が付いたのでしょうか。説明書きがあったような気がするけど、スルーしました。


 これも白糸の滝の一部です。


 白糸の滝を過ぎると、もういいかげん森の中は飽きてきます。いつものことです。それに、やっぱり、ちょっと疲れやすくなっているような気もします。雪道が重いのかなぁ…。


 やっと着いた、峰の茶屋の交差点。実は、ここまで普通にバスで来られるのです。でも、ハイパーよちよちコースになってしまうので、小瀬から歩いたのです。


 ところで、ここまで、小浅間山のことを何一つ記述してきませんでした。それもそのはず。峰の茶屋までのルートからは、小浅間山はシルエットほどにしか見えないからです。浅間山であれば軽井沢駅からの方がよく見えるくらい。
 で、やっとここから小浅間山に取り付きます。


 峰の茶屋(休業中)の前で、風前の灯火状態のガスコンロでラーメンを作りながら強風を恨んでいましたが、展望が見えてくると、そんなことはもうどうでも良くなったりします。いよいよ、「瞬間」が訪れます。


 僕は、こういうガレ場で木のないところが好きです。ちょっと生えているのも好きですが、あくまでも展望の妨げになってはいけないのです。僕の好きな山は、やっぱり無地。


 小浅間山の東の空から、月が昇ってきました。


 ここまで来て、やっと浅間山を拝めるようになりました。雲もシャープで、きりっとしてていいですね!


 草津白根山、苗場山などが見えているようです。苗場山、懐かしいなぁ。冬の苗場山はどうなっているのでしょうか。


 小浅間山は、小さいけどピークが2つあるようです。西と東。こちらは西側。キングを目の前にして、登山禁止は拷問です。でも、まだこのキングに闘いを挑むのは早いみたいですね。


 東側に標がありました。展望は、西の方が良いようです。浅間山はもちろん、四阿山(あずまやさん)、草津白根山、苗場山などの展望を楽しめますから。


 東峰から見えるこの山(北西)は何だろう。東峰はむしろ、南東方向の妙義山や両神山、あるいは南西方向の八ヶ岳などがよく見えるのでしょうけど、逆光と雲とガスが重なって、ちょっと展望ないですね。


 小浅間山の取り付きに戻ってきました。ここは、東京大学の「浅間火山観測所」だそうです。
 何だか、廃屋みたいで、みすぼらしい。天下の東大の地震研究所。
 そして、ここで、急に腹痛を伴った便意が。アイゼンと硬い登山靴に足かせされて走れないけど、出来るだけダッシュで峰の茶屋のトイレへ。でも、紙がなくて、冷や汗じゃなくて脂汗。よく見たら外に紙の自動販売機。家にたくさんポケットティッシュはあるのに、ロールペーパーを忘れたがために、買う羽目になりました。


 峰の茶屋16時発のバスを待っていましたが、10分近く来ませんでした。しかも、そのバス停にあった時刻表が超怪しくて、平日の時刻表しかありませんでした。更に、時刻表にあった電話番号(西武高原バス)に電話したら、存在しないダイヤを紹介されるなど、この茶屋に二度と消えない思い出を作ってもらいました。
 ま、結局はちょっとばかりバスが遅れていただけだったので、無事、乗ることが出来ました。見えているのは、浅間山の北東斜面。


 JR吾妻線、万座・鹿沢口駅に向かう途中の風景は、なかなかのものでした。しかも、僕併せて乗客は4人。時々窓を開けて写真を撮らせてもらいました。


 万座・鹿沢口駅で、40分ほどの待ち時間がありました。ちょうど夕方で、色々なもののシルエットが美しい時間帯。-6℃の駅周辺をウロウロ。
 余談ですが、駅の名前は、「まんざ・かざわぐち」です。この「・」がないと、時刻表の検索で事故ります。そして、もう一つ先で、終点駅である大前駅には、なぜか特急も通らず、普通列車の本数も少ないという奇妙なところです。


 なんだかんだ言って、今日の旅は終わりです。万座・鹿沢口駅ホーム。この線路の向こうに、僕はこれから帰るのです。


 浅間山は、小諸側からなら、500mまで入れるようになったそうです。2年前は2kmまで入れなかったそうですから、楽しみです。周囲の四阿山や草津白根山、火打山、妙高山、高妻山など、登り切ってから、見下ろしてやりたいなぁ。待ってろよぉ、キング・浅間山!

天気:晴れ時々くもり(長野県北佐久郡軽井沢町・群馬県吾妻郡嬬恋村)

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