Home > Ingress, ふうたろう旅日記, オタク化, 散歩道 > 生きることを求めて

生きることを求めて

2020年 1月 1日

 ザックを求め、雨に撃たれ、荒れた2019年最後の食事がモスバーガーで、スマホの画面を割った大晦日から一夜、空はやや晴れ間が見えています。昨晩ここに来るまでの通り道に潰し、あるいはアイテムを掘り出すために寄生してきたポータルが修復され、また緑に戻っています。
 昨日述べたとおり、今日は島根半島の弥山にMissionをしに行くわけですが、実際にやるのはただの登山です。一昨日からのふうたろうの行動は、現実にはただ電車に乗り、自転車で日ごろ住んでいるエリアから離れたところを走り回る行為でしかありません。しかしその現実を拡張したパラレルワールド(スマホ上の、ネット上の地図)で遊ぶのがIngress。そのパラレルワールドにいる人は全員が主人公で、自らのプレイスタイルを選択でき、主人公同士が直接関わり合うこのIngressを、やはり手放すことはできません。ただその自由度ゆえに、Ingressは目標が具体的ではなく、スマホ上で選べるコマンドの数も少なく、アイテムも両手で足りるほどの種類しかありません。明確なストーリーや多岐にわたる特性を持ったアイテムに加え、複雑なシステムで構築されている現代のゲームとはほぼ真逆のIngress。その面白さの真髄を伝えるのは容易ではないか、不可能でしょう。
 ふうたろうの場合、ポケモンGo!ドラクエウォークも、一瞬で飽きました。メガポリスシムシティビルドイットという街づくりゲームも、比較的ふうたろうの性格にあってはいましたが、疲れて停止してしまいました(シムシティビルドイットはもはや別ゲーに成り果ててしまっていますが)。鉄道駅を巡る駅メモは旅をするふうたろうにはIngressの次に合っているかもしれませんが、Ingressほどの継続性はありません。
 ‥これらのゲームが、Ingressほど続かない、飽きる理由は、なぜでしょうか。


 さて、冗長でクドいだけの前口上はそのくらいにして、早速弥山を登りに行きましょう。あっちの世界―パラレルワールド―のMissionをこなすのです。
 ネカフェから弥山の登山口までは、当然まともな公共交通機関などありません。現実世界で移動手段を持たなければ、パラレルワールドでも移動はできません。永遠の機動力ゼロのふうたろうはレンタカーを含め、車を運転できませんので、自転車という生命エネルギーを動力に効率よく変換する機関だけが頼りです。


 しかし、そんな原始的なふうたろうも、今日は少し勝ち組になれるかもしれません。見よ!この車の行列を!この田舎道で元日の9時前からこれです。今日ばかりは永遠の機動力ゼロを返上させてもらいますぞ!


 なお、出雲弥山は3月に妻と登りに来ています。なので、今回はパラレルワールドでMissionをこなすだけの作業となります。


 もっとも、パラレルワールド(スマホの画面のスクショ)を映してもわけがわからないので、現実世界を追っていきます。北アルプス(室堂~薬師岳)の日記を書いた時、そう宣言しましたからね?
 ‥ふうたろうが今日登るコースは修理免コースです。距離はそれほど長くはないと思いますが、坂はとても急です。


 1合目は登山を始めてしばらくすると出てきます。


 弥山の修理免コースは概ねこうなっています。Startのところに駐車場もあります。駐車台数は‥50台くらいいけますかね?車に乗らないふうたろうはあまり気にしていませんが。
 なお、緑や青、橙の丸が、Ingress(パラレルワールド)のポータルのある位置です。山屋がGPSを使って登山することは最近増えたかと思いますが、ポータルを目指して歩くことで、それと似たようなことも可能です。それが、パラレルワールドたる所以でもあります。
 今後、山や自転車移動での地図は、Ingressのマップを使っていきます。現実世界とパラレルワールドを同時に表現するにはちょうどよい素材です。


 さて、12月は11日間も入院して、筋力は激落ちくんです。この程度の山がどれだけ辛いか。そしてその衰えた肉体と疲れを受け入れるのがどれだけ辛いか。でも、戻さないと。今後生き続けるのであれば。


 山の上の方まで来ると少しだけ雪が降ったような痕があります。曲がりなりにも昨日まではしっかりした冬型でした。


 このあたりは9合目です。一気に9合目に来ましたが、登山口のゲートをくぐった9時ころから45分程度です。1合ごとに妻にメッセージを送っていたのですが、概ね1合あたり3~6分程度かかっていたようです。


 今年の登りぞめ。ふうたろうは筆で書き初めはしません。足と地図で描きます。旅をしないふうたろうは、ふうたろうではありません。


 曇っていますが、今日のふうたろうにとってはこれで充分です。パラレルワールドの作業をこなせたから、それでいいってことですかね?


 まあ、それも大きい要因でしょうけど、あの死の淵をさまよった12月20日からたった12日でここまで来たことに、本当に喜びを感じています。あの日、西大宮駅前で果てていたかもしれなかったふうたろうが、今は700km以上離れた出雲市の、しかも山の上まで来ているのです。これ以上、何がほしいというのですか。


 さて、作業が終わったら(←こら)とっとと下山して、このあたりの緑にちょっかいかけに行きましょう。‥というか、ちょっかいかけることにならなくても、ふうたろうはふうたろうのやりたいことをやるだけですけども。山をマニアックな攻め方で攻略する(せざるを得ない)ように、パラレルワールドでも、マニアックな行動を取りたいのです。


 下山して11時を回った頃、出雲大社の前を通りかかりました。見ての通り、初詣客がうじゃうじゃいます。こんなところでIngressをして遊ぶほど、今のふうたろうは酔狂ではありません。もっとも、出雲大社側は、ポケモンGo!禁止令を、立て札まで立てて出しているので、類似ゲーのIngressもできませんけど。


 この後ふうたろうは、日御碕方面に向かいました。2016年の暮にも行きましたが、まだキャプチャしていないマニアックポータルがあったので、それを取りに行くためだけに。でも、型崩れした冬型の気圧配置からくる西風逆風とアップダウン道路が、筋力激落ちくんのふうたろうにはただただ苦行でした。風に対する憎まれ口しかもはや出ないレベル。


 ところで、Ingressをやっているといつも困るのが、有機物の確保です。しかし今回、この日御碕で海鮮丼(なんか違う名前だった気がするけど)にありつくことができました。弥山とここまでの道のりで痛めつけられた細い筋肉を快復させるためには、多くのタンパク質が必要です。それでなくても、ふうたろうは消化器系の病で吸収力も落ちているはずですから。


 日御碕から戻るときはバスを使いましたが、出雲大社までとか猛烈に中途半端な位置までしか運んでもらえませんでした。しかも、一畑電車(いちはたでんしゃ)の出雲大社前駅に近いわけでもなく、よりによって坂越えた向こうとか、ヌオッ(゚皿゚;)となります。


 でも、どうやら、駅が遠いとか近いとか、坂がどうのとか、関係ないようです。一畑電車の出雲大社前駅には、駅からはみ出した乗客(予定)の列が200mくらい続いていて、大社前の道路も凄まじい渋滞です。これを阿鼻叫喚と人は云うのでしょうね。


 ふうたろうはそんな無間地獄に引きずり込まれたままでいたくはないので、自力で出雲市駅まで向かいます。あってよかった動力機関。残っていてよかった筋力と生命力。
 今日は言わせてくれ。脱・永遠の機動力ゼロ、と。


 ‥と、なんかイキっちゃっているふうたろうなのですが、実は出雲市駅発の電車の発車時刻を8分も間違っていて、危うく無間地獄に引きずり込まれてタヒんでしまうところだったのです。これ、乗れなかったら明日の山、行けないでしょ?それとも、特急とかありましたっけ?


 今日の出雲市の各エリアの位置関係を示した地図です。1cmで1kmの縮尺です。弥山エリアの左側に赤いポータルを示す群が出雲大社付近です。
 ‥出雲市来訪は、これが最後、かな‥。4回も来たし。おかげで、ある程度の場所の位置関係、覚えちゃいましたよ。


 山陰本線を西進します。益田で山口線に乗り換えて、山口駅近くのネカフェに向かいます。
 なお、リアルタイム位置情報をメッセンジャーで妻に送っていたところ、いつまでも島根県から出られないふうたろうは憐れまれてしまいました。
 やっぱり、永遠の機動力ゼロ返上は無理だった(滅滅滅


 明日は山口県の旅、ということになります。山口県自体を旅するのは、ふうたろう旅史上、2回めになります。300名山もないエリアですので、どうしても後回しになっていたのですね。
 なお、前回ふうたろうが一人で来たのは2014年11月15日で、ほぼ広島県との県境である法華山と羅漢山です。妻とは2019年3月23日に寂地山に来ています。
 明日のふうたろうの予定は、旧・秋穂(あいお)町の亀尾山山塊です。もちろん、パラレルワールドとともに楽しむつもりです。


天気:くもり時々晴れ(島根県出雲市・山口県山口市など)

Comments are closed.