遡れ!弥山川(大峰山弥山川渓谷:奈良県)
近鉄電車では細かい乗り換えで寝ることもできないまま、下市口駅に着きました。バスに乗り込んでしばらくしたら眠っていて、登山口にするかどうかで悩んでいた天川川合バス停をスルーしてしまったため、残るひとつ、難航必至の観音峰登山口で下りざるを得ませんでした。しかも、運転手のおっちゃん、危うく、バスでスルーするところでした。
観音峰登山口付近にトイレがありますが、タイミングよく清掃中でした。
吊り橋を渡って、散策路に出ます。まずはこの散策路を抜け、白倉出合というところに出ます。
何気に、あの青い水がすぐ足元くらいのところに来る辺りまで下っていて、いきなり道迷いカマしていました。
途中、右下、谷に下りるルートをとります。まっすぐ行くとなんか違うところに連れて行かれるようですが…?
そして、下から見れば荘厳なこの滝は、その砂防のすぐ下にあります。
岩が削られて、せり出しています。バスは通れないかも知れない。
国道309号線を、川迫川(読み不明)を遡上するように歩きます。禁漁のはずなのに釣りをする人がちらほら。
さっきの渓谷(山上川)に比べて水が澄んでいます。そりゃ、ゴミとか浮かんでないもんね。
309号線は、そのうち橋とぶち当たります。ここで舗装路とはお別れ。一般車通行止めのゲートがある砂利道を歩くことになります。
このように、ゲートが下りています。許可を取れば通れるとか通れないとか…?
空に青空が見えてきました。天気はそこそこ、もっているようですね。それにしても、落ち葉が気持ちいい。
砂利道も終わりです。ここまで、非常に順調です。今日の目的地、弥山(みせん)もそれほど遠くはないでしょう。
この辺り、地図の線がビミョーに川から逸れていて、かなりルートを探しました。でも、何のことはない、川を歩けばいいのです。遡れ、弥山川。
かなり人通りの少ない道のようです。でも、迷うことだけは、ないでしょう。
そんな美しい淵を、今までISO200で撮影していてショックを受けました。
で、さっき落ちていた橋ですが、どうやら、修復されてはいるようです。
\(゚皿゚;)/=3=3=3 ギャー
今度は落石が刺さっています。
静かな河原に出てきました。っていっても、急流のカーブの内側ですけど。
ここでインスタント焼きそば(焼いてないけど)でも食べましょう。
そんなふうたろうを後ろから一人のおっちゃんが追い抜いていきました。ふうたろう、あまり気分がよくなく(精神的に)、愛想悪かったなあ。
しかし、さっきの調子なら全然問題なく頂上に特攻できるはずだったのですが、ここで現実を見ることになります。
すごい岩場と急流。うまく足場を見つけ、三点確保をしながら、遡上します。しかも、そんな時に、カメラの電池が切れたり、よりによって替えた電池がまた空バッテリーだったりするという罠。
やっと橋が見えてきた…。ものの50~100m進むのに、どれだけ時間かかったろうな…。
急流が現れ始めたと思ったら、滝も頻繁に現れ始めました。比較できるものがないからあまり判らないですが、落差50mはあるんじゃないですかね。
そんな渓谷に架かる吊り橋。しかし、吊り橋なんて、ただの道、です。
いったい、どのくらい登ればいいんだろう。GPSを付けずに地図だけで歩いているので、正確な高度も判らない。MPが切れそう。
この滝、落差100~200mはあるんじゃないでしょうか。梢から見えた程度だったのですが、ふうたろう、改めてものすごいところにいるんだなと思います。背中の荷物、20kg超えているのに。
最後の垂直を登り詰めた辺りの見晴らしでバテていたら、下ってきた自慢気なおっさんにバカにされました。「こんなん50kgの荷物もっててもスイスイ登るで。」のようなことを宣って。
…MPが尽きているのでそこそこに聞いて先を急ぎました。
さっきまで不安げに曇っていた空が少し晴れてきました。このまま、好天になればいいんですが。
鉄の橋を渡ってきました。もう、この道には目が慣れてきました。
でもふうたろうは、弥山どころか、その更に下の狼平にすら着くことができないようです。だいぶ手前、河原小屋が関の山。
いつまで経っても河原小屋の看板がないなと思っていたら、ボロボロのが1枚、目立たぬようにありました。
数多の渡渉を繰り返し、河原小屋。実に長かった…。到着、16時16分。
さっきインスタント焼きそばを食っていたところでふうたろうを抜かしていったおっちゃんが先に小屋にいたので、ふうたろうは一人テントを張りました。あまり小屋自体大きくなかったのと、今日は少し一人静かに過ごしたかったのと。寒かったけど、ガサガサしてもあまり迷惑かけずに済みますから。
寝る前にドラクエを少しやってはいたものの、力尽きていました。まだメシを食って17時半頃でしたが、寝ることにしました。明日の朝まで12時間以上、休みましょう。
いつもなら途方もなく長い夜を不安に思うこともあるのに、こんなに夜に安堵することは珍しい。
明日は弥山を越え、八経ヶ岳をかすめ、大台ヶ原に接近しなければなりません。天候も含めて、どうなるのやら。まずはこの弥山川を抜けなければ。
天気:くもり時々晴れ(奈良県吉野郡天川村、移動中は含まない)