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ワンツースリー(大朝日岳祝瓶山縦走コース:山形県)

2010年 7月 19日

 今日の起床は何と3時!…夏の朝は何と早いことか。
 チキンラーメンを汁ごと食いきって(若干腹一杯になりすぎたが)、便所に行って、3時50分小屋前集合に数分遅刻して、出発。
 …集合!?


 真っ暗の上りを詰めて、#78大朝日岳山頂です。まだ夜は明けていませんが、昨日同様、いや、それ以上に雲が多い。


 大朝日岳山頂は小屋からの人でごった返しています。昨日の夕方みたいに、交流会が始まります。朝4時の交流会。下界でならありえない時間ですね。


 雲も赤くなってきました。
 若い人もふうたろうたち以外にもいますので、仲間意識全開で交流です。


 1秒とて同じ景色はない。
 しかし、ふうたろうひとりだけ真夏の昼間と同じ格好をしていて寒くて朝日に集中できない(滅


 こちら祝瓶山(いわいがめやま)方面。さっきまでたなびく雲の通り道になっていましたが、晴れました。


 さて、ちょっと山頂で長居しすぎましたか、出発です。今日はふうたろうひとりではないので、しっかり行かなければ。


 そう、今日はTさんとふたりです。昨日の夕方から協議して、NさんMさんは古寺鉱泉の方へ、Tさんは祝瓶山方面へ、ということになりました。Tさん、最初は彼らと殆ど同じ方向の予定だったようですが、色々考えた結果、ふうたろう流茨街道を歩くことにしたようです。


 5時は過ぎたと思いますが、まだ日が照ってこない。


 岩が立っている変な地形。なんかゲームの世界とかにあるような雰囲気の場所です。


 とりあえず今目指すは平岩山。


 地図で見るよりアップダウンがはっきりしている感じがします。


 大朝日岳の方を振り返ります。Tさんはちょっと外れたところでまた写真を撮っています。彼女の持っているのもNikonカメラです。


 遙か向こうに西朝日岳が。


 全山草原に覆われていて、とても清々しい。


 大朝日岳がだいぶ小さくなってきたけど、まだまだ。


 平岩山の巻き道が昔はあったようですが、今はヤブに覆われていてなくなっています。さあ、登るか…。


 しかし、この平岩山は展望が素晴らしいので、登るべきです。坂はキツくないので、簡単です。山頂は、祝瓶山方面に抜けるには少し外れたところにありますが、山頂からは360度の大展望です。大朝日岳もバッチリ。


 祝瓶山方面の縦走路ももちろん。


 さて、30分くらいマッタリしてしまったので、進みますか。先は長いし。


 野川渓谷の大森林。ふうたろうたちが下りる谷から祝瓶山を挟んだところの谷です。


 ここは平岩清水の分岐。一応地図にも水場マークがあります。しかしここ、少し道が悪い上に、少し遠いです。歩いて5分くらい…かな?往復10分はかかるでしょう。


 平岩山を駆け下りてきましたね。
 とにかくこの辺り一帯、大雪山の黄金ヶ原やツリガネ山付近のように、展望が素晴らしい。


 清々しい稜線歩きが続きます。昨日の流出した登山道とは違って、しっかりしている分いっそうきれいです。


 平岩山方面を振り返って。


 また祝瓶山方面を向いて。
 その前に、大玉山の大きなピークが壁のように立ちはだかっています。


 ん?
 雲が湧いてきたな…


 西朝日岳は曇ってしまった…


 まあ、こちらの天気はまだ持つようです。


 この辺りで気が付いたのかどうか忘れましたが、まだ7時なのに、ゴールの五味沢まで、けっこうギリギリのタイムであることに気が付きました。ちょっとマッタリしすぎたか。


 それでも写真撮るのは忘れてはならないのであります。


 さて、今日の最強の中ボス、大玉山。まずは樹林攻撃。


 信じられないような急坂に閉口しながら(ふうたろうは喋っていたけど)、Tさんとふたりで大玉山を越えます。それでも、山頂から見る山並みと大森林はやっぱり素晴らしい。
 なお、展望は東~南だけです。


 この大玉山付近から、トラバース気味の斜めになった、崩れかかった道が続いて神経を使います。要するに、歩きにくいです。左に転けたら奈落の底です(祝瓶山方面進行の場合)


 大玉山からは再び急な下りで、それでももう一度小ピークを越えるために登ったりします。こういうのがマジでキツい。


 しかもその小ピークはブッシュで展望なし(゜皿゜;)


 でも、この下り坂の展望を見よ!
 キツい上りにキツい下りは、シャレにならんくらいしんどいけども、そこは弁証法的に捉えれば、絶景を眺めるチャンスにもなるのですな。
 ここまで来ると、祝瓶山の迫力がダイレクトに伝わってきます。


 道が若干歩きやすくなりました。さっきまでのヤブ崩壊トラバースとは大違い。


 ちょっと出っ張ったところに立つと、ジェットコースターのような稜線が祝瓶山肩まで一直線。


 しかし、樹林限界以下までの降下は、さすがに、
 洒落んなんねーよ(゜皿゜#)
 ってもんです。
 これじゃ、まるで下山路です。


 祝瓶山を仰ぎながら下ります。


 祝瓶山を経由せずに野川渓谷に下りてしまう分岐です。下りたらもうゲームオーバーですが。


 祝瓶山山頂の矢印が指す方向は、思い切り下り坂です。


 そして、いよいよ上り返しの急坂を半分くらい上がってきたところで、後ろを振り返ると、バリバリ曇ってるでやんの。まあ、これが人生ってやつですか…。


 でも、キツいながらも、後ろに相棒がいるおかげで、ふうたろうは元気です。


 かなり急坂を詰めてきました。大玉山の上りに比べると、案外それほどキツく感じないかもしれません。これで最後だという安心感のためでしょうか。


 樹林限界を超えると、やはり展望はよいです。ただし、朝日連峰すべて、曇りまくっています。


 さあ、ようやく急坂の道が突き当たって、残るは山頂までの数百メートルというところ。Tさんも、温泉のことを考えながらよくがんばった。


 そして、祝瓶山登頂。曇っていますが。


 360度の大展望なのはまちがいありませんが、この雲と靄では、魅力半減ですがな。それでも、ここまで歩いてこられた満足感は相当なもんですが。


 大朝日岳方面。晴れてくるどころか、どんどん雲が厚くなってる…。平岩山ももうすぐガスの中に入ってしまう。


 野川渓谷の方は、陽が差していて、もやと相俟って余計マッシロ…。


 さて、下山しましょう。林道歩きも長いので、少し急いで。


 でも、急ぎすぎて事故を起こしたり、楽しみを忘れたりするようでは意味がありません。適度にエネルギー補給も、もちろん。


 鈴振尾根を下りましょう。ここからがまた急な下りです。
 ただ、単調な下りではなく、アップダウンのある下りです。


 切れ落ちたり崩れたりした崖もあります。展望はとにかく素晴らしいです。


 簡単な道ではありませんが、それほど恐れるほどの道でもありません。景色を見ながら歩きます。Tさんも写真をところどころで撮りながらふうたろうの後ろを歩いています。


 しかし、ふうたろうたちが祝瓶山を下りたら、山頂を含めて日が照ってきました。何なのかね、これ。降られないだけマシと思うか。


 細かいアップダウンが暑い。


 だいぶ標高が下がってきました。気温が上がるし風は弱まるしで、更に暑い。でも、上から見る大森林とはまた違う雰囲気ですね。


 これでほぼ下り坂は終わりです。後は林道に出て、それから長い長い林道歩きです。


 細い沢がありました。ちょうど近くで笹の葉を採取している爺ちゃん婆ちゃんたちがいたので、ここの沢水が飲めるかどうかを聞いて確認した後、川にチューしながら飲みました。嗚呼、うまい!


 広めの樹林帯を歩いて…


 この辺りで何かの作業をする人用っぽい大石沢小屋の横を通って…


 渡り板一本の川を渡ります。道は崩れているけど。


 Σ(゜◇゜)ヌオッ!
 何じゃこの橋もどきは!
 …でも、おもしろそうじゃないか。


 渡り板を繋いだ吊り橋から川を眺めます。下を向けば真下の流れや淵が見えます。この橋イカす!


 ここは五味沢の温泉施設、りふれです。
 橋を渡ってしばらくすると、後ろからさっき笹の葉っぱを採っていたグループの爺ちゃんたちが車で通りかかって、なんと、歩けば2時間40分のコースタイムの林道を、乗っけてくれました。ふたり纏めて。
 「しょうがないからつれてっちゃる!」
 爺ちゃん、ありがとー!!!(ノo ’)ノ
 というわけで、14時前に、縦走完了です。


 とりあえず風呂に入りたかったけど、りふれの受付の人との意思疎通がうまくいかず、入るまでに少し時間がかかりました。ふうたろう、タオル買うの(もちろん持ってくるのも)忘れてるし。


 風呂後、食堂が開いてない中無理言って出してもらったビーフカレー。ふうたろう、肉食えません(滅
 しかも真っ赤っかの福神漬けとか…(爆滅


 バスの時間まで2時間はあるので、その辺を少し散歩。相棒がいるので、暇をもてあますこともあるまい。


 小中学生が一泊移住(これはふうたろうのいた中学校だけの言葉か?)なんかに使いそうな施設の木床に座って、マッタリと過ごしていましたな。


 小国町営バスで小国駅まで。
 料金箱が故障したとか、ただのネタとしか思えない出来事があって、ふたりで笑っていました。50円両替したら150円出てくるとか、1000円両替したら430円しか出てこないとか、ネタですよ、完璧。
 米坂線で、飯豊山の時に下りてきた越後下関駅を通過し、ここは坂町駅。懐かしいね。
 そして、新潟を経由し、上越新幹線で帰ります。
 長岡駅で相棒が降りてから、急に眠気が襲ってきて、帰り着くまでの間、かなり苦労しました。やっぱり、それなりに気を張っていたんですな。


 こうして、朝日連峰の大縦走が終わりました。思えば泡滝ダムから大石沢まで、何キロ歩いたろう。何人と会話しただろう。何度景色の美しさに感嘆しただろう。
 しかし、今回の旅の良さは、やっぱり以東岳以降、一緒に歩いてくれた仲間たちのおかげであることは間違いないでしょう。しかも、Tさんは長岡まで一緒でしたし。本当に感謝です。
 ふうたろうたちが朝日連峰とバトルしている間に、梅雨明けしたようです。これから更に暑い夏が始まります。
 #78大朝日岳クリア。
 #125以東岳クリア。
 #214祝瓶山クリア。


天気:くもり時々晴れ(山形県西村山郡朝日町・長井市・西置賜郡小国町、移動中および休憩中は含まない)

  1. wine
    7月 23rd, 2010 at 22:38 | #1

    ふうたろうさん 大朝日~茨街道完登おめでとうございます!!!
    いつも単独行のふうたろうさんが、今回はいい出会いがあって、即席パーティ組んで、楽しく歩けてよかったですね!!!
    ヤッパ東北の山だから・・・かナ~?   北アルプスじゃ絶対ないよネ~

    それから西朝日あたりで見たきれいな蝶は「クジャクチョウ」では・・・

  2. ふうたろう
    7月 25th, 2010 at 19:38 | #2

    >北アルプス

     どうでしょう。確かに、あの朝日連峰の縦走は、おもしろすぎます。
     普通はアルプスに駆け込むところを、
     あの連休で東北とかに行ってしまうってことが、
     そもそもレアものというか、マニアックというか、
     そう言うニオイ物同士(ごめん)引き合うのでしょうか(笑

    >クジャクチョウ
     そうですね。
     たまたま職場でチョウの話題が出たとき、
     ネットでみんなで見ていたらそのチョウがいまして、
     クジャクチョウだと書いてあった気がします。
     ほんとに、あんなのが何匹も飛んでました。
     すげーッス。

  3. wine
    7月 25th, 2010 at 22:57 | #3

    >そういうニオイ物同志・・・
     わかる!!!
     別に北アがどうのこうの言うんじゃなくて、東北とか北海道の山は静かでいい・・・
     アッ~ あと南アルプス深南部とかも・・・
     結局 こういう話って趣味の部類になちゃうンかナ~?

  4. ふうたろう
    7月 26th, 2010 at 06:26 | #4

     北アルプスより東北の山の方が、
     たおやかでいい、
     という人もいるようです。
     ふうたろうも、それは良く解ります。
     それに、北アルプスは混雑で死にそうでも、
     東北の山々はそうはならないですからね。
     それでいて、北アルプスに引けを取らない。
     なんにせよ、類は友を呼ぶというやつでしょうね。

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